ATRをもとにボラティリティの低下を示唆するシグナルを表示するEA用に開発されたMT4インジケーター『atrrange』
更新日時：
ブレイクアウトが発生する前には、価格の振り幅が小さくなりボラティリティが低下することがあります。
「atrrange」は、ボラティリティが低下したことを分析するためのインジケーターで、以下のような方に向いています。
ブレイクアウト系の手法を使用している方
EAに使用できるボラティリティ系のインジケーターを探している方
そういった方のためにこの記事では、「atrrange」について解説していきます。
atrrangeの概要
「atrrange」は、ボラティリティの低下をシグナルで表示して、その後のブレイクアウトを狙うEA用に開発されたMT4用のインジケーターで、詳細な計算方法等は不明ですが、画像のように黄色の円と赤のドットでボラティリティの低下を示唆するようです。
名前から推測する限りでは、ATRをもとにしてボラティリティの低下を示唆しているようです
ちなみにATRとは、Average True Rangeの略で、当日と前日の高値・安値・終値をもとに相場のボラティリティを計るテクニカル指標です。
ATRが高ければ高いほど相場のボラティリティも高く、逆にATRが低ければ低いほど相場のボラティリティも低いと判断することができます。
このインジケーターについて言及されていた海外サイトによると、このインジケーターは「AtrBreakGrid」というEA用に開発されたインジケーターのようです。
「AtrBreakGrid」では、このインジケーターでボラティリティの低下を示唆するシグナル(黄色の円と赤ドット)が表示されると、買いと売り方向の両方にブレイクアウトを狙った注文を出し、1％～2％の総利益が達成されたとき、または相対ドローダウンが50％に達したときに利確をするそうです。
このEAに関するより詳細な情報は「AtrBreakGrid」で調べてみてください。
ちなみに、このインジケーターはEUR/USDの１時間足で最も良く機能するそうです。
atrrangeを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
atrrangeのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT4のインジケーター追加（インストール）の手順を説明ページを作ってみました。追加（インストール）手順が分からないという方はご参考下さい。
atrrangeのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
「atrrange」のパラメーターは、1項目のみのシンプルな構成になっています。
| 入力項目 | 入力内容 |
MaxRange |
最大レンジ幅 初期値：25 シグナルを表示する閾値を設定します。 |
「MaxRange」の値を大きくすればするほど赤ドットのシグナルが多くなり、トレードチャンスが増えますが、騙しシグナルも増えます。
逆に小さくすればするほどシグナルが少なくなり、トレードチャンスは減りますが、騙しシグナルが少なくなりますので、自身が取引している相場に合わせて、調整した方が良いでしょう。
まとめ
「atrrange」について解説してきましたが、ポイントをまとめると以下のようになります。
ATRをもとにしてボラティリティの低下を表示する。
「AtrBreakGrid」というEAのために開発されたインジケーター。
ボラティリティが低下するとチャート上にマーカーを表示する。
「atrrange」は、ブレイクアウト前のボラティリティの低下を分析したい方に、向いているインジケーターです。
また、もともとEA用に開発されたインジケーターなので、自身でEAを作成する際にもシグナルとして活用できるのではないでしょうか。
EA用に開発されたインジケーターですが、裁量でのトレードにも問題なく使用できるかと思います。
ボラティリティの低下からのブレイクアウトを狙ったトレードスタイルの人には、非常に興味深いインジケーターではないでしょうか。
実際の取引で使用する前に、バックテストを行いある程度パラメーターを調整した上で使用することをおすすめします。