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MT4の設定(インジケーター、テンプレート)を複数のPCで同期・共有する方法

更新日時:2024年12月18日 05:45

MT4を使用している方で、複数の証券会社の口座を持っているという方や家ではデスクトップPC、出先ではノートPCを使ってトレードしているという方も沢山いらっしゃるのではないかと思います。

複数の証券会社で口座を開設していたり、取引環境が複数あると、必然的にMT4も複数インストールという事になり、インジケーターやチャート設定の管理が煩雑になってしまい、『あれ?このインジケーターはどの証券会社のMT4にインストールしたっけ?』と言った事や『あれ?この前引いたラインがいないぞ・・・?』と言った事になりがちです。

全ての環境で同じチャート設定でトレードをしたいと思うのが人情ではないでしょうか?

今回は、別PCを含めMT4を複数インストールしている場合でも、インジケーターやチャート設定・テンプレートを同期・共有する方法を解説していきます。

MT4を別々に管理する必要がなくなりますので、複数環境でMT4を使っている方は、是非ご参考下さい。

  1. MT4のフォルダ構造を知ろう
  2. 共有するフォルダ
  3. 事前準備
  4. Dropboxに必要フォルダをコピーする
  5. シンボリックリンクによる共有

MT4のフォルダ構造を知ろう

MT4がインストールされているフォルダの構造を見ていきましょう。

MT4インストールフォルダSS

MT4のインスト-ルフォルダの中身はどの証券会社のMT4も同じ内容のフォルダで構成されています。

インジケーターは『Indicators』というフォルダに入っていますが、『Indicators』フォルダは『MQL4』フォルダの中にあります。

MT4インジケーターフォルダSS

別PCを含む複数環境に複数のMT4をインストールしていて、全てのMT4に新しいインジケーターを導入する場合には、全てのMT4の『Indicators』フォルダに入れなければいけませんが、毎回その作業をするのは面倒なので、どのMT4を使っても全てのMT4に変更を反映させたい所です。

1つのフォルダを複数のMT4で共有して使う事でそれを実現していきます。

共有するフォルダ

今回やりたい事は・・・

  1. 複数インストールした(別PC含む)MT4でインジケーターを共有したい

  2. 複数インストールした(別PC含む)MT4でチャートの設定を共有したい

・・・という事になります。

これを可能にするには、インジケーターとチャートのテンプレートファイル、現在開いているチャートやラインの情報を使用しているMT4間で共有する必要があります。

それぞれを管理するフォルダは・・・

  1. インジケーターのファイルが格納されているフォルダ=『Indicators』フォルダ

  2. 現在開いているチャートやラインの情報=『profiles』フォルダ

  3. チャート設定のテンプレートが保存されているフォルダ=『templates』フォルダ

・・・となります。

これらのフォルダを共有する事で、別PCを含む複数インストールしたMT4でチャート環境を共有する事が可能となります。

事前準備

MT4の環境共有を実現する為、まずは事前準備を進めて行きましょう。

今回は別PCを含む複数のMT4で環境を共有するので、前項で説明した共有すべきフォルダをネットワークに置く必要があります。

ここではDropBoxを使う方法を説明して行きます。

Dropboxは、ファイルの保存や共有、編集、バックアップなどを行うことができるクラウドストレージサービスです。

無料で500MBまで使えますので、MT4の環境共有に使うだけであれば無料プランで十分です。

Dropboxアカウントを持っていない人は以下のリンクからアカウントを作ってみて下さい。以下のリンクからアカウントを登録する事で更に500MBの容量が提供されます。


Dropbox

Dropboxに必要フォルダをコピーする

Dropboxのインストールが出来たら、Dropboxに必要フォルダをコピーしていきます。

Dropbox分かり易い名前(例:MT4とか)のフォルダを作ります。

このフォルダに必要フォルダをコピーしていきます。

MT4のファイルメニューから『データフォルダを開く』をクリックします。

データフォルダを開く

そうすると必要フォルダが格納されているフォルダが開きます。

MT4インストールフォルダSS

ここでコピーするフォルダを再度整理しておきます。

  1. インジケーターのファイルが格納されているフォルダ=『Indicators』フォルダ

  2. 現在開いているチャートやラインの情報=『profiles』フォルダ

  3. チャート設定のテンプレートが保存されているフォルダ=『templates』フォルダ

※『Indicators』フォルダは『MQL4』フォルダの中にあります。

これら必要フォルダをDropboxの『MT4』フォルダにコピーしていきます。

Dropboxに貼りつけ

※私の場合は、Dropboxの『MT4』フォルダに『MQL4』フォルダを作り、その中に『Indicators』フォルダを作って分かり易くしています。面倒な場合は『MQL4』フォルダを丸ごとコピーしてしまうのもひとつの手です。

シンボリックリンクによる共有

シンボリックリンクというものを作る必要があるのですが、この作業を簡単にするため、『リンク作成シェル拡張(64bit版)』をダウンロード・インストールして下さい。

本来、シンボリックリンクを作るのは少し面倒なのですが、このソフトをインストールする事で非常に楽ちんになります。

仮にA・B・Cと3つのMT4がインストールされているとした場合、全てのMT4でDropboxの各種フォルダを使用するようにして行きます。

まず、A・B・Cの『Indicators』フォルダ、『profiles』フォルダ、『templates』フォルダを削除します。この際、削除するのが不安という場合にはフォルダ名を変えてそのまま残しておくか、どこか別の場所にバックアップするなりしておきます。

なお、『MQL4』フォルダを丸ごとコピーしている場合は、『MQL4』フォルダを削除もしくは名前を変えておきます。

次にDropboxのMT4の各種フォルダを『右クリックしながらドラッグ』して、A・B・Cのデータフォルダへ移動させます。

右クリックしながらドラッグアンドドロップ

右クリックを離すとメニューが表示されるので『シンボリックリンクをここに作成』を選択します。

これで、『A』『B』『C』のMT4全てにDropboxのフォルダが使用される(共有される)事になり、全てのMT4のインジケーター、チャート設定が同期・共有されます。

トレード環境が複数ある方、複数のMT4をインストールしてる方にとっては便利な小技なので、試してみて下さい。

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