FXで何やっても勝てなくて、やったコト

FXの通貨ペアの選び方を徹底解説!

更新日時:2021年06月30日 16:25


FXでは取引する通貨ペアを選んで、取引をしていく事になります。


FXを始めようと思った時に最初に抱く疑問は『どの通貨ペアで取引すればいいのか?』ではないでしょうか?


FXで取引出来る通貨ペアは証券会社によって異なりますが、概ね20通貨前後である場合が多いようです。


それでは、その中からどういった基準で取引通貨ペアを選んでいけばよいのでしょうか?


この記事では、通貨ペアの基本的な知識から適切な選び方について解説をしていきたいと思います。内容としては以下のような方向けとなります。


  1. FX初心者の方

  2. 取引する通貨ペアを変えてばかりで勝てていない方


この記事を読み終わる頃には、ご自身に最適な通貨ペアを選択すことが出来るようになると思います。


通貨ペアとは?


まず最初に通貨ペアの基本的な事柄から説明をしていきます。


FXでトレードをする2つの国の通貨の組み合わせを通貨ペアと言います。


例えば、米ドルと日本円で取引をする場合では『米ドル円/日本円』、ユーロと米ドルを取引する場合には『ユーロ/米ドル』と表記します。ちなみに『ドル』と表記されている場合は基本的に米ドルを指し、オーストラリアドルの場合は『豪ドル』、カナダドルの場合は『カナダドル』と表記します。


このページでも、以下『米ドル』は『ドル』と表記し、日本円は『円』と表記します。


基軸通貨と決済通貨


『/』で区切られた左側の通貨を『基軸通貨』と言い、右側の通貨を『決済通貨』と言います。


ドル円で見た場合、ドルが基軸通貨、円が決済通貨ということになります。


FXでは分散投資が成り立ちにくい


ここまでの解説で『通貨ペア』とは株式で言うと『銘柄』のようなものという理解をされた方もいるのではないでしょうか?


そう言った側面もないと言えませんが、『通貨ペア=銘柄』と理解していると足をすくわれる事もあります。


株式投資をしている方々は『分散投資』というものを意識している方も多いのではないでしょうか?


ざっくりというと複数の銘柄に投資する事でリスクを分散させるという考え方ですが、FXで同じ事をやるとリスクを分散させるどころか、むしろリスクを高めてしまう場合があります。


例として、以下のようなポジションを同時に持った場合はどうでしょうか?


  1. ドル/円の買い(ドル買い・円売り)

  2. ユーロ/円の買い(ユーロ買い・円売り)

  3. ポンド/円の買い(ポンド買い・円売り)

  4. 豪ドル/円の買い(豪ドル買い・円売り)


このようなポジションを持つ事で、リスク分散になっているのか?というと答えはNOです。


上記のポジションの共通点は全て『円売り』となっている事です。


為替市場の通貨ペアというものは、ここの独立して存在しているものではなく、他の通貨ペアの影響を受けるものなので、為替市場全体で『円買い』に傾いた場合、上記の全てのポジションで損をするという事になります。


従って、こういったポジションの持ち方はリスクを分散させるどころかリスクを高めてしまう場合もあり、FXにおいては考えなしにポジションを持つと危険という事でもあります。


取引通貨ペアは厳選・集中


前項の解説によって、FXにおいては分散投資が難しく、場合によっては無駄にリスクを高めてしまうという事が理解できたかと思います。


こういった考え方は、金利が安い円を売って、円よりは金利の高い通貨ペアを買う事で長期的に見た場合に金利収入を得る・・・という考えが底にあると思います。


ちなみに以前は円キャリートレードと言って、円を売って高金利通貨を買うポジションを配レバレッジを掛けて長期で持ち、金利輸入で稼ぐ・・・といった手法がもてはやされた時期がありましたが、リーマンショックの際にはほぼ全ての通貨ペアが対円で暴落(円が買われた)し、そう言ったポジションは非常に大きな含み損を抱える結果となりました。


個人的には為替市場でのトレードはスワップ金利を積み重ねる『積み立て』的なものではなく、売買益を狙うものだと考えています。


『分散』と称してリスクを増大させるだけのポジションの取り方は厳に慎まなければなりませんし、世界の趨勢に関与している通貨ペアに絞って取引をしていく事が正解ではないでしょうか?


