FXでこれをやるとシャレにならないくらい負ける事のまとめ
更新日時:2024年11月23日 02:15FXには『負ける人が良くやっている行動』というものがあります。負けている人の特徴と言ってもいいかも知れません。
今回取り上げて行く内容には、私も以前、やってしまっていたNG行動もあります。
FXに必勝パターンはありませんが、負け易い行動を取らなくなれば、その分だけ負ける確率を下げて行く事が出来るはずです。
人の振り見て我が振り直せ・・・痛い目を見る前にNG行動を矯正して、負けにくいトレーダーになっていきましょう。
先日、私の経験則から勝てるようになったきっかけのようなものをまとめた記事を書きましたので、そちらの記事も併せてご覧ください。
- マーチンゲール
- ナンピン
- ファンダメンタルから今の値動きはおかしいという理由でポジションを取る
- 重要イベントにポジションを持ったまま臨む
- 分散投資と称してリスクを膨らませる
- 高金利にだけ目が行ってやみくもに高金利通貨を買ってしまう
- 両建て
- トレ転と言う言葉をよく使う
- まとめ
マーチンゲール
マーチンゲールとは、勝つまで賭ける金額を倍々にして行くというやり方です。例えば、最初10枚で負けたら次は20枚、それでも負けたら40枚・・・と言うように投資額を膨らませて行く方法です。
例えば、10枚でトレードして100pips負けたとします。この場合、負けた金額は10万円です。
2回目のトレードでは、20枚でトレードします。この時、50pips勝てば+10万円なのでトータルで±0となり、100pips勝てば+20万円なので、トータルでは+10万円となります。
仮に1回目・2回目ともに100pipsづつ負けた場合、トータルでの損失は-30万円となりますが、3回目のトレードを40枚でトレードして100pips勝てばプラスとなります。
倍々にして行ってどこかで勝てば取り返せるという事になります。負ける時も勝つ時も100pipsとした場合、以下のような収支となります。
2回目で勝った時・・・-10万円 + 20万円 = +10万円
3回目で勝った時・・・-10万円 -20万円 +40万円 = +10万円
4回目で勝った時・・・-10万円 -20万円 -40万円 +80万円 = +10万円
もうお気付きでしょうか?どこで勝っても+10万円なのです。どこかで勝ちさえすれば+10万円になるのですから一見、有効な面もあるように思えます。しかし、これを可能にするには、何回負けても賭け続けられる資金が必要となります。3連敗した時点で資金が尽きてしまえば、そこで終わりで取り返す事が出来ないので、退場になってしまうわけです。
早い時点で勝てれば、負けを帳消しにしてプラスに持って行けるので、負けを一気に取り返したいという誘惑にかられ、マーチンゲールに手を出してしまい、そこでやられて一気に退場・・・と言うケースも考えられます。
相場観に自信があれば、マーチンゲールもアリと言うような事を言う人もいますが、どんなに自信があっても100%ではない以上、ギャンブラーではなくトレーダーであるのであれば絶対にしてはならない投資法です。
相場では、負けが続いてしまう事もあります。例え負けが続いても、チャンスは必ず来ます。チャンスが来る前にギャンブルに出て一発退場になってしまうような行動は絶対にしてはなりません。
ナンピン
ナンピンとは『難平』と書きます。
例えば、レートが100円の時にドル/円の買いポジション1枚を持ったとします。これが意に反して98円になったとします。98円でもう1枚買います。この場合、99円まで戻れば±0という事になりますし、100円まで戻れば2万円のプラスになります。
これはウマく行った場合の話で、98円で買ったら更に下がり97円になってしまったとします。この場合、4万円のマイナスとなってしまいます。ナンピンしなければ-3万円で済んだところが-4万円になってしまいます。
時と場合で、ウマく行く事も勿論あるのですが、私はナンピンは絶対しないと心に決めています。
