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早い値動きに惑わされて高値掴みや安値拾いに注意~2016年08月10日エントリーポイントの解説~

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ユーロ/円のエントリーポイントの解説

ユーロ円1時間足20160810

上の画像の左がユーロ/円1時間足、右上がドル/円1時間足、右下がユーロ/ドル1時間足です。それぞれのチャートの楕円同士が同じ時間帯となります。

2016年08月10日のユーロ/円は、非常に難しい相場展開となりました。

チャート画像『A』の部分において、ユーロ/円は直近のレンジの下限であった『113.128』を下抜けしています。この時、同時にドル/円は直近レンジの下限付近から大きく下落、ユーロ/ドルは直近レンジの上限付近から大きく上昇しています。

ユーロ/円について言えば、『113.128』を下抜けする直前の値動きとしては、『113.128』近辺でダブルボトムを形成、ネックラインをやや上抜けたかと言う位置から、大きく下落して行っています。

ダブルボトム狙いで買っても良い場面でしたが、ネックライン超えで買ってしまった場合には、比較的大きな損切りになってしまった公算が高かったのではないかと思います。『113.128』近辺で買えていたのであれば、建値~微損で済んだのではないかと思われます。

個人的には、ここを買ってしまっても、それはそれで良いと思います。問題は、『113.128』の少し下くらいでしっかり損切りできたか?と言う事になります。ここで買ってしまった人は、しっかり損切りが出来たという前提で、ここで買いを思い留まるには何が見えていなければいけなかったのか?という事を考えて行く必要性があります。

ユーロ/円のチャートを見れば、『113.128』でサポートされ、更にダブルボトムを形成していますので、ロングのエントリーをする条件・理由としては十分な理由があります。十分と言って良い理由があるので、個人的にはここで買ってしまったとしても、悪いエントリーとは思わないと書いたのですが、ここで買ってしまった人は最後の最後のチェックポイントとして、ドル/円・ユーロ/ドルの状況を併せ見るという事が重要になってきます。

ドル/円(画像右上のチャート)を見ると楕円の部分において、大きく下落して行く前の段階で既に直近のレンジを下抜け、レンジへの回帰を試す動きをしながらも、レンジへ回帰しきれず、大きく下落して行っています。この値動きが見えていれば、ユーロ/円でロングのエントリーをする上での一つの懸念材料として頭に入れておく事が出来ます。

また、同時刻のユーロ/ドル(画像右下のチャート)を見ると楕円の部分において、直近レンジを上抜けしているもののそのすぐ上には日足レベルのレジスタンスラインが存在しています。

諸々の条件を整理すると以下のようになります。

■ユーロ/円のロングを支持する材料

1.ユーロ/円において、サポートライン近辺でダブルボトムを形成している事

2.ユーロ/ドルにおいて、直近レジスタンスラインを上抜けている事からユーロ買いを支持している

■ユーロ/円のロングを否定する材料

1.ドル/円において、直近のレンジを下抜けている事から円売りを否定している

2.ユーロ/ドルにおいて、日足レベルのレジスタンスラインが存在し、ユーロ/ドルの頭を抑えられる懸念があり、ユーロ買いを否定している

状況を整理するとこのようにいくつかの懸念点があった事が分かります。昨日の記事では、様子見推奨ではあるが買いはNGではないというような事を書いたのですが、こういう材料が頭に入っていた上でそれでもなお買いだという判断をするのであれば、それはそれでOKだと思います。

結果論からすれば、ユーロ/円の『A』の部分の下方ブレイクは、ダマシに終わったと言えるかと思います。レンジをブレイクしたものの下げるわけでも上げるわけでもないような値動きになってしまっていますが、ドル/円とユーロ/ドルが逆相関で動いている時と言うのは、ユーロ/円は方向感のない値動きになりがちなので、昨日についてはユーロ/円でトレードをするべき日ではなかったという事になろうかと思います。

ドル/円のエントリーポイントの解説

all02_20160810.png

上の画像は、左がドル/円1時間足チャート、右上がユーロ/円1時間足チャート、右下がユーロ/ドル1時間足チャートです。それぞれのチャートの楕円同士が同じ時間帯となります。

