フィルター機能付きのハル移動平均線を表示するMT5インジケーター「Hull_levels」
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「Hull_levels」はHMA(ハル移動平均線)をベースにしたインジケーターで、Mladen Rakicによって開発されました。
通常のハル移動平均線は、N×1/2期間の加重移動平均から、N期間加重移動平均を減算して算出しますが、「Hull_levels」ではこの算出期間を「divisor」という値で除算することで、ハル移動平均線の反応速度を、調整することができるようになっています。
ハル移動平均線はもともと単純移動平均線と比べると、価格への反応が速いという特徴がある一方で、ダマしのシグナルが多いという欠点も抱えていますが、「Hull_levels」ではダマしのシグナルを低減させるために、Up levelとDown levelを用いてフィルタリングを行います。
移動平均線がUp levelより上で推移している場合は上昇トレンド、Down levelより下で推移している場合は、相場が下降トレンドに入った可能性を示唆しています。
Up levelとDown levelの算出方法は以下の通りです。
Up level=前のUp level+(2/(1+レベル算出期間))×(現在のハル移動平均-前のUp level)
Down level=前のDown level+(2/(1+レベル算出期間))×(現在のハル移動平均-前のDown level)
Up levelは現在のハル移動平均が、Down levelより高い場合に算出され、Down levelは現在のハル移動平均が、Up levelより低い場合に算出されます。
Hull_levelsを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
↓↓↓↓↓インジケーターの導入手順が分からない方は↓↓↓↓↓
MT5のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご覧下さい。
これでHull_levelsが表示されました。
Hull_levelsのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
パラメーターの設定項目は、「Period」「Divisor」「Levels period」「Price」「Filled zones display」の5項目で、「Levels period」が1以下の値に設定されている場合、レベルの算出期間は、ハル移動平均の算出期間と同じ値が適用されます。
Period |
算出期間 |
Divisor ("speed") |
算出期間の除数 |
Levels period (<=1 for same as Hull period) |
レベル算出期間 |
Price |
適用価格 |
Filled zones display |
シグナルの表示/非表示 |
Up levelとDown levelは、フィルターとしてそれなりに機能しているように見受けられますが、トレンド相場内で、トレンド方向に逆らったシグナルが出ている場合は、慎重に判断を下す必要があります。
そういった場面では、他のインジケーターと組み合わせて使用した方が良いかもしれません。
また、インジケーターの開発者は、適切な「divisor」の値を見つけるために、テストを行うことを推奨しています。