異なるマーケット間の相関をベースにしたオシレーターを表示するMT4インジケーター「Will-Spread」
更新日時:
通貨ペアごとに程度は異なりますが為替取引は相対取引のため相関関係が存在します。
「Will-Spread」は次のような方に向いています。
複数の通貨ペアのポジションを同時に保有することが多い方
通貨ペアの相関関係を分析したい方
上記のような方のためにこの記事では、「Will-Spread」について解説します。
Will-Spreadの概要
「Will-Spread」は、Larry Williamsによって考案されたインジケーターで、あるマーケットの値動きと他のマーケットの値動きとの間の相関をもとにしたインジケーターです。
インジケーターを起動するとサブウィンドウ上に、赤いラインが表示されますが、比較の対象となる通貨ペアやコモディティのレートが、MT4に読み込まれていない場合は表示されませんので注意しましょう。
「Will-Spread」は以下の方法によって算出されます。
Spread=比較するマーケットの終値/メイン通貨ペアの終値×100
Will-Spread=Spreadの短期EMA-Spreadの長期EMA
パラメーターの「MarketsDirectCorrelation」がfalseに設定されている場合、Spread=現在の終値/比較するマーケットの終値×100として計算が行われます。
為替相場では、単一の通貨ペアが完全に独立して動くことは無いため、ペア同士の相関関係を把握しておくことは、リスクの度合いを把握することに繋がります。
複数の通貨ペアでポジションを同時に保有する場合などに活用できるでしょう。
Will-Spreadを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
Will-Spreadのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT4のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
Will-Spreadのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
入力項目 | 入力内容 |
FastMAPeriod |
短期EMA算出期間 初期値:3 短期指数平滑移動平均の算出期間を設定します。 |
SlowMAPeriod |
長期EMA算出期間 初期値:15 長期指数平滑移動平均の算出期間を設定します。 |
SecondMarket |
比較するマーケット 初期値:GOLD 価格を比較するマーケットを指定します。 |
MarketsDirectCorrelation |
相関方向の設定 初期値:true チャートに表示するインジケーターの向きを設定します。 |
「FastMAPeriod」「SlowMAPeriod」は、価格の平滑移動平均の算出期間を設定するための項目です。
算出期間に応じてインジケーターの反応速度が変化します。
「SecondMarket」は、メインの通貨ペアと比較するマーケットを設定するための項目です。
比較するマーケットのレートを、気配値表示ウィンドウにあらかじめ表示しておく必要があるので、留意しておきましょう。
まとめ
「Will-Spread」の特長は以下の通りです。
マーケットの相関関係を分析するためのインジケーター。
「Will-Spread」は、複数のポジションを同時に保有することが多い方に向いているインジケーターです。
パラメーターの構成がシンプルなため、設定で戸惑うことも少ないかと思いますが、エントリーのタイミングを分析するには、他のインジケーターと組み合わせて使用する必要があります。