取引量の多い通貨ペアを選ぶ


前項の最後で『世界の趨勢に関与している通貨ペア』に絞って取引をするのが正解というお話をしました。


『世界の趨勢に関与している通貨ペア』とは『取引量の多い通貨ペア』の事です。


ここでは、何故『取引量の多い通貨ペア』を選ぶのか?について解説をしていきます。


流動性の低い通貨ペアには信頼できるトレンドが発生しない


通貨には様々なものがありますが、大別するとドル・円 ・ユーロなどのメジャー通貨と韓国ウォン・トルコリラ・南アフリカランドなどと言ったマイナー通貨・エキゾチック通貨に分けられます。


FXのトレーダーは実に様々な通貨でトレードをされていますし、マイナー通貨ペアでトレードをしているトレーダーもおられます。


マイナー通貨ペアにはそれぞれに魅力や特徴もありますが、これからFXを始めようとしてる方がどの通貨ペアを選べばいいのか?という事を考えた時、マイナー通貨がその対象になるか?というと答えはNOです。


韓国ウォン・トルコリラ・南アフリカランドなどのマイナー通貨は世界の貿易取引などに使われている通貨ではないので、取引量=流動性が非常に低いのです。


トルコリラや南アフリカランドなどは金利が高いというメリットはあるものの、スプレッド(=取引手数料)は高めであり、何より流動性が低い通貨ペアというものはちょっとした出来事でも値動きが乱高下し、信頼できるトレンドが発生しにくいという特徴があります。


相場においてはテクニカル分析を用いてトレンドを判断して取引を行いますが、取引量が少ないという事はテクニカル分析の精度も下がってしまい、トレードがギャンブルになりがちです。


逆にドル・円・ユーロ等のメジャー通貨ペアは情報量・取引量共に多い為、テクニカル分析が効きやすく正しいトレンドを把握する事が比較的容易でもあります。


従って、ドル・円・ユーロ等のメジャー通貨がトレードに適しているという事になります。


世界のトレーダーと日本のトレーダーの取引通貨ペアの比較


ここでは世界のトレーダーと世界のトレーダーの取引通貨ペアの違いを見て行きたいと思います。


世界のトレーダーの取引通貨ペア


国際決済銀行の調査によると世界のトレーダーが取引している通貨ペアとその比率は以下のようになっています。


  1. ユーロ/ドル・・・24.0%

  2. ドル/円・・・13.2%

  3. ポンド/ドル・・・9.6%

  4. 豪ドル/ドル・・・5.4%

  5. ドル/カナダドル・・・4.4%


このようになっていて、ユーロ/ドルとドル/円だけで40%近くを占めています。


ちなみにドルを含まない通貨ペアでベスト10に入っている通貨ペアはユーロ/ポンドのみで、その割合は2.0%となっています。


日本のトレーダーの取引通貨ペア


  1. ドル/円・・・国内シェア:70.7%(13.2%)

  2. 豪ドル円・・・国内シェア:9.16%(0.62%)

  3. ポンド/円・・・国内シェア:8.84%(0.05%以下)

  4. ユーロ/ドル・・・国内シェア:4.55%(24.0%)

  5. ユーロ/円・・・国内シェア:3.56%(1.56%)


上記のようになっています。()の中は世界シェア


こうして見てみるとユーロ/ドル以外は全て『円』が絡む通貨ペアになっています。日本人はなじみのある『円』絡みの通貨ペアを選ぶ傾向があると言えますが、ドル/円以外の円絡みの通貨ペアは世界的なシェアは非常に低く一番高いユーロ/円でさえも1.56%にとどまっています。


日本人トレーダーは通貨ペア選びの段階ですでに負けている


重複となりますが、取引する通貨ペア選びは『取引量の多い通貨ペア』を選ぶことが基本でした。


しかし、日本人のトレーダーは統計的には取引量の少ない通貨ペア、中でも円絡みの通貨ペアを選んで取引をしています。


ドル円以外の円絡みの通貨ペアは世界的なシェアから言えば取引量は少なく、逆に世界シェアが最も多いユーロ/ドルをチョイスしている日本人トレーダーは少ないという現状を見ると通貨ペア選びの段階で負けているトレーダーが多いという事でもあります。


思ったように利益が上がらないという方は、まずはトレードする通貨ペアから見直す必要があると言えると思います。


基本はユーロ/ドルとドル/円


取引する通貨ペアはユーロ/ドルとドル/円という所に落ち着きます。


何故これらの通貨ペアを選ぶのかはこれまでのお話で明白かとは思いますが、個人的にはトレードで利益を得て行くにはこの2つに絞ってトレードをしていれば十分だと考えています。


この項ではやや補足的に私がそれ以外の通貨ペアをどう見ているのか?どう活用しているのか?というお話をしていきたいと思います。


ユーロ円は取引通貨ペアに相応しいのか?


私はユーロ/ドルとドル/円のトレードが全体の90%程度を占めていて、ユーロ円・NYダウ・日経平均が残りの10%を占めてる感じですが、株価指数2つ(NYダウ・日経平均)を除いたユーロ円の取引頻度がこれほど少ないのは何故でしょうか?


