ECB当局者ユーロ高牽制&9月7日のECB理事会での政策変更の可能性低いとの見解示す
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8月31日の為替相場は、欧・米でいくつかの材料が出ました。
1. ECB関係筋の見解
ECB(欧州中銀)関係筋の見解として、『量的緩和に関する討議は始まったばかりで、9月7日の次回理事会で何らかの決定をする可能性は非常に低い』『ユーロ高がインフレを抑制し、輸出への影響から成長を阻害することを懸念する一部当局者から、資産買い入れペース縮小を急速なものではなく緩慢なペースで行うことを求める圧力が高まっている』等と報じられ、これを受けてユーロ売りが強まりました。
2. ムニューシン米財務長官の発言
ムニューシン米財務長官は『トランプ陣営は詳細な税制改革の計画を準備している』『依然として年末までの税制改革実現に向けた過程にある』『議会との話し合いで、債務上限の引き上げを確信している』『ドル安が米貿易にとって有利な点はある』『長期的に見たドル高は米信頼感の表れ』などと発言しています。
この所、ECBの金融政策の変化への思惑でユーロが買われてきましたが、ここへきてユーロ高牽制ともとれる内容の当局者発言と共に9月7日の理事会での政策変更の可能性が低いとの見解が示された事でユーロに巻き戻しの動きが出てきています。
ユーロ高のトレンドに変化が生じるか注目です。
ドル/円
上の画像はドル/円1時間足チャートです。
ドル/円の値動き
始値:110.221
高値:110.664
安値:109.872
終値:109.961
-26.0pips(高値から安値:79.2pips)
ドル/円のレジスタンスライン
110.891
ピンクの実線のライン
110.633
ピンクの点線のライン
110.188
ピンクの点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※紫のラインは前日の値動きで消滅したもの。説明用に残してあります。
ドル/円のサポートライン
109.838
青の点線のライン
109.562
青の点線のライン
109.331
緑の点線のライン
108.859
緑の点線のライン
108.461
青の実線のライン
108.398
青の実線のライン
108.362
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※紫のラインは前日の値動きで消滅したもの。説明用に残してあります。
ドル/円の解説
8月31日のドル円相場は寄り付き~NY時間OP前後にかけて『110.664』迄上昇しましたが、NY時間に入ると110円を割り込み『109.872』迄下落、『109.961』で引けています。
8月29日から始まった上昇は勢いが比較的強く、少し下がっては上がりを繰り返しながら上がって行った格好でしたが、昨日のNY時間以降の下落でようやくまとまった押しが入ったような感じになっています。
白い楕円で囲った部分は波と捉えようと思えば捉えられると言った感じの微妙な波形を形成しており、波の高安にサポレジを引けるわけですが、こういった時は波を描くのはもう少し時間が経ってからにして、とりあえず引けそうな所にサポレジを引いてしまうと良いと思います。
『波と捉えられなくもない』と言った感じのサポレジですから、効かない可能性も大いにありますが、効かないサポレジは値動きによって淘汰されて有効なモノだけが残りますので、効くか効かないかを考えて引けないという自縄自縛に陥るよりは引ける所に引いておいて無駄なものが淘汰されるのを待つ方が良いかと思います。
本日は米雇用統計の発表が行われます。
毎月この時期になると同じような事を書いていますが、雇用統計前にはポジションをスクエアにしておきましょう。
ユーロ/円
上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。
ユーロ/円の値動き
始値:130.983
高値:131.573
安値:130.705
終値:130.956
-2.7pips(高値から安値:86.8pips)
ユーロ/円のレジスタンスライン
131.592
ピンクの実線のライン
131.464
ピンクの点線のライン
131.194
赤の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※紫のラインは前日の値動きで消滅したもの。説明用に残してあります。
ユーロ/円のサポートライン
130.826
青の点線のライン
130.550
青の点線のライン
129.999
青の点線のライン
129.421
緑の点線のライン
129.184
青の点線のライン
129.101
緑の点線のライン
128.848
青の点線のライン
128.637
青の点線のライン
128.444
