ケルトナーチャネルよりも正確に値幅を算出することができるATRバンドを表示するMT4インジケーター『MA-ATR』
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テクニカル分析で用いられるチャネルには、単に移動平均線をシフトして表示するタイプのものも多いですが、こういったタイプのチャネルは相場のボラティリティーの変化に、対応できないという欠点を抱えています。
「MA-ATR」は、移動平均線とATRをベースにしたチャネルをチャート上に表示するインジケーターで、以下のような方に向いています。
ボラティリティーの変化が大きい相場で取引をしている方
チャネルやバンドでエントリーのタイミングや水準を判断している方
この記事では上記のような方のために、「MA-ATR」について解説していきます。
MA-ATRの概要
「MA-ATR」は、移動平均線の上下に、ケルトナーチャネルよりも正確に値幅を算出することができるATRをもとにしたATRバンドを表示させるMT4用のインジケーターで、基本的にはレンジ幅を算出すことが目的です。
ちなみにATR(Average Ture Range)とは、相場における変動率(ボラティリティ)を表す指標のことで、相場が激しく動くときはATRの値は大きく上昇し、逆に動きのほとんどない相場ではATRの値は大きく減少します。
基本的な使い方としては、上昇トレンドではアッパーバンドを上抜けしたら、トレンドの勢いが強いと見て買いエントリー、レンジ相場では上下どちらかのバンドに達したら逆張りでエントリー、といった使い方になるかと思います。
MA-ATRを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
MA-ATRのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT4のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
MA-ATRのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
入力項目 | 入力内容 |
MA_Period |
移動平均線の期間 初期値:2 価格に対する移動平均線の反応速度が変化します。 |
MA_Shift |
移動平均線の表示移動 初期値:0 移動平均線の算出期間が前後します。 |
MA_Method |
移動平均線の種類 初期値:0 価格に対する移動平均線の反応が変化します。 |
ATR_Period |
ATRの期間 初期値:100 値を大きくすると価格に対するATRの反応が緩やかになります。 |
ATR_Factor |
ATRの係数 初期値:1 ATRの係数を設定します。 |
ATR_Shift |
ATRの表示移動 初期値:0 ATRのの幅が変化します。 |
MaxBar |
バーカウント 初期値:1000 インジケーターを表示するの範囲を設定します。 |
「ATR_UseMAOnArray」から「ATR_MAOnArrayShift」までのパラメーターは、ソースコードの該当する箇所が無効化されているため、パラメーターを変更してもインジケーターに影響はありません。
「ATR_Factor」の値を大きくすることで、ATRバンドの幅を広くすることができます。
まとめ
「MA-ATR」について解説してきましたが、要点をまとめると以下のようになります。
ボラティリティーの変化に合わせて、チャネルの幅が変化する
トレンド相場では、バンドの上限や下限を抜けた方向にエントリーする。
レンジ相場では、バンドの上限や下限で逆張りする。
ボラティリティーの変化に合わせて、チャネルの幅が変化するため、「MA-ATR」は、ボラティリティーの変化が大きい相場で、ボラティリティーを考慮していないチャネル系のインジケーターを使って、取引している方におすすめです。
また、ATRバンドはケルトナーチャネルよりも正確に値幅を算出することがあるので、ケルトナーチャネルを使っている人にとっては非常に興味深いインジケーターではないでしょうか。