ユーロ/円はメジャー通貨であるユーロと円の組み合わせであり、ぱっと見では取引通貨ペアとして良いように見えます。


しかし、世界的な取引シェアは1.56%と少なく、世界レベルで見ると取引シェアの多い通貨ペアであるとは言えません。


また、『ユーロ/円は難しい』という側面もあります。


ユーロ円のトレードの難しさを理解する為には『ドルストレート』と『クロス円』というものを理解する必要性があります。


ドルストレートとは?


ドルストレートとは、米ドルが絡んだ通貨ペアの事を指し、 ドル/円・ユーロ/ドル・ポンド/ドル等の事を指します。


米ドルは、インターバンクと呼ばれる銀行間取引市場において直接取引されるのでストレートという呼ばれ方をします。


値動きが自然で投機的な値動きが少ないという特徴があり、テクニカル分析が効きやすいという側面があります。


クロス円とは?


一方、ユーロ/円・豪ドル/円・ポンド/円等の円絡みの通貨ペアを『クロス円』と呼びます。


ちなみにドル円はドルストレートに分類されます。


クロス円とはドル以外と円の通貨ペアの事を指し、ドルストレートとの違いは、ドルを介して(=クロスして)取引が行われている点です。


例えば、ユーロ/円の場合、ユーロと円を直接取引するのではなく『円を売ってドルを買い、米ドルを売ってユーロを買う』という米ドルを挟んでの取引が行われています。当然のことながら、取引手数料も高くなる傾向にあります。


クロス円のレートは以下の式で求められます。


ユーロ/円 = ドル/円 × ユーロ/ドル


チャートを開いて、現在のレートで算出してみるとこの計算式で算出されている事が分かると思います。


クロス円は分析が難しい


クロス円のプライスの算出方法を解説してきましたが、これはクロス円が2つの通貨ペアの影響を受けるという事を意味しています。


例えば、ドルに好材料が出てドルが買われているとします。この際、ドル/円はドルが買われて上昇しますが、ユーロ/ドルはドルが買われて下落します。


この場合、ユーロ円は横ばいとなります。


時として、ドル/円・ユーロ/ドル共に上昇(あるいは下落)するようなケースもありますが、このようなケースではユーロ/円は急騰(あるいは暴落)します。


このようにクロス円は乱高下したり、動意付いたと思ったら急騰したり暴落したりといった値動きの激しさを持っています。


乱高下するという事はトレンドが見極めにくいという事であり、トレンドフォローを考えているトレーダーにとっては死活問題となります。


相場は3つの通貨ペアを見ると分かりやすくなる


クロス円は分析しにくいという話をしてきました。


それでは、クロス円を分析する必要はないのか?活用する道はないのか?というとそれは違います。


ここでは、クロス円を交えた相場の見方を解説していきます。


相場を動かしている通貨を知る


例えば、ドル円が上昇しているとします。


この場合、上昇している要因としては以下の点が考えられます。


  1. ドルが買われている

  2. 円が売られている


ドル円を見ているだけでは、どちらの要因で上昇しているかは分かりません。


そこで、ユーロ/ドル及びユーロ/円を見るわけです。


仮にユーロ/ドルが下落していれば、ドルが買われた結果としてドル/円が上昇していると判断できます。ユーロ/ドルは横ばいでユーロ/円が上昇していれば円が売られた結果としてドル円が上昇していると判断できます。


このように相場を動かしている通貨を知る為には3つの通貨ペアを併せ見る必要性があり、こうする事で通貨ペア同士の横の繋がりが可視化され、トレード戦略を立てやすくなります。


トレードする通貨ペアと監視する通貨ペアは違う


トレードする通貨ペアの選び方は流動性の高い通貨ペアにすべきという説明をしてきました。そして、それはユーロ/ドル・ドル/円と言った流動性の高いドルストレートであると結論付けました。


対してクロス円は流動性が低く取引には向かないけれども、上記2つの通貨ペアの上昇・下落の要因を探る手掛かりとして活用するという解説をしました。


実際のトレードはドル/円・ユーロ/ドルで行い、ユーロ/円は取引はせず相場を読み解く材料としてチャート分析をするという用途でそれぞれの役割が違うという事を認識する必要があります。


通貨ペア選びのまとめ


FXデビューしてすぐは右も左もわからない状態からのスタートになりますので、あえて難しいものに挑戦する必要はなく、相場というものは難しいから儲かるというものでもありません。


以上を踏まえ、FX初心者の方は、ドルストレート、具体的にはドル/円とユーロドルに絞って取引をし、取引をする上で為替相場を掘り下げる為にユーロ/円を見るというスタイルで相場に臨むことをお勧めします。

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