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※紫のラインは前日の値動きで消滅したもの。説明用に残してあります。
ユーロ/円の解説
8月31日のユーロ円相場はざっくりと前半上昇・後半下落と言った値動きとなりました。上下に振らされる展開となりましたが、終わってみればほぼ寄り付きと同じようなレベルで引けており、日足の形状としては上ヒゲの長い寄り引け同時線のような形状となっています。
昨日の値動きによって、短期トレンド(ブルーのラインで描いた波)が高値・安値切り下げのダウ理論的に言う下落トレンドの形状となっており、短期トレンドの方向性に変化が生じています。
これによって8月18日から上昇してきた中期トレンドの方波も確定する事になったわけですが、『127.575』~『131.592』迄の4円以上もの大きな上昇(※ヒゲは切っています)となりました。
どこで止まるのかを予想する事にあまり意味はありませんが、4円以上上昇したという事は2円下がっても半戻し程度と言う事ですのでサポートラインでバチンと入ろうとすると殊の外大きく下がってしまってやられてしまうという事もありますので、『波の反転』に注目して行くようにしましょう。
ユーロ/ドル
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートです。
ユーロ/ドルの値動き
始値:1.18825
高値:1.19120
安値:1.18222
終値:1.19081
+25.6pips(高値から安値:89.8pips)
ユーロ/ドルのレジスタンスライン
1.20593
ピンクの実線のライン
1.19817
ピンクの点線のライン
1.19258
ピンクの点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※紫のラインは前日の値動きで消滅したもの。説明用に残してあります。
ユーロ/ドルのサポートライン
1.18963
緑の点線のライン
1.18365
緑の実線のライン
1.18236
緑の点線のライン
1.17797
青の点線のライン
1.17675
緑の点線のライン
1.17483
青の点線のライン
1.17372
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※紫のラインは前日の値動きで消滅したもの。説明用に残してあります。
ユーロ/ドルの解説
8月31日のユーロドル相場はNY時間OP前後までは下落の流れでの推移となりましたが、NY時間に入ると反発『1.19081』で引けています。
先週末からの上昇は押しと言える程のまとまった押しが入らずに上昇してきており、白い楕円で囲った部分が波と見れなくもないと言った感じになっています。
一本調子で上げてきたという事は、サポレジとなり得るラインが少なかったという事も言え、下がってくる時も止まる所が無い為、ほぼ一本調子で下がってきたというのが8月29日からの値動きだったと言えようかと思います。
昨日ようやく『1.18365』のサポートラインで一旦下げ止まった格好になりましたが、白い楕円で囲った部分の波の上下に水平線を引いて逆張りをしてしまうと痛い目に遭ってしまったのではないかと思います。
『1.18365』から下のゾーンにはサポートラインが散見される為、トマるとすれば『1.18365』から下と言う予想を付ける事は比較的簡単だったと言える上、一本調子の下げでもあった為『1.18365』での逆張りは比較的狙いやすかったと言えようかと思います。
本日は米雇用統計の発表が予定されています。ポジションをスクエアにしてリスクを落としてイベントに臨むようにしましょう。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
08:50 【日本】 4-6月期四半期法人企業統計調査・ソフトウェア含む全産業設備投資額(前年同期比)
10:45 【中国】 8月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)
14:00 【日本】 8月消費者態度指数・一般世帯
16:15 【スイス】 7月実質小売売上高(前年同月比)
16:30 【スイス】 8月SVME購買部協会景気指数
17:00 【ユーロ】 8月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
17:30 【英国】 8月製造業購買担当者景気指数(PMI)
21:30 【米国】 8月非農業部門雇用者数変化(前月比)
21:30 【米国】 8月失業率
21:30 【米国】 8月平均時給(前月比)
23:00 【米国】 8月ISM製造業景況指数
23:00 【米国】 7月建設支出(前月比)
23:00 【米国】 8月ミシガン大学消費者態度指数・確報値