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自分とは逆の目線の理由を考える事を放棄してはいけない~2016年07月15日の為替相場振り返り

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上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。2016年07月15日の為替相場の振り返りをして行きたいと思います。

ユーロ ドル
対円 - -138.3 -46.2
対ユーロ 138.3 - 82.1
対ドル 46.2 -82.1 -
対ポンド 228.1 36.5 158.8
対豪ドル 100.9 12.1 61.8

上の表は、円・ユーロ・ドルが、対他通貨において変動したpips数を終値ベースでまとめたものです。

※円・ユーロ・ドル目線で見ていますので、通貨ペアの上下とは逆になる場合があります。

※例えば、豪ドル/ドルが値上がりした場合、ドル目線で見るとドルは『値下がり』した事になります。

為替相場全体の方向性について

先週末金曜日の為替相場は、全体的に円高となりました。

先週は月曜日からずっと円安の相場展開が続いてきましたが、先週末金曜日はクロス円全般で円に買い戻しが入る展開となりました。今日は、ページ最上部のチャート画像にユーロ/円の1時間足チャートを持ってきましたが、終日にわたって円高の値動きであったわけではなく、欧州時間以降から円高の動きが強まり、引けの直前に大きく下落するという値動きでした。

これは、ユーロ/円に限った事ではなく、ポンド/円・豪ドル/円・ドル/円等の主要クロス円も同じような値動きをしています。先週は、基本的にクロス円の押し目買いをしていればいいような相場展開がずっと続いてきましたが、チャート画像の白い楕円の部分において、押し目買いに失敗して、ダブルトップを形成しています。

先週末金曜日朝の段階では、クロス/円で押し目買いをして行こうという方針で臨んだ方は、かなり多かったのではないかと思います。かくいう私も、そのスタンスで臨んでいました。そういった相場観を立てて、押し目買い方針で臨む事自体は別に悪い事ではありませんし、それはそれで良いと思うのですが、相場は生き物なので、値動きを見て対応を変えていく必要性は常にあります。

チャート画像の白い楕円の部分において、押し目買いに失敗して、ダブルトップを形成した時点で、『上昇の力が弱っているのではないか?』と言う事に考えが及ばなければなりませんし、そこに考えが及べば、即座に売り目線とまでは行かずとも、『買いは様子見』にスタンスを移行して行く事は出来ると思います。それが出来ずにいつまでも買い目線でいると値頃感で逆張りして、大き目に負けるという事になりかねませんので、強い上昇トレンドで、どこからでも買えば勝てるという相場が続いたからと言って油断せず、押し目買いをして勝てなくなったら、様子見に転じる等の臨機応変な対応が必要であった相場だったかと思います。

直近の日足の傾向から見る今日の方針など

ユーロ ドル
対円 - ユーロ高傾向 ドル高傾向
対ユーロ 円安傾向 - ドル高傾向
対ドル 円安傾向 ユーロ安傾向 -
対ポンド 円安傾向 ユーロ安傾向 ドル安傾向
対豪ドル 円安傾向 ユーロ安傾向 ドル安傾向

直近の値動きの傾向としては、まだ円は全通貨的に円安傾向にあると考えています。しかしながら、クロス円は全般的に先週末金曜日の欧州時間以降、下げる展開となってきており、押し局面へ入った可能性も感じられます。

ユーロ円日足20160715.png

上の画像は、ユーロ/円日足チャートです。黄色いラインは、先々週末に底打ちした際の安値と、先週末金曜日に付けた高値を基準として、フィボナッチリトレースメントをあてたものです。こうして見てみると38.2%近辺の位置で先週末は引ける形となっており、更にサポートラインとして注目されると思われるダブルボトムのネックラインは、ほぼ50%戻しくらいの位置にあります。

上昇の勢いが強い時は、38.2%戻し程度の位置からでも押し目買いが入って高値を更新して行くと言う事は十分考えられるのですが、押しとしてはやや浅目の感が否めない中途半端な位置であるとも言えます。

本日については、売り・買い両方とも考えて良いかと思いますが、本日は日本勢は休場なので、1日様子見でも良いように思えます。

売り・買いどちらをするとしても、他のクロス円の動向を見ながら、円主体の値動きかどうかを確認しながらエントリーして行く事が重要かと思います。先々週末の安値から先週末の高値まで8円以上もの上昇が見られましたが、3円や4円と言った単位での押しが入ったとしても、何ら不思議ではありません。買いを入れて行く場合には、値頃感で逆張りすると大きくやられてしまう可能性もありますので、注意が必要かと思います。

また、もう少し長いスパンで見れば、先週の大幅上昇は、ブレグジットショックに対する『戻り』と見ることも出来、戻り売りが入ったと見ることも出来ます。そういう意味で、戻り売りと押し目買いが交錯する可能性もあります。

相場というモノは、自分は『買いだ』と思っていたとしても、必ず『売りだ』と思っている人もいます。自分が『買い』だと思っているからと言って、『売り』の理由を考える事を放棄してはいけません。

例えば今日、『買い』目線で臨もうと思っている人は、先週の上昇に対する押し目買いをしようと思っているという事になると思いますが、逆の立場に立って『売り』目線で臨むとすれば、ブレグジットショックの下落に対する戻り売りをしようとしているという事になります。

チャートの形状を見れば、そのどちらが起こっても不思議ではないと言えますが、そのどちらが優勢なのか?を考え、見極めて行く日になりそうな気がします。