2016年08月10日のドル/円は、値幅が出た割には難しい相場展開となりました。

結果論として言えば、チャート画像『A』の部分で、レンジを下方にブレイクしたと見て売って行くのが良かったという事になります。ただ、ここの部分の判断は非常に難しいものでした。

■ドル/円のショートを支持する材料

1.ドル円において、直近のレンジを下抜けた

2.ユーロドルにおいて、直近のレンジを上抜けている事からドル/売りを支持している

■ドル/円のショートを否定する材料

1.ユーロ/円において、大きな陰線が出る直前の値動きとしてダブルボトムを形成している事から円買いを否定している

2.ユーロ/ドルにおいて、日足レベルのレジスタンスラインが迫っており、ユーロ/ドルの頭を抑えられる懸念があり、ユーロ買いを否定している

大きな陰線が出て下落して行ったのがAM9:00~10:00の値動きなのですが、AM9:00以前の段階では、上記のような材料があり、AM9:00前にショートを仕掛けるという判断が難しい状態であったと言えます。

上記のような状況を分かった上で仕掛けていくという判断も勿論アリですが、下落の動きが急であり、次のサポートライン候補の近辺まで行ってしまったので、実際問題としては『B』の部分での売りが仕掛けやすいポイントであったかと思います。

まず、ドル/円(左のチャート)を見ますとチャート画像『B』の楕円内の赤い丸の部分において、日足のレジスタンスライン『101.508』で上値を抑えられたかのような値動きをしています。

同時刻のユーロ/円(右上のチャート)を見ますとチャート画像『B』の楕円内の赤い丸の部分において、直近レンジの下限のライン『113.081』で上値を抑えられたかのような値動きをしています。ちなみにこの後、ユーロ/円はドル/円よりもユーロドルに釣られて急騰してしまうのですが、ドル円は少し上げたもののむしろ下落しています。これはユーロに買いが入った事を示しています。

ユーロ/円のレジスタンスされた動きは結果的にダマシであったわけですが、この時点での判断として、円売りの頭が抑えられたと考えてこの時点でドル/円のショートをして行くという事が考えられたかと思います。

ここで入った場合、損切りは101.508の少し上に置けばよいと思われます。結果論からすると非常に中途半端な所から反発してしまったので、このケースでの利食いは非常に難しかったかと思います。ちなみに私は上記のポイントでショートのエントリーをしたのですが、利食いをし損ねて建値まで戻ったら逃げるかもう1回101.000を付けたら利食いをしようと考えていたのですが、幸運にも101.000で利食う事が出来ました。

昨日については、値幅の割に難しさがある相場でしたので、無理に参加しなくともよかったかなと言うように思えます。

ユーロ/ドルのエントリーポイントの解説

ユーロ/ドル1時間足

上の画像は、左がユーロ/ドル1時間足チャート、右上がユーロ/円1時間足チャート、右下がドル/円1時間足チャートです。それぞれのチャートの楕円同士が同じ時間帯となります。

結果論として言えば、『A』の部分でロングのエントリーをすれば良かったという事になろうかと思います。しかしながら、この部分での判断は非常に難しいモノでした。

■ユーロ/ドルのロングを支持する材料

1.直近のレンジを上方にブレイクした

2.ユーロ円において、ダブルボトムを形成した(後にダマシとなって下方ブレイク)

3.ドル円において、レンジを下方にブレイクした事からドル売りを支持している

■ユーロ/ドルのロングを否定する材料

1.大きな陽線が出る前の段階において、日足のレジスタンスラインを抜け切れていなかった事

チャート画像『A』の部分でユーロ/ドルのロングをしていく上で、1.11160のレジスタンスラインが非常に邪魔なラインとなりました。このラインを見て、躊躇していると上抜けしたと思った時にはかなり上がってしまっていて、押し目待ちに押し目無し的な状態となってしまった可能性が高かったように思われます。

昨日の場合は、上がる時に最初に大きな足が出てしまう形であったので、そういう意味での難しさがあったかと思いますが、こういった時こそ短期足でタイミングを計ると良いように思います。

本日について

本日は、日本勢は休場となります。夏枯れになりつつあり、こういった時は注文自体が少ない為に動き時は値動きが早くなりがちで、乗り遅れてしまったりする事も割とよくあります。早い値動きに惑わされて高値掴みや安値拾いをしないように気を付けましょう。