日・米・欧・中それぞれに材料出るもトランプ大統領の顧問弁護士強制捜査でリスクオフ
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4月9日の為替市場では、中国・日本・ユーロ・米国それぞれで材料が出ました。
1. 人民元切り下げ報道
『中国は米国との貿易対立の対抗手段として人民元の切り下げを検討している』とする関係者の発言があったと報じられました。これを受けて瞬間的にリスク回避の円買いが強まる場面がありましたが、それほど大きな値動きには繋がりませんでした。
2. 黒田日銀総裁の発言
黒田日銀総裁は安倍首相との会談後の会見で『2%の物価目標までなお距離がある』・『出口を早い段階で議論するのは市場の混乱を招く』・『今の段階で将来の政策余地拡大のための緩和縮小は適切ではない』と発言しました。為替市場ではこの発言を受けての影響はほぼありませんでしたが、日銀の姿勢を知る上では注目すべき材料であったかと思います。
3. ドラギECB総裁の発言
ECB(欧州中銀)の年次報告で、ドラギ総裁は『将来について言えば、ユーロ圏の景気拡大は2018年を通じて力強いペースを維持する』との楽観的な見通しを示しました。これを受けてユーロが上昇する場面がありました。ドラギ総裁は『インフレ率は中期的に目標値に向かって収れんしていくと引き続き確信するが、経済に存在するスラックの規模には依然不透明性がある』との見解も併せて示しています。
4. クドローNEC委員長の発言
クドローNEC(米国家経済会議))委員長が、中国との貿易摩擦への対処について、トランプ大統領が他国との連携に前向きな可能性があると述べた事を受けて、米国株が上昇、クロス円も上昇しました。
5. トランプ大統領の顧問弁護士事務所に強制捜査
トランプ米大統領の顧問弁護士であるコーエン氏の事務所にFBI(連邦捜査局)の強制捜査が入った事が報じられると米国株が上げ幅を縮小、リスク回避の円買いの動きが強まりました。
ユーロ円などは、ドラギ総裁発言で上がって、FBIの強制捜査報道でイッテコイ的な値動きとなっています。
ドル/円
日足
1時間足
※タブで日足・1時間足を切り替えられます。
ドル/円の値動き
始値:106.927
高値:107.196
安値:106.610
終値:106.752
-17.5pips(高値から安値:58.6pips)
ドル/円のレジスタンスライン
107.560
ピンクの点線のライン
107.473
ピンクの点線のライン
107.413
ピンクの点線のライン
106.308
ピンクの極太のライン
107.136
ピンクの点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ドル/円のサポートライン
106.839
緑の極太のライン
106.780
緑の点線のライン
106.667
青の点線のライン
106.646
緑の点線のライン
106.127
青の点線のライン
105.980
緑の点線のライン
105.888
青の点線のライン
105.870
青の極太のライン
105.788
青の点線のライン
105.660
青の点線のライン
105.644
緑の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ドル/円の解説
【日足】
4月9日のドル円の日足の形状は、上下共にヒゲがあり、実体が小さい小陰線となりました。
日足の波は、逆三尊のような形状を形成、ネックラインを上抜けています。
直近の値動きとしては、『106.839』のサポートラインと『107.308』のレジスタンスラインに挟まれた狭い値幅での値動きとなっていますが、両ライン共に日足の終値ベースで微妙に抜けており、サポレジとして機能してるかが怪しい部分もあります。
【1時間足】
緑の波は安値・高値切り上げの上昇トレンドの形状にあり、現在の値動きは赤の楕円で囲った緑の上昇の片波の中での値動きとなっています。
この片波を見ていくとめぼしいサポレジは白の網掛けの部分という事になり、網掛けの下限までいってしまうと全戻しも見えてくるという事で、買い目線の層の人達から見れば、出来れば上辺で止まってほしいという願望はあったのではないかと思います。
買い目線の層の人達のそういった願望故に買いが強まったのかピンクの楕円の部分で、小型のダブルボトムを形成、ネックラインを上抜けし、この記事を書いている現在の状態では青い波のラス戻り高値『107.136』を崩すかどうか?という状況にあります。
青い波の方向性に変化が生じるのであれば、押し目買いをして行きたい局面ではありますが、すぐ上に日足のレジスタンスラインである『107.308』が存在しており、同ラインの存在が気になるところです。
