イエレン議長議会証言原稿公表。ハト派的内容でNYダウは史上最高値更新
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7月12日の為替市場は、ドル円↓ ユーロ円↓ ユーロドル↓ と主要3通貨ペア全てが下落と言う結果となりました。
昨日、特に注目された材料はイエレンFRB議長の米下院での議会証言原稿が公表された事で、原稿の中でアメリカ経済は緩やかな利上げとバランスシート縮小を吸収できるとの認識を示しした一方で、『インフレ率が目標の2%を持続的に下回り推移するリスクを認識している』・『インフレ指標が過去数カ月、著しく低水準にとどまっていることをFRBは確認している』等の低インフレへの警戒感を表明、『そうした低水準のインフレ率や自然利子率により、利上げの余地は限られる可能性もある』とした事などがハト派的と受け止められ、米長期金利の低下とともにドルは売られる結果となりました。
これによって、NYダウは史上最高値を更新しましたが、ドルは対円ではドル高とはならず、むしろ売られる値動きとなっています。
ドル/円
上の画像はドル/円1時間足チャートです。
【ドル/円の値動き】
始値:113.927
高値:113.967
安値:112.920
終値:113.144
-78.3pips(高値から安値:104.7pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
110.972~111.717
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
111.427~111.676
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
111.471~111.873
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
111.584~111.961
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
111.826~112.843
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
112.104~112.590
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
112.930~113.632
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
113.089~113.423
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
7月12日のドル円相場は、下落の流れでの推移となりました。一時113円代を割り込み『112.920』を付ける場面もありましたが、引けにかけて少し戻し辛うじて113円代で引けています。
昨日は下落したとはいえ、まだ中期上昇トレンド(オレンジの波で描いた波)を崩したという所までは至ってはいない状況ではあります。
ここ数日の記事でも書いたように中期トレンドはダウ理論に関して言えば『利食い期』、エリオット波動理論のカウントで言えば5波にあると思しき状態にあるという事は言え、買って行く場合には慎重さが求められる状況にあると言えます。
重複になりますが、かといって売り目線になったかと言えば、中期上昇トレンドを崩したという状況ではない為、売りで本格参入するにはやや時期尚早でもあり、中途半端な状況でもあります。
相場というモノは中途半端な状況の方が多いものであり、分かり易くスッキリした状況の方が少ないモノですが、負ける時と言うのはえてして中途半端な状況の時に仕掛けてつまらない負け方をしてしまうものですので、買うにしても売るにしても慎重に短期の波形と中期の波形の関係性を見ながら、短期の波形の切り替わりや継続を見極めて行くように心掛けましょう。
ユーロ/円
上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。
【ユーロ/円の値動き】
始値:130.637
高値:130.671
安値:129.034
終値:129.118
-151.9pips(高値から安値:163.7pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
123.703~124.633
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
123.904~124.408
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
124.402~124.621
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
124.875~125.215
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
125.223
緑の点線
中期トレンドの高値。サポレジ転換の可能性アリ。
125.729
緑の点線
中期トレンドの高値。サポレジ転換の可能性アリ。
126.970~127.596
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
127.567~128.647
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
127.965~128.326
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
128.039~128.940
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
129.975~130.327
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
130.711
緑の点線
中期トレンドの高値。サポレジ転換の可能性アリ。
7月12日のユーロ円相場は大きく下落しました。130円代を割り込み更に129円をも割り込もうかという勢いを示しましたが、129円ではサポートされ辛うじて129円代で引けています。
昨日は下落したとはいえ、中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は上昇トレンドの形状を崩すと言う所にまでは至っていません。