そもそも論として、『上がるだろう』と言う予想の元に買っているのに予想に反して下がってしまっているわけです。この時点で読みが外れていると言えます。読みが外れた時にすべき事は『損切り』以外にありません。本来であれば、損切りをする事でこれ以上に負けが膨らむ事を阻止すべきであるのに更にリスクを増やすという行為は、合理的とは言えません。
また、ナンピンは『負けをゼロにしたい』と言う考えを持って行う事が多いと思います。この場合、負けをゼロにしたいというマインドが先に立ってしまい、冷静に根拠のあるエントリーをする事が出来るのか?というメンタル的な問題もあります。
何かに固執して取るポジションはフィルターの掛かった目で決断したポジションである公算が高いので、客観的な判断が出来ていない事も多く、結果として『難を平らにする』どころか『難を増長してしまう』結果となる事が多いのです。
ナンピンは、負けを認める事が出来ない時に取ってしまいがちな行動です。正しいのは自分ではなく相場ですから、読みが外れたと思ったら意地を張らずにしっかり損切りをして出直す事が重要です。
ファンダメンタルから今の値動きはおかしいという理由でポジションを取る
『雇用統計が強かったのにドル安になった。これはおかしい』と言ったような事で、ポジションを取る方がいらっしゃいます。相場は常に正しく、相場がドル安になっているのならドル安が正しいのです。
自身の理論や思惑と逆方向に相場が向かった時に『おかしい』と考える癖がある人は今すぐこれを改めましょう。ファンダメンタルズ的な理由は後付けの理由になる事が多いものです。そういう事に惑わされる事なく、チャートの値動きだけに集中する事が大切です。
重要イベントにポジションを持ったまま臨む
FXでは経済指標の発表や選挙等と言ったイベントで大きく動く事があります。
イベントは大体、日時が決まっているものですので突発的という事は無く、何月何日に○○の発表があるという事は事前に分かっています。
これに向けてポジションを持ったまま臨んでしまう人がいます。自分なりの予想を立てて臨んではいるのでしょうが、逆の方向に行ってしまった時、一瞬で多大な含み損を抱えてしまいます。イベントで勝負するとしてもイベントの前から仕込んでおくのではなく、イベントの後に仕掛けるようにしましょう。
分散投資と称してリスクを膨らませる
ユーロ/円の買いは、ユーロ/ドルとドル/円を同時に買うという事と同義です。
通貨強弱・通貨の相関関係については、以下の記事をご参考下さい。
ユーロ/ドルとドル/円のロングを同時に行って、分散投資をした気になっておられる方がいらっしゃいますが、これは分散の意味はほぼありません。1回のトレードを5枚までと決めているとします。この場合では、ユーロ/ドルとドル/円で計10枚のポジションを取る事になるわけですが、ユーロ/ドルとドル/円を同時に買うという事とユーロ/円を買うという事は同義なので、このケースであればユーロ/円を買えばよいという事になります。
このように分散の意味が無いような組み合わせで分散投資をしてもリスクばかりが高まる結果になってしまいます。
高金利にだけ目が行ってやみくもに高金利通貨を買ってしまう
以前、円キャリートレードと言って極限までレバレッジを効かせて高い金利の通貨と円の組み合わせの通貨ペアを買って放っておけば、多大な金利収入が得られたという時期もありました。
この名残で、高い金利収入に惹かれて高金利通貨を買いたがる人がいます。基本的にFXは金利収入ではなく為替差益を狙うもので、金利収入は為替の変動で吹っ飛んでしまう儚いものです。
また、そういった通貨を発行している国ほど政情が不安定だったり、流動性が低かったりと言った事もあります。
そういった通貨は何かがあった時、真っ先に売られる通貨で、流動性が低いと換金できないという事もあり得ます。また、メジャー通貨ペアでは考えられないような値幅の暴落が起きたりする事もあります。
そうなってしまいますと金利収入どころか元本に大きく食い込むほどの損失を抱えてしまい、下手をすると追証という事もあり得ます。ただ『金利が高い』と言うだけでポジションを持つ事は危険ですので慎みましょう。
両建て
両建てというのは、ロングのポジションとショートのポジションを同時に持つことを言います。
