FXで何やっても勝てなくて、やったコト

為替市場は北朝鮮情勢に慣れてしまったか?情勢の緊迫感程の値動きはナシ

更新日時:

9月4日の為替相場は北朝鮮関連の材料がいくつか出ました。

1. 北朝鮮が核実験を強行

9月3日に北朝鮮が核実験を強行。その後、『大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に完全に成功した』との声明を発表しました。ドル円等のクロス円は、これを受けて窓開けスタートとなりましたが、売りが一巡した東京市場では値を戻しています。

2. 韓国メディアの報道

韓国メディアが『北朝鮮によるミサイル発射準備を確認』と報じた事を受けて、東京時間お昼前後から再びリスク回避の円買いに傾く場面がありました。

3. ヘイリー米国連大使の発言

ヘイリー米国連大使は国連安保理の緊急会合で『北朝鮮の指導者は戦争をしたがっている。米国は戦争はしたくは無いが、我慢にも限界がある』・『中国の北朝鮮への(制裁)提案の凍結は、侮蔑している』・『国連安全保障理事会は最も厳しい制裁を今すぐに果たすべきだ』などと発言しました。また、米韓首脳が電話会談を行い、北朝鮮の脅威に対抗するため、軍事力の強化(ミサイルの弾頭重量の制限解除)で合意しました。

北朝鮮情勢でいくつかの材料が出ていますが、為替市場はそれに慣れてきてしまったのか、情勢の緊迫感程には大きな値動きにはなりませんでした。

北朝鮮がどう考えているのかは分かりませんが、欧米が北朝鮮に強硬な対応をしないのはひとつには中露との交渉上の問題、もうひとつには野蛮人ではないからという事だと思いますが、中露でさえも容認出来ないラインというモノは存在すると思われますので、あまり調子に乗りすぎると深刻な事態を招くような気もします。

ドル/円

ドル円日足チャート2017年09月05日
ドル円1時間足チャート2017年09月05日

日足

1時間足

※タブで日足と1時間足を切り替えられます。

ドル/円の値動き

始値:109.511

高値:109.925

安値:109.375

終値:109.713

+20.2pips(高値から安値:55.0pips)

ドル/円のレジスタンスライン

110.734

ピンクの極太のライン

110.633

ピンクの点線のライン

110.280

ピンクの点線のライン

109.924

赤の点線のライン

109.838

赤の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。

ドル/円のサポートライン

109.561

緑の極太のライン

109.463

青の点線のライン


109.331

緑の点線のライン

108.960

青の極太のライン

108.859

緑の点線のライン

108.461

青の実線のライン

108.398

青の実線のライン

108.362

青の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのサポートライン。

ドル/円の解説

【日足】

ドル円は4月19日から続く『108.402~114.258』のレンジ(※ヒゲは切ってあります)の中での値動きとなっています。

レンジの中に更にレンジがあり・・・と言った感じになっていてレンジが入れ子のような状態になっていますが、当面は『108.960~110.734』のレンジ(※ヒゲは切ってあります)をどちらへブレイクするかを見て行くという事になりそうです。

【1時間足】

9月4日のドル円相場は、寄り付き~東京時間OP前後にかけて高値を試す展開となりましたが、東京時間お昼~欧州時間OP前後にかけて下落、一時『109.375』を付ける場面もありましたが、その後は少し戻して引けています。

中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は明確なトレンドはない状態にありますが、8月29日~8月31日にかけての上昇(白い楕円で囲った部分)によって、中期下落トレンドを崩しており、短期トレンド(青のラインで描いた波)は下落トレンドの形状にあります。

8月29日~8月31日にかけての上昇(白い楕円で囲った部分)に対してフィボナッチリトレースメントをアテてみると多少のズレはありますが大体以下のような位置関係になっています。

38.2%・・・109.838のライン

50.0%・・・109.561のライン

61.8%・・・109.331のライン

76.4%・・・108.960のライン

昨日の値動きは38.2%戻しライン~61.8%戻しラインの間をフラフラしていたと見ることも出来るわけですが、フィボナッチリトレースメントと波の高低に引いたサポレジが重なっていて、一見強そうに見えるラインでも、絶対に止まるという保証があるわけではないので、過信は禁物です。

