平滑化方法を選択できるATRを表示するMT5インジケータ-「Wilder_ATR」
更新日時:
ボラティリティにもとづいて、トレンドの有無を分析できるインジケーターがあればと考えたことはないでしょうか。
「Wilder_ATR」は次のような方に向いています。
トレンドの有無を分析したい方
ボラティリティを分析したい方
以上のような方のためにこの記事では、「Wilder_ATR」について解説します。
Wilder_ATRの概要
取引する通貨ペアを選択する時に、考慮しなければならない要素のひとつにボラティリティーがあります。
ボラティリティーを測定するインジケーターと言えば、ボリンジャーバンドやATRが有名です。
ATRはJ. Welles Wilderによって開発されたインジケーターで、「Wilder_ATR」はこのATRを表示するインジケーターです。
ATRは以下の方法によって算出されます。
HL=高値-安値
HC=高値-前の終値 の絶対値
LC=安値-前の終値 の絶対値
HL,LC,HCの内、値が最も大きいものをその日のTRとする。
ATR=TRの移動平均
インジケーターが上昇している場合、ボラティリティーが増加していることを示し、相場にトレンドが存在している可能性を示唆しています。
反対にインジケーターの値が下降している場合、ボラティリティーが減少していることを意味し、トレンドが存在しないかトレンドの勢いが弱まっている状態です。
ATR自体はMT5に標準でインストールされており、ナビゲーターウィンドウのインジケーター→Examplesから読み込むことができますが、標準のATRは移動平均の算出方法を選択できません。
そのため、「Wilder_ATR」の方が自由度の高いインジケーターと言えるでしょう。
Wilder_ATRを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
Wilder_ATRのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT5のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
Wilder_ATRのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
「Wilder_ATR」のパラメーターは、算出期間を設定するための項目と、移動平均の算出方法を設定するための項目で構成されています。
入力項目 | 入力内容 |
Period |
算出期間 初期値:14 ATRの算出期間を設定します。 |
Method |
移動平均の算出方法 初期値:SMA TRの移動平均の種類を設定します。 |
「Period」はATRの算出期間を設定するための項目で、期間に応じたボラティリティが「Wilder_ATR」に反映されます。
「Method」はTRの移動平均の算出方法を設定するための項目です。
単純移動平均のほか、指数平滑移動平均、平滑化移動平均、線形加重移動平均なども選択できます。
まとめ
「Wilder_ATR」について解説してきましたが、ポイントをまとめると以下のようになります。
ボラティリティを表示するインジケーター。
インジケーターの値が上昇している場合、ボラティリティも上昇している。
インジケーターの値が下降している場合、ボラティリティも下降している。
「Wilder_ATR」は、ボラティリティにもとづいて、トレンドの有無を分析したい方に向いているインジケーターです。
「Wilder_ATR」は通常のATR同様に、エントリーのタイミングを示すものではないため、ほかのインジケーターと組み合わせて使用する必要があります。