FOMC通過も利上げ・来年の利上げペース共に予想通り過ぎで完全に織り込み済み
更新日時:
12月13日(日本時間12月14日未明)はFOMC(米連邦公開市場委員会)が行われ、予想通りFFレートを1.25-1.50%に引き上げました。
声明では『労働市場が引き続き強化され、経済活動が堅実な上昇を続けていることを示している』として景気判断を引き上げ、『インフレは短期的には引き続き2%をやや下回るが、中期的には目標の2%付近で安定すると予測』との見解を維持しています。
また、エバンズ・シカゴ連銀総裁とカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁がこれらの決定に反対した事も明らかとなっており、同時に発表された経済見通しでは来年の成長率と失業率の予測が引上げられた一方、インフレ率予測は据え置きとなっています。
政策金利の見通しでは、9月時点の予測が概ね維持され、来年も0.25%の利上げが3回行われるとの見通しが示されています。
利上げ見送りや利上げペースの加減速と言ったサプライズはなく、予想通りの結果となったと言えようかと思います。
良くも悪くも事前に市場にメッセージを送るイエレン議長らしいと言えますが、利上げされたにもかかわらず材料出尽くしでむしろドル安での反応となっています。
ドル/円
日足
1時間足
※タブで日足・1時間足を切り替えられます。
ドル/円の値動き
始値:113.533
高値:113.565
安値:112.461
終値:112.517
-101.6pips(高値から安値:110.4pips)
ドル/円のレジスタンスライン
113.673
ピンクの点線のライン
113.541
ピンクの極太のライン
113.431
ピンクの点線のライン
113.286
赤の点線のライン
113.276
赤の点線のライン
113.197
ピンクの点線のライン
113.032
赤の点線のライン
112.760
ピンクの点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ドル/円のサポートライン
112.483
青の点線のライン
112.453
緑の点線のライン
112.374
青の点線のライン
112.310
緑の点線のライン
112.270
青の極太のライン
112.198
青の点線のライン
112.070
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ドル/円の解説
【日足】
ドル円は昨日の値動きによって、赤い楕円の部分を『押し』と考えた場合のトレンドライン並びに『112.762』のサポートラインを下抜いてきました。
赤い楕円の部分の値動きは『押し』としてはやや浅めで、これを『押し』と考えるかどうか?と言う点についての議論はあろうかと思いますが、これを押しと考えた場合のラス押し安値ライン『112.270』を崩すと言う所には至っていません。
黄色のラインは11月28日~12月12日の上昇に対してフィボナッチリトレースメントをあてたものになります。
『112.270』のラインは50.0%戻しラインと重なるレベルにあり、本日に関しては同ラインを中心にマークしていくという事で良いかと思います。
【1時間足】
赤い楕円の部分において緑の波形がダブルトップを形成、ネックラインを下方にブレイクしています。この時点で、青い波形は高値・安値切り下げの状態にある上、ラス押し安値ラインも崩しており、青の波形は下落トレンドの形状となっています。
次いで緑の楕円の部分において日足のトレンドラインを崩しています。
このようにいくつかの段階を経て下落して行っている事が見て取れますが、昨日の場合はFOMC並びにイエレン議長の会見を受けての値動きとなりますので、トレードについては様子見という事で経過のみ見ておくという事で良いかと思います。
ユーロ/円
日足
1時間足
※タブで日足・1時間足を切り替えられます。
ユーロ/円の値動き
始値:133.300
高値:133.349
安値:132.830
終値:133.057
-24.3pips(高値から安値:51.9pips)
ユーロ/円のレジスタンスライン
133.944
ピンクの点線のライン
134.930
ピンクの極太のライン
133.802
ピンクの点線のライン
133.730
ピンクの点線のライン
133.514
赤の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ユーロ/円のサポートライン
133.122
緑の点線のライン
132.848
青の点線のライン
132.731
青の点線のライン
132.424
青の極太のライン
132.316
青の点線のライン
132.267
緑の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ユーロ/円の解説
【日足】
ユーロ円は白い網掛けのレンジの中での値動きが継続しており、昨日に関しては紫のトレンドラインがサポートラインとなった格好になっています。
