ドル円はレンジを上方にブレイクするも110円台を示現するには至らず
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先週末金曜日のドル円・日経平均ともに上昇して引けています。ドル円については一時110円に迫る上昇を見せましたが、110円台を示現するには至りませんでした。
ドル円は3月に入ってから続くレンジ相場を上昇にブレイクしています。
ドル円の値動き(2021年3月29日)
始値:109.155
高値:109.841
安値:109.124
終値:109.666
+51.1pips(高値から安値:85.7pips)
ドル円日足の環境認識(2021年3月29日)
長期的な目線では赤い楕円で囲んだ片波の中での値動きとなっています。上下にヒゲはありますが、終値ベースでは「111.278」~「102.263」の値動きという事になります。
2020年3月~2021年1月にかけて、オレンジのトレンドラインに沿って下落してきましたが、2021年1月末にオレンジのトレンドラインを上方にブレイクした後、安値・高値切り上げの上昇トレンドの波形(緑の楕円の部分)となってきており、この上昇に対して引いたトレンドラインが紫のトレンドラインとなります。
2021年3月23日寄り付きの段階では、緑の楕円で囲った部分の上昇トレンドの形状(安値・高値切り上げの形状)が継続しており、日足のレジスタンスライン「109.568」付近での値動きとなっています。
ドル円の1時間足分析(2021年3月29日)
先週末金曜日の値動きによって、赤のレンジ上抜け、その余勢をかって、日足のレジスタンスライン「109.568」を上抜いてきました。
金曜日の終値ベースでみると微妙なラインで引ける形となり、今現在は緑の楕円の部分でダブルトップを形成、ネックラインを下抜けたものの直近の上昇に対して引いた紫のトレンドラインを下抜けるには至らず、ダブルトップが完成した割にはスッキリとは下げていない状態となっています。
買い目線の人の思考
基本的には日足の緑の楕円の部分が上昇トレンドの形状となっている事を根拠に買い場を探しているという事になろうかと思います。
買い目線でいる人達が行動を起こしてきそうなポイントとしては・・・
直近のレンジ上限ライン「109.276」付近まで下がってくる事があれば同ラインがサポレジ転換する事を期待しての買い
紫のトレンドライン付近での買い
1時間足レベルのダブルトップがダマシとなったタイミングでの買い
後述する売りのポイントがダマシとなったようなタイミング
・・・といったタイミングが考えられます。
1については、レンジブレイクが起こった際の定石的なエントリーという事になりますが、その場合、ダブルトップが完成・上昇のトレンドラインの下抜けという状態であると考えられるため、売りのプレッシャーが思いのほか強いという事も考えられます。
短期足の波の折り返しをしっかり観測するなりして入る慎重さが求められると思います。
2については、トレンドラインを利用して押し目買いをして行こう・・・という考えとなると思います。
今現在の状態では、1時間足のダブルトップのネックラインとトレンドラインに挟まれており、ネックラインからの売り圧力がある中でのエントリーという事は言え、優位性という意味合いで言うとそれほど優位性があるとは言えないタイミング・・・という事になってしまうように思います。
3については、2のネックラインVSトレンドラインの決着がついたタイミングでのエントリーという事になります。
実際にそういう値動きが示現されるかは分かりませんが、売り方の損切りを利用できるタイミングという事で、優位性はあるという事になろうかと思います。
売り目線の人の思考
直近の日足のトレンド(日足チャート緑の楕円の部分)は上昇トレンドの形状にある中で、日足のレジスタンスライン「109.568」を背にして売りたい人達という事になろうかと思われます。
売り目線でいる人達が行動を起こしてきそうなポイントとしては・・・
1時間足レベルのダブルトップのネックライン「109.549」付近からの売り
直近高値ライン「109.801」付近からの売り
トレンドラインを下抜けたタイミングでの売り
上記の買いのタイミングがダマシとなったタイミング
・・・といったタイミングでの売りが考えられます。
1については、1時間足レベルのダブルトップのネックラインに戻ってきたタイミングでの売りという事になりますが、上述したようにトレンドラインを根拠とした買いとの攻防となるため、優位性という観点からするとあまり優位性はないようなタイミングでの買い出動となります。
2については、直近高値ラインから逆張りを仕掛けるという事になります。
3については、トレンドラインを下抜けるような事があれば売って行こうという事で、ダブルトップの完成・上昇のトレンドラインを崩すという2つを満たした所で売りという事になります。
この場合は、買い方の根拠を崩しているので、優位性はあるという事は言えそうです。
ただ、次は赤い枠のレンジの上限付近からの会勢力との争いとなる為、レンジの上限ラインとの距離感によってはリスクリワードが取れないという事もあり得ます。
距離感を見ながら入るかどうかを判断していく必要性がありそうです。