XMのキャッシュバックサイトを利用して口座開設するべきなのか?
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XMに限らず、海外の証券会社の口座開設をする際、比較的よくに目にする『キャッシュバック』という言葉。
海外FXについて調べていて、『キャッシュバックサイト』なるものがあるという事を知ったという方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか?
海外FXには本当に沢山のキャッシュバックサイトが存在していて、キャッシュバックサイト経由のトラブルが海外FXのトラブルのかなりの割合を占めているという困った実情もあります。
弊ブログはXMさんの広告を掲載しているので、XMさんにキャッシュバックサイトについて少し聞いてみた所、XMさんも悪質なキャッシュバックサイトには本当に困っているのだとか・・・。
今回の記事は悪質なキャッシュバックサイトについて注意喚起をしていきたいと思います。
IB業者が運営しているのがキャッシュバックサイト
まず最初にキャッシュバックサイトというものの運営母体についてですが、彼らの事を『IB=イントロデューシング・ブローカー』と言います。
多少の語弊を恐れずに言えば、代理店のようなものであり、必ずしも法人であるわけではなく、その形態は様々で個人が運営しているキャッシュバックサイトもあり、どこの誰が運営しているのか?が定かではない場合が非常に多いのが特徴です。
ここで覚えておいてほしい事は、『IB業者はXMの関連企業でもなんでもない』という事です。
日本の証券会社のキャッシュバックと海外の証券会社のキャッシュバックの最大の違いは、IB経由のキャッシュバックの場合、顧客(=あなた)へのキャッシュバックに証券会社が関与しないという点です。
IB業者が行っているキャッシュバックは、大本となる証券会社が関与しない『非公式なサービス』であり、キャッシュバックを行っている事業者の身元・規模・信頼性に問題があるという事は否めないと言えます。
海外FXのキャッシュバックの仕組み
IB業者を挟んだキャッシュバックサービスはどういった仕組みなのでしょうか?
簡単に説明すると以下の図のような仕組みになります。
IB業者を通じて口座を開設してトレードを行うと通常通り、取引手数料=スプレッドが発生します。
海外FXブローカーはトレーダーのスプレッドから利益を得ています。海外FXブローカーは、IB業者に対して『手数料収入を得られたのはIBさんのお陰ですね!ありがとう!!』という事で、IB業者に対して『顧客紹介料を』支払います。
IB業者は顧客紹介料の一部をトレーダーに還元する・・・という流れになっています。
一見すると『みんなが幸せなんじゃね?』と思いますが、実はこの流れにはトレーダーを搾取する恐るべき仕組みが潜んでいます。
海外FXのキャッシュバックのデメリット
ここからは海外FXキャッシュバックのデメリット・危険性を解説していきます。
スプレッドが広がる
IB=キャッシュバック業者は、トレーダーがトレードした際のスプレッドから報酬を受け取り、その一部をトレーダーにキャッシュバックしています。
当然、トレーダーにより多くのスプレッドを搾取した方がキャッシュバック業者の報酬は増えますので、キャッシュバック業者は通常のスプレッドに更にスプレッドを上乗せして利益を増やすという事を行います。
XMのスプレッドについては以下の記事が参考になります。
端的に言えば、ドル円のスプレッドが通常1pipsでも、キャッシュバック業者を通じて口座開設してしまうと2pipsや3pipsになるという事です。
このようにキャッシュバック業者の裁量で勝手にスプレッドを水増しされることをマークアップと言います。キャッシュバック業者を経由して開設された口座は多重にマークアップされている事もあり、トレードをすればするほど損をしてしまいます。
しかも、自分の口座がマークアップされているか?を調べることは困難で、キャッシュバック業者が相乗りして多重にマークアップする事もあり、キャッシュバック業者自身もどこの誰がどれだけマークアップしているかを把握できない事も多いそうです。
1回のトレードで1pipsスプレッドが上乗せされれば、100回のトレードで100pipsの損失と同じ事です。キャッシュバックで多少のお金が戻ってきても、損失を微妙に補填してくれいるに過ぎないとも言え、損失を巧みな宣伝・話術でメリットと思い込まされているとも言えます。
キャッシュバック経由ではボーナスを受け取れない
