ハースト指数からボラティリティーの増加を推測するMT5インジケータ-「Hurst_Difference」
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相場のボラティリティが上昇するタイミングを、分析する方法があればと考えたことはないでしょうか。
「Hurst_Difference」は、上記の目的のために考案されたインジケーターで、次のような方に向いています。
ボラティリティが上昇する兆候を分析したい方
ボラティリティが高い相場で取引している方
この記事では「Hurst_Difference」について詳しく解説します。
Hurst_Differenceの概要
「Hurst_Difference」は、ボラティリティを分析するためのインジケーターで、ハースト指数が用いられています。
ハースト指数は、ハロルド・エドウィン・ハーストがダムの水の流量を分析する過程で用いた指標です。
その後、金融・株式市場でも使用されるようになり、現在の値動きと過去の値動きの相関を分析する際に用いられています。
このインジケーターは、相場の値動きがフラクタル構造であると仮定した場合、ハースト指数の変化はボラティリティが変化する前兆であるという考え方にもとづいたものです。
ハースト指数を観察することで、ボラティリティが高くなるタイミングを事前に推測するできるとされています。
インジケーターの開発者によると、「Hurst_Difference」はボラティリティの上昇を予想するだけで、その方向を示すことはできないため、エントリーの方向を決定するために、値動きの方向を示すほかのインジケーターと組み合わせて使用することが推奨されています。
「Hurst_Difference」は、サブウィンドウ上にオシレーターとして表示され、インジケーターの値が0以上になった場合、相場のボラティリティが上昇する可能性を示唆しています。
Hurst_Differenceを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
Hurst_Differenceのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT5のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
Hurst_Differenceのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
「Hurst_Difference」のパラメーターは、インジケーターの算出期間を設定する項目と適用価格を設定する項目の2つで構成されています。
入力項目 | 入力内容 |
Period |
算出期間 初期値:30 ボラティリティを測定する期間を設定します。 |
Applied price |
適用価格 初期値:Close Price インジケーターの算出に用いる価格を設定します。 |
「Period」は、ボラティリティを測定する期間を設定するための項目です。
期間を長く設定すると長期的なボラティリティがインジケーターに反映され、短く設定すると短期的なボラティリティが反映されます。
「Applied price」は、インジケーターの算出に用いる価格を設定するための項目です。
デフォルトでは終値に設定されていますが、高値、安値、始値、TP、中央値、加重終値に設定することもできます。
まとめ
「Hurst_Difference」について解説してきましたが、ポイントをまとめると次のようになります。
ハースト指数にもとづいてボラティリティを表示。
ボラティリティが高くなるタイミングを事前に推測できる。
インジケーターの値が0以上になった場合、相場のボラティリティが上昇する可能性を示唆している。
「Hurst_Difference」は、相場のボラティリティが高まるタイミングを分析したい方に向いているインジケーターです。
ノイズが多いインジケーターのため、シグナルが出ても参考程度に考えておいた方が良いかもしれません。