昨日の値動きは描こうと思えば波を描けるような値動きでしたが、小さい波を描いてしまうとかえって惑わされてしまったのではないかと思います。

短期トレンドは下落トレンドの形状にありますが、この短期下落トレンドを崩す為には赤い楕円の高値を上抜く必要性がありますので、『波を描こうと思えば書けるけれども、波と言うには小さすぎる』と言うような時には、一応サポレジとなる可能性はあると考えておくくらいにして波と認識するかどうかは考えを保留しておくくらいの心の余裕を持ちたい所です。

日足に明確なトレンドが無い状態ですので、基本的には短期売買推奨の相場環境にあります。現時点では、8月29日~8月31日にかけての上昇(白い楕円で囲った部分)に対して押し目買いを狙って行くという事で良いかと思いますが、短期下落トレンドが伸びて『108.960』のラインまで押してしまったような場合には、押しが深過ぎる感も出てきますので臨機応変に対応を考えて行く必要性があります。

ユーロ/円

ユーロ円日足チャート2017年09月05日
ユーロ円1時間足チャート2017年09月05日

日足

1時間足

※タブで日足と1時間足を切り替えられます。

ユーロ/円の値動き

始値:130.147

高値:130.699

安値:130.092

終値:130.494

+34.7pips(高値から安値:60.7pips)

ユーロ/円のレジスタンスライン

131.592

ピンクの実線のライン

131.464

ピンクの点線のライン

131.327

ピンクの極太のライン

131.265

ピンクの点線のライン

130.645

ピンクの点線のライン

130.406

赤の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。

ユーロ/円のサポートライン

130.147

青の点線のライン

129.999

青の点線のライン

129.831

緑の極太のライン

129.421

緑の点線のライン

129.184

青の点線のライン

129.101

緑の点線のライン

128.848

青の点線のライン

128.637

青の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのサポートライン。

ユーロ/円の解説

【日足】

ユーロ円は4月14日から始まった上昇トレンドが継続しています。

現在は『128.406~131.327』の上昇の方波の中での値動きになっており、白い楕円で囲ったダブルボトムのネックラインに向けて下降中と言った状況にあります。

ダブルボトムのネックラインは、戻ってきた時に止まり易いラインと言う事で注目されるラインですが、『128.406~131.327』の上昇の方波に対してフィボナッチリトレースメントを当てると50%戻しラインとも重なるレベルにありますので、『129.831』のラインには注目しておきましょう。

【1時間足】

中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は明確なトレンドが無い状態にありますが、8月18日~30日までの上昇によって中期下落トレンドの形状を崩しており、短期トレンド(ブルーのラインで描いた波)は下落トレンドの状態にあります。

昨日のユーロ円相場は、相場を見る目が問われる1日になりました。

昨日の値動きは赤いラインで描いたようなダブルボトムと見る事が出来ますが、結果的には上がり切らずに下げてきてしまっています。

ダブルボトムのネックラインをブレイクして、戻ってきた白い楕円の辺りでロングを考えるのがセオリーとも言える訳ですが、ここでロングをした場合、損切りになってしまった公算が高いと言えます。

日足のトレンドは上昇トレンドにあり、1時間足の中期トレンドは1波と思しき波が出ていて、短期トレンドは下落トレンドにある・・・と言うのが昨日の時点でのざっとした環境認識と言う事になろうかと思われますが、基本的には1時間足の1波と思しき波(8月18日~30日までの上昇)に対する押し目買いを狙うという事で構えていて良いという事は言えます。

その状況下において、短期トレンドがダブルボトム形成→ネックラインブレイクとなれば、買いたい気持ちがかなり高まるのはムリの無い事ですし、そう思った方・実際に買ったという方も沢山いらっしゃったのではないかと思います。

相場というモノは時にダマシというモノがあり100%勝つというわけには行かないものですので、そういう類のモノと割り切るのもひとつの手ではありますが、それでは進歩が無いとも言えますので、私がここでエントリーしなかった理由を交えて解説して行きたいと思います。