しかし、短期トレンド(ブルーのラインで描いた波)のレベルで見れば、ラス押し安値ライン(チャート画像白い楕円の安値)を下方にブレイクしており、短期トレンドの方向性に関しては変化が生じた可能性があります。
短期上昇トレンドのラス押し安値を含む支持帯『129.975~130.327』の下には目ぼしい支持帯が『128.940』迄なかった為、ほとんどフリーフォールのような感じで下落して行った格好になりましたが、『128.940』には届いていない所で小反発している為、支持帯に支えられた反発ではないと見ることも出来、もう少し見極める時間が必要なチャートかなと言うように思えます。
ユーロ/ドル
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートです。
【ユーロ/ドルの値動き】
始値:1.14657
高値:1.14887
安値:1.13908
終値:1.14108
-54.9pips(高値から安値:97.9pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
1.13197
青の点線
中期トレンドの安値。
1.13312~1.13524
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
1.13416~1.13661
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.13825~1.14224
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
1.13845~1.14053
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.13909~1.14152
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.14019~1.14244
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.14475~1.14666
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
1.14849
ピンクの点線
中期トレンドの高値。
7月12日のユーロドル相場は下落の流れでの推移となりました。一時1.14ドルを割り込み『1.13908』を付ける場面もありましたが、引けにかけて少し戻して辛うじて1.14ドル代で引けています。
中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は上昇トレンドの形状にあり、昨日は下落の流れとはなりましたが、それを崩すと言う所にまでは至っていない状況となっています。
昨日の記事でロングのエントリーポイントの解説をしましたが、昨日は相場観を試される展開となったと思います。
昨日の記事で解説したポイントで買っていた事を前提にお話を進めると二つの考え方がありました。
1. 中期トレンドの波形で利食い・損切りをして行く
中期トレンドの波形が上昇トレンドの形状を維持している限り、仮に含み損を抱えるような局面があっても、あくまでも中期トレンドの形状に従ってポジションを管理して行くという考え方です。
多少の語弊を恐れずに言えば、過程(短期トレンド)がどうであろうとも、それに惑わされずに中期トレンドを追っかけて行くという事で、損切りは『1.13825』を明確に破ってしまった時と言う事になります。ちなみに昨日解説したポイントで入った場合、そこまで莫大なpipsの損切りには(私個人的な感覚としては)なりません。
この考え方は、要するに『1.13825~1.14224』の支持帯の下の方で買って、『1.14849』の高値を破り、中期上昇トレンドが継続して行くであろうという期待の元に行っているエントリーであって、思惑通りに行った時には損切りとして設定している最大損失額よりも遥かに大きな利益を得られるエントリーでもあり、いわゆるリスクリワードと言う観点から言えば、合理性のあるトレードではあります。
2. 短期トレンドの波形で利食いをする
『中期トレンドの方向性に沿う』という考え方をベースとし、その中で短期トレンドを取って行くというモノです。
昨日の値動きで言えば、白い楕円で囲った短期上昇トレンドのラス押し安値を破ってしまった時点で、短期上昇トレンドは終焉したと見て利食っておくという事になります。
結果論から言えば、昨日の場合はこの判断の方が正しかったように見えます。
また、短期トレンドのダブルボトムのネックライン、三角持合いの切り下げラインの裏側、中期上昇トレンドのトレンドライン等と言ったサポートラインとなり得るポイントが集中している赤い楕円の辺りで買い直すという事も可能であり、白い楕円で囲ったラス押し安値の下方ブレイクで利食って、赤い楕円の辺りで買い直すというトレードは玄人好みのトレードと言う事は言えようかと思います。
ケースバイケースな部分もあり、どちらが絶対的に正しいという事はないわけですが、そういう事を勘案した上で冷静にポジションを管理して行けるようになれば、上級者の域に入ったという事は言えようかと思います。
さて、昨日の値動きによって、短期トレンドは下落トレンドを形成しています。
短期下落トレンドに対してトレンドラインを引くと、中期上昇トレンドに対して引いたトレンドラインと短期下落トレンドに対して引いたトレンドラインで形成される三角持合いを形成している事が分かります。
この所のユーロドルは、連続して三角持合いを形成していますが、抵抗帯との距離感なども考え併せながら、ウマく利用して行きたい所です。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
--:-- 【中国】 6月貿易収支(米ドル)
--:-- 【中国】 6月貿易収支(人民元)
08:50 【日本】 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
08:50 【日本】 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
16:15 【スイス】 6月生産者輸入価格(前月比)
21:30 【米国】 前週分新規失業保険申請件数
21:30 【米国】 6月卸売物価指数(PPI)(前月比)
21:30 【米国】 6月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 【カナダ】 5月新築住宅価格指数(前月比)
23:00 【米国】 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
27:00 【米国】 6月月次財政収支