それも含めてレンジの中での出来事であり、引き続き方向性があるようでない微妙な状況に変わりはなくトレードには適さない相場環境が継続しています。
この状況のまま越年する事もあり得るような気がしますが、トレードに適した環境になるまで触らずに待つという事で良いかと思います。
【1時間足】
昨日の記事で、『昨日中に「132.903」のラインに到達するような事があれば、ちょうど日足のトレンドラインに重なるようなタイミングとなる為、買い場として注目されてくる可能性がある』と言ったような事を書いたのですが、奇しくもそういった局面が現出(赤い楕円の部分)、買い場となって上昇する格好となりました。
揉み合いそうなレベル、上昇あるいは下落の勢いが弱まりそうなレベルというものは事前にある程度の予測が可能で、逆説的に言えば揉み合わなさそうなレベル、フリーフォール・フリーライズ的な値動きが期待されるレベルというものもある程度予測することが出来ます。
その予測は『ある程度』というレベルを出ないもので、100%予測が的中するという事はないわけですが『ある程度』というレベルではあっても、それが見えるようになり、何故そういう予測を立てるのか?という事に対しての合理的説明が自分の中で出来るようになれば、○○という条件を満たせばこうなるという予測を立て得るという事であり、それがそのままエントリーの理由となります。
それが出来るようになった上で、『逆の見方をしている人はそのポイントにおいてどういう行動をとるのだろう?』というステップに進む事でトレードの精度は高まると言え、それが市場心理の洞察という事でもあるわけですが、それはそのままインジケ-ターを使って勝てない真理でもあります。
相場というものは関数ではないという事なわけですが、インジケーターというものは市場の心理を誤差やミステイクがある事を前提に数式にあてはめたものであり、多少の御幣を恐れずに言えば市場心理を関数化したものという事も出来ます。
しかし、心理という不安定なものを数式で完全に説明する事など神ならざる者には不可能な領域であり、そこにどれだけの信頼性があるか?という事に思い至れば、そういったものが示すシグナルにどの程度の信頼を置くべきものであるかは明らかです。
相場には常に三種類の人間が参加しており、それぞれがどう考えるか?を洞察していく事が勝ちへの近道であり、相場を関数として捉える事が勝ちへの近道ではないという事を肝に銘じて相場に向かい合う事がとても重要です。
ユーロ/ドル
日足
1時間足
※タブで日足・1時間足・短期足を切り替えられます。
ユーロ/ドルの値動き
始値:1.17400
高値:1.18307
安値:1.17286
終値:1.18241
+84.1pips(高値から安値:102.1pips)
ユーロ/ドルのレジスタンスライン
1.18743
ピンクの点線のライン
1.18650
ピンクの点線のライン
1.18471
赤の点線のライン
1.18433
ピンクの点線のライン
1.18359
赤の極太のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ユーロ/ドルのサポートライン
1.18033
緑の点線のライン
1.18003
緑の点線のライン
1.17898
緑の点線のライン
1.17570
緑の点線のライン
1.17570
緑の点線のライン
1.17504
緑の点線のライン
1.17400
青の極太のライン
1.17375
青の点線のライン
1.17316
青の極太のライン
1.17226
青の点線のライン
1.17146
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ユーロ/ドルの解説
【日足】
ユーロドルは白い楕円で囲った上昇の流れと赤い楕円で囲った下落の流れがぶつかり合っている状態にあり、上昇のラス押し安値『1.17316』から反発した格好になっています。
ただ、売り方が完全に敗北したという事ではなく、どちらかと言うと買い方が虎口を逃れたと言ったような状況です。
黄色のラインは12月1日~12月12日の下落に対してフィボナッチリトレースメントをあてたものになります。
『1.18359』のレジスタンスラインと61.8%戻しラインが重なるようなレベルにあり、その少し上にはトレンドラインが控えています。売り方からすれば売りを考えるレベル・タイミングでもあり、買い方は売り方の根拠を崩すほどの買い意欲があるか?という状況にあります。
【1時間足】
相場環境から見るとこれから売ろうとしている人は、日足レベルの下落トレンドに対する戻り売りをしようとしていて、戻り売りの候補地点として『1.18359』のレジスタンスライン並びにトレンドラインを考えているという事になろうかと思います。
そういう意図を持って相場を見ている事には何の問題もないわけですが、大事なのは売った時に下がるかどうか?という事になります。
それでは、逆の立場で既に買っている人・これから買おうと思っている人はどういう意図を持っているのでしょうか?
