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ハードブレグジット懸念でポンド暴落~2016年10月07日の為替相場解説~

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ポンド/円は歴史的な急落

私は普段、ドル/円・ユーロ/円・ユーロ/ドルを軸にトレードをしていて、ポンド絡みの通貨ペアはトレードしないのですが、10月7日朝方にポンドが異常な下落をするという出来事がありましたので、今日はポンド円のチャートも見て行きたいと思います。

ポンド円1時間足01

上の画像はポンド/円1時間足チャートになります。下落幅については諸説ありますが、私の環境では『131.130』~『119.417』まで下落しており、下落幅は実に1171.3pipsにも及んでいます。

この下落の原因は、諸説ありますが、ハードブレグジット懸念を原因とした売りが売りを呼んで、明け方の注文が薄い時間帯と重なったという事もあって、ほとんどフリーフォールのような形で下落したという事であるようです。

この事について、私なりの考えを書いてみたので、興味のある方は読んで見て下さい。

ポンド円急落が起こる前のチャートはどうだったのか?

ポンド円1時間足20161010-02

上の画像は、暴落が起こる直前のポンド/円の1時間足チャートです。

波形を見てみるとチャート画像白い楕円の部分において、上昇の波形が形成されていますが、『高値A』において高値を切り下げ、次いで『安値A』を更新した事で目線としては下目線に切り替わっています。『安値A』のラインを下方にブレイクして、戻ってきたタイミングである『EP1』の辺りでショートを仕掛けて行く事も可能な形状と言えますが、ここでショート出来たかどうかはともかくとして、ロングをするようなチャートの形状ではないという事は言えます。

ロングのポジションを持っていた場合でも、『安値A』のラインを下抜いたタイミングで利食いをしておくべき形状であって、それ以上にロングのポジションを引っ張る必要性と言うのはない状態かと思います。

私の中では、今回の暴落はチャートをしっかり読めていれば、躱せた暴落かと言うように思っています。チャートの形状からするとショートして取る事も決して不可能ではないチャートであったかと思います。

ロングのポジションを持っている状態でこの暴落を迎えてしまった場合、退場必至と言うクラスの損失を被り、日本のFXブローカーを使っている場合には追証に追い込まれてしまったという事もあると思うのですが、日本のブローカーもいい加減追証なんていうアホなシステムは廃止して、ゼロカットシステムを導入すべきなんじゃないかなって思います。

ドル/円の解説

ドル円1時間足20161010-01

ドル/円の環境認識

ピンク色のラインで引いた長期波形としては、直近の高値である『高値LA1』のラインを上抜けており、長期的な流れに変化が生じています。ピンク色のラインで引いた長期波形はオレンジ色の波形のように細分化する事が出来ます。

先週末金曜日は、米雇用統計の発表が予定されており、長期波形(ピンク色の波形)としては、下落の波形の起点となった高値『104.194』に迫りつつあり、中期波形(オレンジ色の波形)は5波目が進行中と言う状態にありました。

ドル/円の値動きの考察

ドル円1時間足02

以上のような環境認識の中で、米雇用統計を迎えたわけですが、雇用統計の結果は以下のようになりました。

■9月失業率

前回:4.9%

予想:4.9%

結果:5.0%

■9月非農業部門雇用者数

前回:15.1万人増

予想:17.2万人増

結果:15.6万人増

失業率は悪化、非農業部門雇用者数は前回よりは増えたものの予想値の17.2万人増には届かずという結果に終わり、全体的には弱い結果だったと言えるかと思います。

これを受けて、ドル売りになった・・・と言うのが先週末金曜日の相場だったという事になりますが、私は大きめのイベントがある日は参加しない主義ですので、先週末金曜日に関しましてはノートレードでした。

イベント通過を受けて、これからどうして行くかを考えなければいけないわけですが、冒頭で述べたように長期波形(ピンク色の波形)は下落の流れを崩していますが、完全に上目線になったわけではありません。

中期波形(オレンジ色の波形)は、上昇の形状にあるもののエリオット波動理論的に言う5波目が終わりつつあるような状態にあります。

短期波形(ブルーの波形)は、雇用統計を受けて下落の形状になったという状態にあります。

以上のような状況にある中で、ピンク色の波形に対する押し目買いを狙うという事が、長い目で見た時の戦略になってきますが、その為にはオレンジ色の波形が上昇の波形である必要性があります。現段階では、オレンジ色の波形は上向きの形状にありますが、仮に8波1サイクルの値動きになるとすれば、木曜日までの上昇で5波まで出てしまっているので、これからA~C波が出るという可能性があります。

従って、ロングはオレンジ色の波形が上向きになったタイミングを狙うという事になります。

考え方として、オレンジ色の波形が調整波となるとしても、C波を狙うというのはアリなので、上で述べた長期波形の方向性等を全て理解した上で、ショートを狙うというトレードはナシではないと思います。

ただ、現時点で本流のトレードを考えるとするとピンクの波形が上目線になった場合の3波を捉えるトレードを狙う事だと思いますので、ショートをする場合には常にその事を頭に入れながら売っていく必要性があります。

ユーロ/円の解説

ユーロ円1時間足20161010-01

ユーロ/円の環境認識

ピンク色のラインで引いた長期波形の起点となった『高値LA1』を試しに言っている状況となっており、長期波形の流れに変化が生じています。

白い楕円で囲った直近の上昇を細分化するとオレンジ色の波形のように細分化できます。オレンジ色のラインのに振ってある数字はエリオット波動理論のカウントですが、オレンジ色の中期波動は5波目進行中等状況にありました。

ユーロ/円の値動きの考察

ユーロ円1時間足20161010-02

先週末金曜日は、米雇用統計の発表が予定されており、私は大きめのイベントがある日はトレードしないと決めているので、ノートレードでした。

値動きを考察して行きますとチャート画像白い楕円の部分において、短期的な値動きとしてダブルトップのような形状を形成しています。

冒頭で、中期波動は5波目進行中にあると書いたのですが、中期波動5波目の小型ダブルトップは割と狙い目のエントリーポイントなので、雇用統計の日でなければ、ショートしても良かったポイントかと思います。

本日ですが、やや様子見気味で臨みたいと思います。金曜日の値動きを経て、オレンジ色の波形は5波目が終了しつつある状態に入ってきています。オレンジ色の波形がダブルトップのような形状となると調整の値動きに入ってくる公算が高まってきますので、ロングに関してはその点に留意する必要性があります。

オレンジ色の中期波動に対する調整波の可能性を考慮しながらC波を取りに行くような形でのショートはナシではありませんが、売る場合はしっかり波形を認識しながら売って行く必要性があります。

ユーロ/ドルの解説

ユーロドル1時間足20161010-01

ユーロ/ドルの環境認識

俯瞰すれば、チャート画像の山と谷に付けた赤い丸のような形で高値・安値共に切り下げて行っているという事が言えます。

厳密に言えば、下落トレンドにあると言える訳ですので、戻り売りをして行けば良かったという事になるわけですが、戻りと考えるとしても物凄く深い戻りが入ってから戻り売りが入って、安値を更新して行ったというような値動きですので、このチャートの形状で戻り売りをしろと言うのには無理があるのではないかと思います。

ユーロ/ドルの値動きの考察

ユーロドル1時間足20161010-02

ユーロ/ドルに関しましては、引き続き触らないという事で良いかと思います。