FRBの利上げ観測後退。ドル売りの余地何処まで?
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7月17日の為替市場・主要3通貨ペアは、全体に小動きとなりました。
中国の強い経済指標やFRBの利上げ観測の後退などが意識された部分はあったように思われますが、為替市場全体として見れば対円以外ではややドル売り傾向が見られたように思います。
ドル/円
上の画像はドル/円1時間足チャートです。
【ドル/円の値動き】
始値:112.439
高値:112.860
安値:112.320
終値:112.610
+17.1pips(高値から安値:54.0pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
111.826~112.843
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
112.104~112.590
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
112.910~113.470
ピンクの実線のボックス
中期下落トレンドの抵抗帯。
112.930~113.632
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
113.361~113.529
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
113.206~113.399
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
113.674~114.606
緑の実線のボックス
中期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
113.817~113.958
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
114.307~114.671
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
114.466
ピンクの点線
中期トレンドの高値。
7月17日のドル円相場は、上下に振らされる展開となりましたが横這い~やや上と言った感じの値動きとなりました。
中期トレンド(オレンジラインで描いた波)は、高値・安値切り下げのダウ理論的に言う下落トレンドの形状にあります。
先週末金曜日のNY時間~昨日のNY時間までの値動き方向感が無いようでいて、上下動の値幅はソコソコあり、波を描こうと思えば描けると言った何ともビミョーな値動きで短期トレンドの波形が描き難い値動きになっています。
こういった時と言うのは、無理に水平線を引こうとすると却って相場を難しくしてしまうので、どこの高値・安値が大切なのか?と言う事にのみ着目して波形を描くと良いように思います。
昨日に関しては、中期トレンドは高値・安値共に切り下げてきているという状況の中で、短期トレンドの波形が描き難かった為に短期トレンドの反転を捉えて行くという事が難しかったという事は言えようかと思います。
エントリーをするとすれば、『EP1』で逆張り気味に入るしかないかな?と言った相場であったかと思いますが、サポレジとトレンドラインを背にして売る形ではあったにせよ現実的にここでショートを仕掛けるのはそれほど簡単ではなかったかな?と思います。
ここで売れなくてもそれはそれで良いかなと言うように思います。
現在の状況は、『111.826~112.843の支持帯』 VS 『112.910~113.470の抵抗帯』 という構図に変わりなく、引き続きどちらの力が上回るかを見て行くという事になりそうです。
ユーロ/円
上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。
【ユーロ/円の値動き】
始値:129.006
高値:129.458
安値:128.727
終値:129.246
+24.0pips(高値から安値:73.1pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
127.567~128.647
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
127.965~128.326
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
128.039~128.940
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
129.070~129.481
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
129.975~130.327
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
130.711
緑の点線
中期トレンドの高値。サポレジ転換の可能性アリ。
7月17日のユーロ円相場は、上下に振らされる格好になりましたが、終わってみればやや上がったという程度の範囲の値動きに納まっています。
昨日に関しては、『128.647~129.481』のレンジの中での値動きに終始しており、レンジの上限・下限にの手前で折り返してしまっている為、エントリータイミングは無かったと思います。
中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は、高値・安値切り上げのダウ理論的に言う上昇トレンドの形状にあり、7月11日から始まった短期下落トレンドは現段階では中期上昇トレンドに対する押しの域を出ていません。
基本的な方針としては、『128.647~129.481』のレンジをどちらへ抜けて行くのかを見て行く形になりますが、上に抜けた場合と下に抜けた場合で意味が異なってきますので注意が必要です。
まず、上に抜けた場合(129.481を超えて行った場合)ですが、大前提として『129.481』と言うラインはどういう意味を持つラインなのかを知っておく必要性があります。
