ドル売りの流れに乗りながらも介入には要注意~2016年08月16日エントリーポイントの解説~
更新日時:2016年08月17日 6:59
ドル/円の解説
上の画像は、2016年08月16日のドル/円1時間足チャートを大きめに表示したものです。
『100.742』~『102.597』のレンジを下抜け、一時100円を割り込む場面もありました。
エントリーポイントについて
チャート画像オレンジの波形は、長めの期間で見た波形となります。後述しますが、昨日の値動きによって、下目線になってきました。2日ほど前の記事で『戻り売りが成功して、『100.742』を下抜けて行くような事になった場合、下落トレンドの一番最初の波を捉まえる形』になるというような事を書いたのですが、奇しくもそのような形となりました。
一昨日~昨日の短期的な値動きに対して波形を描いてみるとチャート画像の青い線で描いた波形を描く事が出来ます。
『高値A』→『高値B』と高値を切り下げており、『安値A』を下抜いた時点で高値・安値共に切り下げる形が完成します。今回の場合は、長期的な波形と短期的な波形が共に高値・安値共に切り下げる形になる為のラインがタマタマ同じライン(100.904)でしたので、『100.904』と言うラインは非常に重要なラインでした。
エントリーポイントとしては、チャート画像『E1』もしくは『E2』のポイントが考えられました。
『E1』は、高値・安値共に切り下げる形が完成した時点ですぐ入る形になります。『100.904』のラインを『下抜けしたかな?』と言うくらい微妙な抜け方でしたので、入るには度胸も必要だったポイントでもあります。また、長い目で見た時、『100.742』~『102.597』のレンジ内での値動きでもあった事から、ここでのエントリーはやや時期尚早感が否めません。
『E2』は、高値・安値共に切り下げる形が完成し、更に『100.742』~『102.597』のレンジ下限を下抜いたタイミングでのエントリーとなります。
こちらの方が分かりやすいポイントであったかと思います。
本日について
上の画像はドル/円1時間足チャートをやや長めの期間表示したものです。
8月2日から続いてきた『100.742』~『102.597』のレンジを下抜けており、『高値A1』→『高値B1』と高値を切り下げ、『安値A1』→『安値B1』と安値を切り下げており、高値・安値共に切り下げる形になっています。
昨日ショートのポジションを持てた人は、『高値B1』を上抜けるか、今後の値動きの中で高値・安値共に切り下げる流れが崩れるまで売り乗せながらポジションを持ち続けて行くというのも一つの手かと思います。
ただ、ドル/円の場合には100円を切ってくると介入警戒感が出てくるレベルでもありますので、売り乗せをしてポジションが膨らんだ状態で介入が来てしまうと思わぬ大敗を喫する可能性も有りますので、注意が必要です。
何の前触れもなく、イキナリ介入してくる可能性は低いと思われ、口先介入があってからだとは思うのですが、東京時間にショートをする場合には注意が必要です。むしろ、東京時間で戻りが入った場合には、欧州時間以降に売るくらいのつもりでいても良いかと思います。
ユーロ/円の解説
上の画像は、2016年08月16日のユーロ/円1時間足チャートを大きめに表示したものです。
『112.764』~『113.240』のレンジを下抜ける局面もありましたが、レンジの上限付近まで戻す局面もあり、非常に難しい相場であったかと思います。
エントリーポイントについて
昨日の場合はドル主体の値動きでしたので、ユーロ円はいわゆるマタサキの状態になって方向感が出にくい値動きとなりました。やりようのなかった相場かと思います。
本日について
上の画像はユーロ/円1時間足チャートをやや長めの期間表示したものです。
『高値A』→『高値B』と高値を切り上げ、『安値A』→『安値B』と安値を切り下げていますが、昨日欧州時間~NY時間にかけての戻しで、『高値B』の付近まで戻してしまっています。
『高値B』のラインを上抜けない限り、高値・安値共に切り下げる流れは継続していると言えますが、分かりやすい形とは言えない為、無理にトレードしなくても良い状態かと思います。ユーロ/円に限った事ではないのですが、ドル主体の値動きの時にはクロス円は非常に難しい値動きになりがちですので、クロス円のトレードを考えている人は分かりやすい流れが出来るまでガマンが必要です。
ユーロ/ドルの解説
上の画像は、2016年08月16日のユーロ/ドル1時間足チャートを大きめに表示したものです。
先週末の小売売上高の下振れで急騰した際の高値『1.12081』を上抜き、大きく上昇しています。
エントリーポイントについて
昨日の記事で解説したエントリーポイントで買っていた人は無理に買わなくても良かったかと思いますが、昨日の場合は『E1』及び『E2』でのエントリーが考えられたかと思います。
まず、『E1』についてですが、チャート画像の白い四角の小さなレンジをブレイクしたタイミングでのエントリーとなります。ここで買った場合には、『1.12081』までを取りに行きながらも、あわよくば上抜けを期待するというエントリーになります。
基本的には押し目買いの形ですが、押し安値がレンジになるケースはままあり、比較的入りやすいポイントであったかと思います。
ここでエントリーした場合、損切りを浅目に見るのであれば、チャート画像の白い四角のレンジの下限より少し下に損切りを置き、形が崩れるまで見るのであれば『SL1』の下あたりに損切りを置けばよいかと思います。
次に『E2』についてですが、直近高値の『1.12081』をブレイクしたタイミングでのエントリーとなります。若干、飛び乗り気味の感が否めませんが、ブレイクアウトのエントリーと言うのは波形から見ると中途半端な位置になりがちです。
ここでエントリーした場合、損切りを浅目に見るのであれば、『1.12081』の少し下に損切りを置き、形が崩れるまで見るのであれば、『SL2』の下あたりに損切りを置けばよいように思われます。『SL2』の下まで損切りを見るとなると損切りまでの距離がかなりある状態となってしまいますので、『1.12081』の少し下に置く方を推奨したい所です。
チャート画像のオレンジ波を細かく見て行くと青い波のような波形を描く事が出来ます。分足を用いずに1つの時間軸のチャートの中で、大小の波を認識できる能力はトレーダーとしてとても重要な能力ですが、昨日の場合は昨日の記事で解説した『SL1』近辺で買えなかった場合の敗者復活戦的な相場だったかなと思います。
本日について
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートをやや長めの期間表示したものです。
『高値A』~『高値D』にかけて高値を切り上げ、『安値A』~『安値D』にかけて安値を切り上げており、高値・安値ともに切り上げる流れが継続しています。
この流れが変わるまで、押し目買いをして行くという事で良いかと思います。
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