理由の一つ目は印象として『随分ヘンな所で止まるな?』という疑問を持った事になります。

昨日の段階では、『129.999』に短期トレンドのサポートラインがあり、その下には『129.831』に日足レベルのサポートラインがありました。『129.999』はほぼ130でありラウンドナンバーと言う事で買ってくる人がいそうなラインであり、『129.831』は冒頭で説明した通り日足のダブルボトムのネックラインと言う事で買ってくる人がいそうなラインです。

そこまで行かずにその手前からの反発と言う事に多少の違和感を感じていました。

その上で、2つ目の理由として同時刻のドル円・ユーロドルの方向性を見て、エントリーを思い留まりました。

ユーロ円と言うのは、ドル円とユーロドルの合成通貨なので、ユーロ円が上昇していく為には・・・

1. ドル円が上昇トレンドにある

2. ユーロドルが上昇トレンドにある

3. ドル円・ユーロドル共に上昇トレンドにある

上記いずれかの条件を満たしている必要性がありますが、ユーロ円においてダブルボトムのネックラインブレイクが起こった時、ドル円・ユーロ円共に上昇トレンドの状態にありませんでした。これについては各自チャートを見比べて見て頂きたいのですが、パッと見の印象から違和感を感じ、通貨強弱の観点からエントリーを思い留まったという事になります。

ユーロ円に限らず、クロス円全般の難しさはここにあると思うのですが、クロス円のトレードをしている方は常に通貨強弱の観点を意識してトレードをして行くと無駄なエントリーを減らす事に繋がりますので、エントリーを考える時は他の通貨ペアの方向性も併せ見ながら決断を降していくようにしましょう。

ユーロ/ドル

ユーロドル日足チャート2017年09月05日
ユーロドル1時間足チャート2017年09月05日

日足

1時間足

※タブで日足と1時間足を切り替えられます。

ユーロ/ドルの値動き

始値:1.18835

高値:1.19213

安値:1.18728

終値:1.18917

+8.2pips(高値から安値:48.5pips)

ユーロ/ドルのレジスタンスライン

1.20593

ピンクの実線のライン

1.19780

ピンクの極太のライン

1.19258

ピンクの点線のライン

1.19198

ピンクの点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。

ユーロ/ドルのサポートライン

1.18686

緑の極太のライン

1.18570

青の点線のライン

1.18365

緑の実線のライン

1.18206

緑の極太のライン

1.17797

青の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのサポートライン。

ユーロ/ドルの解説

【日足】

ユーロドルは昨年12月から始まった上昇トレンドが継続しています。

現在の状況としては、上昇トレンドの前々回高値ラインを試しに来ており、『サポートされたかも?』くらいの状態にあります。

【1時間足】

中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は明確なトレンドはない状態にありますが、8月15日~29日にかけての上昇によって中期下落トレンドを崩しており、短期トレンドはどちらとも言えない形状になっています。

安値を切り上げていますが、高値は『1.19198~1.19258』のレジスタンスラインで止められており、『安値切り上げ・高値並行』と言った状態にあります。

昨日については、エントリーを検討すべきポイントはありませんでしたが、本日についてもしっかりと波形の折り返しをみて仕掛けを考えるようにしましょう。

本日発表の経済指標等

本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。

10:30 【オーストラリア】 4-6月期経常収支

10:45 【中国】 8月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)

13:30 【オーストラリア】 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表

14:45 【スイス】 4-6月期四半期国内総生産(GDP)(前期比)

16:15 【スイス】 8月消費者物価指数(CPI)(前月比)

17:00 【ユーロ】 8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)

17:30 【英国】 8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)

18:00 【ユーロ】 7月小売売上高(前月比)

18:00 【ユーロ】 7月小売売上高(前年同月比)

18:30 【南アフリカ】 4-6月期四半期国内総生産(GDP)(前期比年率)

18:30 【南アフリカ】 4-6月期四半期国内総生産(GDP)(前年同期比)

23:00 【米国】 7月製造業新規受注(前月比)