弊ブログでおススメしているXMでは、キャッシュバックを行うサイトを経由すると、ボーナスを受け取る事が出来なくなります。
XMのボーナスについては以下の記事をご覧ください。
XMは世界最強と言ってもいいボーナス制度が大きなメリットですが、それを利用出来なくなるのはあまりにも痛すぎます。
キャッシュバックが確実に行われる保証がない
キャッシュバックサイトは、広告を経由して口座開設を行っていないとキャッシュバックを受けられない・・・といった事もあります。
この問題は、キャッシュバックサイト側のシステムに問題が生じている、もしくは広告を経由したことを把握できなかったために起きてしまうのです。もし広告を利用していると判断されなければ、どれだけ大きなキャッシュバックを得られると書かれていても、ポイントを配布されることはありません。確実にキャッシュバックを受け取らないと、キャッシュバックサイトを経由するメリットはなにもありません。
時々広告を経由してサービスを行っても、トラブルなどで利用したことの判断が行われず、結局ポイントを得られない問題が起きてしまうのです。
キャッシュバックサイトは様々な情報を盗み取る恐れも
これはデメリットというより、キャッシュバックを経由する際の危険性という事になろうかと思います。
キャッシュバックのサイト経由で口座を開設した場合、本来証券会社だけに提供される個人情報が、キャッシュバックを行うサイトにも提示されてしまう恐れがあります
悪質なキャッシュバックサイトは、個人情報を勝手に売却して利益を生み出す可能性すらあり、その事が原因でどのような被害にあうか想像もつきません。
キャッシュバックサイト自体が詐欺の可能性がある
海外FX業者を選ぶ際には、本拠地の場所やライセンス登録をおこなっているかどうかをよく確認することが必要となります。日本で無登録だったとしても、どこの国のライセンス登録も取得していない業者と、他国の金融ライセンスを取得しているかどうかには大きな違いがあります。
特に注意をしなければならないのは、前者のどこの国のライセンスも取得していない業者です。言い換えると、どこの国からもライセンスを承認されず、どこの国からも規制されていない業者ということができます。
このような業者は、FX取引で生じる手数料やブローカーの取引で生じてしまった損失などではなく、顧客が入金した金額を持ち逃げすることによって企業として利益を生じさせようとしているので、本格的な詐欺業者であるといえるでしょう。
もちろん、ライセンスを取得していない業者が100%詐欺業者であるということや、ライセンスを取得していれば100%安全と言い切ることはできませんが、詐欺業者の多くはライセンスを取得していないので、ライセンスを取得していない業者を利用する際には注意が必要です。
詐欺に遭わないためにできること。非公式のキャッシュバックサイトに注意!
ここまでで、出金することができない場合も、詐欺ではなくFX業者の取り決めたルールやマネーロンダリングを防止するための世界的な取り決めに反しているゆえに出金拒否を受けてしまうことがあるということを考えてきました。
海外FX業者は日本の法律の制限下にないので高倍率のレバレッジ率が可能となり、大きな利益を短時間で獲得することができる可能性があります。その点ではトレーダーにとって注目の業者ですが、日本の制限下にないということは、気を付けなければ詐欺に遭ってしまう可能性も高いということができるでしょう。
XMなどの海外FX業者を利用していて出金拒否が生じたとしても、すぐに詐欺と決めつけるのではなく,
・利用方法が利用規約に違反していないか
・コンプライアンスやマネーロンダリング防止規約に引っかかっていないか
・ボーナスやクレジットカードからの入金額以上を出金しようとしていないかどうか
ということを確認するようにしましょう。
まとめ:キャッシュバックサイトはリスクが大きすぎる
以上のようにキャッシュバックサイトを利用するのは、デメリットとリスクはあっても、メリットはほぼないという事が分かると思います。
特に本当はデメリットがあるのに『デメリットなし』と言った謳い文句で勧誘するようなサイトは信用なりませんし、実際に詐欺被害にあわれたという方もおられるようです。
キャッシュバックサイトに対して、厳しい意見を書きましたが、中には誠実な運営を行っているキャッシュバックサイトもあると思います。
ただ、あえてトラブルを誘発するような事をする理由はないと思います。
口座開設の手順が分からないとか何となく敷居が高いといった理由で、得体の知れない相手に個人情報を預けるのはあまり良い事とは思えません。