安易に飛びついてしまうと思わぬ敗北を喫してしまう可能性もありますので、押し目買いをする場合には『107.308』付近からの売りに警戒する必要があります。
ユーロ/円
日足
1時間足
※タブで日足・1時間足を切り替えられます。
ユーロ/円の値動き
始値:131.374
高値:131.986
安値:131.097
終値:131.518
+14.4pips(高値から安値:88.9pips)
ユーロ/円のレジスタンスライン
131.903
ピンクの極太のライン
131.458
ピンクの極太のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ユーロ/円のサポートライン
131.190
青の点線のライン
131.163
青の点線のライン
131.059
緑の点線のライン
130.895
青の点線のライン
130.821
緑の点線のライン
130.338
青の点線のライン
130.304
緑の点線のライン
130.255
青の極太のライン
130.009
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ユーロ/円の解説
【日足】
4月9日のユーロ円の日足の形状は、上下共にやや長めのヒゲのある小陽線となりました。
日足の波はオレンジの波は高値・安値切り下げの状態にあり、昨日、本日これまでの値動きによって、オレンジの波のラス戻り高値ライン『131.903』の上抜けにチャレンジしている状況にあります。
まずは、『131.903』ラインを上抜けるかどうか?を見ていくという事になろうかと思います。
また、以前の記事・動画などで何度か申し上げているのですが、オレンジの波の下落をピンクの波一本として見るという見方もあるように思われ、『131.903』の上抜けでトレンド転換と考えて何の疑いもなしに買うとピンクの波一本として見ている売り目線の層の人達の戻り売りが入った時に『なんで売ってくるのか分からない!理不尽だ( ;∀;)』みたいな心境になってしまうかもしれませんので、そういう見方もあるかもしれないという事を頭に入れておくことも必要です。
【1時間足】
昨日の値動きによって、白い網掛けのもみ合いを上方に抜けてきました。
昨日の引けにかけて反落してきましたが、網掛けの上辺付近から再反発していますが、細かく見てみると網掛けの上辺ラインよりも赤い楕円で囲った部分の小さな押しの安値ラインから反発した格好になっています。
本日に関してですが、日足の重要ライン近辺での値動きとなってきていますので、個人的には様子見として、抜けるか?守るかを見極めてから仕掛けを考えて行きたいと思います。
ユーロ/ドル
日足
1時間足
※タブで日足・1時間足・短期足を切り替えられます。
ユーロ/ドルの値動き
始値:1.22840
高値:1.23299
安値:1.22594
終値:1.23196
+35.6pips(高値から安値:70.5pips)
ユーロ/ドルのレジスタンスライン
1.24406
ピンクの点線のライン
1.23232
ピンクの点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ユーロ/ドルのサポートライン
1.23010
緑の点線のライン
1.22976
緑の点線のライン
1.22865
緑の点線のライン
1.22812
緑の点線のライン
1.22664
青の点線のライン
1.22571
緑の点線のライン
1.22426
青の極太のライン
1.22310
青の点線のライン
1.22262
青の点線のライン
1.22146
緑の点線のライン
ユーロ/ドルの解説
【日足】
4月9日のユーロドルの日足の形状は、4月6日と同じような形状の上下共にヒゲのある陽線となりました。
『1.22426』のサポートラインから反発した格好になっています。
【1時間足】
4月6日のユーロドル相場は、日足のサポートライン『1.22426』から反発した勢いをかって上昇しています。
特にNY時間に大きく上昇しましたが、この値動きによって、青の波のラス戻り高値ライン(赤の楕円の高値)を上抜いてきました。この事によって、青い波の方向性に変化が生じています。
ただ、基本的には日足のレンジの中での値動きなので触らないという事であっても良いかと思います。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
10:30【オーストラリア】3月NAB企業景況感指数
21:30【カナダ】2月住宅建設許可件数(前月比)
21:30【米国】3月卸売物価指数(PPI)(前月比)
21:30【米国】3月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比)
23:00【米国】2月卸売在庫(前月比)