非常に友好的な日米首脳会談。外交的成果と言って良い結果に
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先週末は日米首脳会談が行われ、週末は安倍首相とトランプ大統領がゴルフをして過ごす等、非常に友好的なものとなりました。
トランプ大統領は、同盟国に対しても厳しい発言を続けていましたので、今回の日米首脳会談はある面意外(?)なものでしたが、特別扱いと言って良いと思います。ただ、小泉元総理-ブッシュ元大統領の関係性がそうであったように米共和党政権と旧森派出身の日本の総理大臣の関係性は歴史的に良い傾向にあり、ビル・クリントン元大統領やオバマ元大統領の米民主党政権に比べると首相同士の個人的関係性において良い関係性を構築しやすい何かがあるのかも知れません。
今回の日米首脳会談のポイントは大きく分けて2つあり、1つは安全保障。もう1つは経済であったわけですが、安全保障に対しては米国の日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲に尖閣諸島(沖縄県石垣市)が含まれると共同声明に明記し、在日米軍の日本側の負担増に関しても表向き議題にあがらず、80点以上の結果であったと言えそうです。
経済面に関しては、為替と金融政策は議題にあがらず、アベノミクスに対して否定的なやり取り等はなく、比較的無難に乗り切ったと言えそうです。これを受けて、過度な円高に対する警戒感は薄らいだと言え、市場には一旦安心感が広がるのではないかと思われます。
トランプ大統領は、1月31日に日本を厳しく批判したりもしましたが、結果的にトヨタの米国内での雇用創出策や日本からのインフラ投資等、アメリカの利益にもなる材料を引き出したとも言え、トランプ氏の強硬姿勢は必ずしも破天荒な事であったりするわけではなく、交渉術込みのものという事が分かります。
日本側も当面、現在の金融政策を維持する下地を作ることは出来たと言え、麻生太郎副総理とペンス副大統領のもとに新たな協議の枠組みを設ける事で、従来に比べトランプ大統領の不規則発言や暴言は出難くなるのではないかと思われます。
後はFRBの金融政策がどうなって行くのか?という事が焦点なわけですが、今週はイエレン議長の議会証言がありますので、注目して行きたいと思います。
ドル/円
上の画像はドル/円1時間足チャートです。
【ドル/円の値動き】
始値:113.221
高値:113.848
安値:112.849
終値:113.239
+1.80pips(高値から安値:99.9pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
111.699
チャート画像青い点線
中期下落トレンドの安値。
111.746~112.487
チャート画像青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
112.241~113.151
チャート画像青の実線のボックス
元々は中期下落トレンドの抵抗帯でしたが、2月9日の値動きによって上方にブレイク。サポレジ転換した可能性アリ。
111.699
チャート画像ピンクの点線
中期下落トレンドの過去の戻り高値。2月13日寄り付きの値動きによって上方にブレイク、サポレジ転換の可能性アリ。
2月10日のドル円相場は、上下の値幅は100pips程ありましたが、ほとんど同値で引ける形となりました。
チャートの形状としては、元々は中期下落トレンドの抵抗帯であった『112.241~113.151』の上辺(チャート画像白い楕円で囲んだ部分)の辺りでサポートされた形となっています。
先週末行われた日米首脳会談が非常に友好的なものだった上、表向き為替に対する苦情的なモノや言及が無かった事もあり、本日は窓を開けて寄り付き、中期下落トレンドの戻り高値であった『113.761』のレジスタンスラインを上方にブレイクしています。
基本的には、押し目買いの機会を探して行くという事で良いかと思います。
ユーロ/円
上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。
【ユーロ/円の値動き】
始値:120.629
高値:121.322
安値:120.218
終値:120.490
-13.9pips(高値から安値:110.4pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
119.381
チャート画像青い点線
中期下落トレンドの直近安値。
120.161~120.654
チャート画像緑の点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯でしたが、2月9日の値動きによって上方にブレイク。サポレジ転換の可能性アリ。
121.227~122.429
チャート画像ピンクの実線のボックス
中期下落トレンドの抵抗帯。
2月10日のユーロ円相場は、値幅自体は100pips程ありましたが、展開としては上下に振らされる展開で寄り付きと同じようなレベルで引けています。
チャートの状態としては、『121.227~122.429の抵抗帯(チャート画像ピンクのボックス)』と『120.654~120.161の支持帯(チャート画像緑の点線のボックス)』に挟まれたエリアでの値動きとなっています。
『120.654~120.161の支持帯(チャート画像緑の点線のボックス)』は元々短期下落トレンドの抵抗帯で、サポレジ転換の可能性のあるエリアとなりますが、ヘンな所で止まっているのでサポートとしての力を持っているかどうかは半信半疑な部分もあり過信は禁物ですが、当面どちらへ抜けて行くかを見て行くという事で良いかと思います。
ユーロ/ドル
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートです。
【ユーロ/ドルの値動き】
始値:1.06538
高値:1.06669
安値:1.06069
終値:1.06391
-14.7pips(高値から安値:60pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
1.05725~1.06028
チャート画像青い点線のボックス(画像の尺の問題で上辺しか見えてない)
短期上昇トレンドの支持帯。
1.07120~1.07498
チャート画像ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
1.06285
チャート画像ピンクの点線
中期上昇トレンドの押し安値
1.06718~1.07012
チャート画像ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
2月10日のユーロドル相場は、上下に振らされる展開でしたが終値ベースでは同じようなレベルで引けています。
チャートの状態としては、『1.05725~1.06028の支持帯(チャート画像青い点線のボックス)』と『1.07120~1.07498の抵抗帯(チャート画像ピンクの点線のボックス)』に挟まれたエリアでの値動きとなっています。
画像の尺の問題で、左が切れてしまっていますが、『1.06285のライン』は、中期上昇トレンドの押し安値のラインで、このラインを実体で下抜けてしまっている為、目線を上目線からニュートラルに変更しておく必要があります。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
08:50 【日本】 10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
08:50 【日本】 10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(年率換算)
本日は欧米の注目される経済指標の発表はありません。