既に買っている人は、概ね以下のような理由で買っているものと推察できます。
1. 『1.17316』近辺からの逆張り
2. 青の波形が安値高値切り上げの形状になった事で『1.17316』から反発したと考えての買い
3. 青の波形のラス戻り高値ブレイクでの買い
4. 『1.18000』のラウンドナンバーブレイクでの買い
5. その他何の根拠もない意味不明な買い
5はどういう根拠なのか推察するのは無理として、1~4に関してはそれなりの根拠があります。
1~4の人達がどうなったら利食いあるいは損切りをするのかを考えると共に『1.18359』のレジスタンスライン並びにトレンドラインで売ろうと思っている人は特に「『1.18359』のレジスタンスライン並びにトレンドラインから買おうとしている」人はどういう理由で買うのか?を考え抜いておく必要性があります。
その結果として『1.18359』のレジスタンスライン並びにトレンドラインから売ってくる人が大勢を占めるであろうという結論に至れば売ればいいし、結果として買ってくる人が大勢を占めてしまって負けてしまった場合にはその理由を考え抜いて答えを見つけられたのであれば、トレーダーとしての成長が見込めます。
相場というものは何処から買いが入り、何処から売りが入ってもおかしくないものですが、それではトレードの足がかりがつかめませんので、売買が入るレベルの目星をつけておく必要があり、目星をつけたポイントにおいての売買(利食い損切りを含めて)の理由を洞察し、大勢を占める方に付けば勝てるという事になります。
逆に言えば、それが当たる精度を高めれば勝ち組という事になり、それが当たらなければ負け組という事になります。ただ、それを考えないでトレードしていて負けている人というのも相場には多数存在し、ポイントは分かっているけれども、最終判断を間違ってしまっている人は勝ち組迄もう一歩という事も出来ます。
もう一歩の領域を超えて行くための最後のピースは洞察力という事になりますので、自分以外のトレーダーの心理を考えたトレードが出来ているか?を見つめ直してみるともう一段上の境地へと至れるのではないかと思います。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
08:50【日本】前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
08:50【日本】前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
09:30【オーストラリア】11月新規雇用者数
09:30【オーストラリア】11月失業率
11:00【中国】11月小売売上高(前年同月比)
11:00【中国】11月鉱工業生産(前年同月比)
13:30【日本】10月鉱工業生産・確報値(前月比)
17:00【南アフリカ】7-9月期四半期経常収支
17:30【スイス】スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値
18:00【ユーロ】12月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:00【ユーロ】12月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:30【英国】11月小売売上高指数(前月比)
18:30【南アフリカ】11月卸売物価指数(PPI)(前月比)
18:30【南アフリカ】11月卸売物価指数(PPI)(前年同月比)
21:00【英国】イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:00【英国】英中銀資産買取プログラム規模
21:00【英国】英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
21:45【ユーロ】欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:30【米国】11月小売売上高(除自動車)(前月比)
22:30【米国】11月輸入物価指数(前月比)
22:30【米国】11月輸出物価指数(前月比)
22:30【米国】11月小売売上高(前月比)
22:30【米国】前週分新規失業保険申請件数
22:30【ユーロ】ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
22:30【カナダ】10月新築住宅価格指数(前月比)
24:00【米国】10月企業在庫(前月比)