『129.481』のラインは短期下落トレンドのラス戻り高値ラインであり、このラインの上方へのブレイクは短期下落トレンドの終了を意味します。従って、短期的に下目線でいるトレーダーさんにとっては、最終防衛ラインのようなプライスであり、ここを破った場合には短期的な目線を変えなくてはいけないという意味を持つラインと言う事になります。
一方、『128.647』のラインは中期上昇トレンドの前々回高値のラインであり、仮にここを破ったとしても中期トレンドの方向性に変化が生じると言う所までは至らず、中期上昇トレンドを崩すには『127.567』を破る必要があります。
『128.647』を破ったケースの方がその後の判断が難しいと言えますが、レンジの中にいる内は無駄な仕掛けをせずにどちらかに破った後に対応を考えて行くという事で良いように思います。
ユーロ/ドル
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートです。
【ユーロ/ドルの値動き】
始値:1.14713
高値:1.14864
安値:1.14340
終値:1.14769
+5.6pips(高値から安値:52.4pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
1.13197
青の点線
中期トレンドの安値。
1.13312~1.13524
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
1.13416~1.13661
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.13825~1.14224
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
1.13832~1.14849
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
1.13874~1.14155
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.14093~1.14464
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.14399~1.14733
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
7月17日のユーロドル相場は、上下に振らされる展開となりましたが、割値ベースで見れば微妙に上昇して引けた格好になっています。
昨日の寄り付きの段階では、中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は高値・安値切り上げのダウ理論的に言う上昇トレンドの形状にあり、7月12日から始まった短期下落トレンド(ブルーのラインで描いた波)を崩しているという状態にありました。
昨日に関しては、新たにエントリーするというよりかは昨日の記事で解説したエントリーポイントで買っている人はポジションを眺めている1日だったかと思いますが、判断に迷う局面もありました。
上昇して行く過程で、波と捉えるかどうかが微妙な大きさの波形を描いて(チャート画像白い楕円の部分)いる部分があり、昨日の値動きの中でこの部分の安値ラインを実体で下抜ける局面(チャート画像赤い楕円の部分)がありました。
これを見て、『ラス押し安値を下方にブレイクしたから上昇トレンド終了』と考え利食ってしまって、その後大きく上昇して行ってしまい、物凄い後悔の念に苛まれるという事になってしまったという方もいらっしゃるのではないかと思います。
私も決済注文には掛からなかったとはいえ、非常に迷いました。結果から言いますと考えている内に再上昇して行った為にそのままホールドし続けているという実力と言うよりはラッキーに恵まれた感じになりましたが、ここで出てしまったとしてもそれはそれでいいのかなと思います。
エグジットした後に上がって行ったのはあくまでも結果論で、逆の目が出た可能性もあったわけですから、それぞれの相場観の中で白い楕円で囲った部分を押しと考えていたのであればエグジットすべきですし、押しと言うには値幅が無さすぎると見て、押しとは考えていなかったという事であれば持ち続けるという事で良かったのではないかと思います。
若干、話が余談に流れますが、欧米人は日本人に比べて大雑把なのでドルストレートはサポレジをはみ出す事が多い・・・と言ったりする人もいます。これについて統計や検証を取ったわけではないのですが、印象としては私もそう思います。ちなみに昨日の値動きは私も少しばかりイラッとしましたw
大切な事は、仮にエグジットした後に大きく伸びて行ってしまったとしても、平常心を失わない事であり、そういった事が起こった際に平常心を失って根拠なきエントリーを重ねてしまうと思わぬ大怪我をしてしまうという事もあり得ますので、少しイラッとしてしまったとしても自分を見失って相場観を崩してしまうような事だけは避けましょう。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
07:45 【ニュージーランド】 4-6月期四半期消費者物価(CPI)(前期比)
10:30 【ニュージーランド】 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
17:30 【英国】 6月卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)(前年同月比)
17:30 【英国】 6月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
17:30 【英国】 6月小売物価指数(RPI)(前月比)
17:30 【英国】 6月小売物価指数(RPI)(前年同月比)
17:30 【英国】 6月消費者物価指数(CPI)(前月比)
18:00 【ユーロ】 7月ZEW景況感調査
21:30 【米国】 6月輸入物価指数(前月比)
21:30 【米国】 6月輸出物価指数(前月比)
23:00 【米国】 7月NAHB住宅市場指数
29:00 【米国】 5月対米証券投資(短期債除く)