同じ枚数で両建てすれば、上がっても下がってもその時点の含み損でロックされますので、相場の変動が気にならなくなりますので、負けている時にこれをやると一種の精神安定効果はあるとされています。
損しない代わりに儲かりもしないわけですが、両建てにはいくつかの問題点があります。
まず、ポジションを持っているので、必然的に証拠金が必要になる為、資金を圧迫してしまいます。
そして2つ目。こちらがより深刻な問題なのですが、出口戦略が難しいという点が挙げられます。
いつかはポジションを決済しなくてはならないのですが、どちらかのポジションを決済すれば、残った方のポジションを何処で決済するかによってトータルの損益が変わってきます。
例えば、相場が上昇傾向な所、ショートポジションを持ってしまって、膨れ上がってゆく含み損から目を背けたくなってロングのポジションを持ったとします。
この時点で差し引きの損失額が固定されるので、両建てを維持し続けている限り、これ以上の損失額になる事はありません。
少し時間が経ち、含み損を抱えているショートのポジションを決済したとします。
この時点で損失は確定しますが、保持し続けているロングのポジションには含み益があります。保持し続けているロングポジションの含み益-決済したショートポジションの差額がこの一連のトレードにおける損失と言う事になります。
両建てしてるショートとロングを同時に決済するのであれば、両建てした時点で抱えていた含み損=一連の取引の確定損失となりますが、決済タイミングが同時ではない時に確定損失が増減します。
上記の例のように含み損を抱えているショートポジションを決済して、損失を確定させ、含み益の乗っているロングポジションを引っ張る場合、ショートのポジションを決済した時点よりも上がった所でロングポジションを決済すれば、トータルの損失は少なくなります。
逆にショートのポジションを決済した時点よりも下がった所で決済した場合、トータルの損失は増えるという事になります。
両建てしているロングとショートのポジションを同時に決済するのであれば、両建てした時点で損切りするのと同じ結果ですので、両建てという行動自体に意味がない事になります。
よって、両建てする人というのは、どちらかのポジションを引っ張る事で、損失額を減らそうとするわけですが、出口でも戦略を間違って傷口を広げる結果になりがちです。
負けを認められない心が更なる負けを呼び込む典型的なパターンですので、両建てするくらいなら潔く損切りしましょう。
トレ転と言う言葉をよく使う
トレ転とはトレンド転換の事です。
私の動画やブログを見てくれている皆様には、説明の必要がないほど当たり前の事ですが、一口にトレンドと言っても月足のトレンドから1分足のトレンドまで多種多様なトレンドがあります。
よって、トレ転と言っても、どの時間足のトレンドが転換したのか?を示さないといけないし、それ以外の時間足のトレンドがどうなっているのか?によって、トレ転と言う言葉の持つ意味も違ってきます。
例えば、日足のトレンドが上昇トレンドにある中で、1時間足のトレンドが下向きに転換した場合では、1時間足のトレンドが再度上昇に転じた所で買おうという戦略になります。この場合、トレード方針は『見』です。
逆に日足は上昇トレンドにあり、1時間足は下落トレンドにあったものが上昇トレンドに転換したのだとすれば、トレード方針は買いになるので、投資行動を促すトレンド転換になります。
このようにトレンド転換は、色々な時間軸のトレンドの方向性によって、取るべき投資行動が変わってきますので、時間軸を示さずにトレ転というワードを使う人は相場の全体像が見えていないという事になります。
まとめ
上記に挙げたものはどれも大きなマイナスを生む元となるものです。これらをやめるだけでも1回のトレードで退場となるような大敗を喫する可能性を減らす事が出来ます。しぶとく生き残る事でチャンスを掴む事が大切ですので、1回のトレードで立ち直れないような大敗を喫するリスクを減らして行く事はとても重要です。
FXで負ける原因は、手法や知識不足だけでなく、感情や資金管理の甘さにもあります。勝ち続けるためには、リスク管理を徹底し、自分自身の弱点を克服することが重要です。この記事を参考に、安定した利益を目指しましょう。