FXオーダー情報活用法!トレーダー必見の知識をお教えします!
更新日時:2024年12月29日 08:50FXには『オーダー情報』というものがあります。オーダー情報はサポレジの一種ですが、自分で引くサポレジではなく参加者が注目しているプライスとして提供されている情報になります。
チャートを見て、サポートライン・レジスタンスラインを引き、相場の環境認識やエントリーポイントに役立てているトレーダーの方はとても多く、上級者になればなるほど環境認識が優れています。
オーダー情報はキリバンやフィボナッチリトレースメントと同様、サポレジの強さを図る上で参考となる情報です。
この記事では、サポートライン・レジスタンスラインの強さを図る材料の一つの切り口として、『オーダー情報』の活用を提案してみたいと思います。
- サポレジで止まるのは何故か?
- オーダー情報の種類
- オーダー情報を知る方法は?
- オーダー情報をチャートに書き込もう
- 中途半端な所で入らない事が勝率の向上に繋がる
- オーダーもサポレジの一種
- オーダー情報の表現を鵜呑みにしない
- オーダー情報を使って自身の相場観を補強する
サポレジで止まるのは何故か?
そもそも論として、サポートライン・レジスタンスラインでレートが止められるのは何故か?という事ですが、それはその価格帯に注文が多く入っている為です。
過去に止まったプライスやテクニカル分析から見た節目、あるいはキリの良いプライス(100円ジャストとか)等々を『止まりそうな候補』としてそこに水平線を引くのが一般的なサポートライン・レジスタンスラインの引き方で、多くのトレーダーの方々がこういった形でサポートライン・レジスタンスラインを引いておられると思います。
かくいう私も、主に過去に実際に止まった実績のあるプライスを見たりしています。
これらのラインは、『止まりそうなプライス』であっても、本当に止まるかどうかは分かりません。重要なのは、これらのラインに買いたい人(売りたい人)が存在しているか?と言う事になります。逆に言えば、買いたい人(売りたい人が)数多く存在していれば、そのプライスはサポートライン・レジスタンスラインになり得ると言えます。
オーダー情報の種類
オーダー情報には、以下のようなものがあります。
売り
売り厚め
超えるとストップロス買い
断続的に売り
買い
買い厚め
割り込むとストップロス売り
断続的に買い
OP○○日NYカット
OPバリア観測
それぞれのオーダーがどのようなものか、以下に説明します。
売り(売り厚め)
そのプライスに売りの注文が入っている事を表しています。売り厚めは、通常の売りに比べ、より多くの売り注文が入っている事を表しています。
超えるとストップロス買い
そのプライスを超えるとストップロス(損切り)の買いオーダーが入っている事を表しています。この表現がみられるオーダーを破るとストップロスを巻き込んで上昇して行く可能性がある事を示唆しています。何度か同じプライスでレジスタンスしている内にそれまでは売り(売り厚め)と言う表現であったものに『超えるとストップロス買い』がくっつく事があり、そのような時は、ストップロスがタマってきている事を示唆しています。
タマったストップロスを狙って、投機筋が買いを仕掛けてくる事もあり、この表現が出たら注意が必要です。
断続的に売り
そのプライス付近に断続的に売り注文が入っている状態を表しています。そのプライスを中心に売り注文が入っており、抵抗線というよりは、抵抗帯のような状態と考えると良いと思います。
買い(買い厚め)
そのプライスに買いの注文が入っている事を表しています。買い厚めは、通常の買いに比べ、より多くの買い注文が入っている事を表しています。
割り込むとストップロス売り
そのプライスを超えるとストップロス(損切り)の売りオーダーが入っている事を表しています。この表現がみられるオーダーを破るとストップロスを巻き込んで下落して行く可能性がある事を示唆しています。何度か同じプライスでサポートしている内にそれまでは買い(買い厚め)と言う表現であったものに『割り込むとストップロス売り』がくっつく事があり、そのような時は、ストップロスがタマってきている事を示唆しています。
タマったストップロスを狙って、投機筋が売りを仕掛けてくる事もあり、この表現が出たら注意が必要です。
断続的に買い
そのプライス付近に断続的に買い注文が入っている状態を表しています。そのプライスを中心に買い注文が入っており、支持線というよりは、支持帯のような状態と考えると良いと思います。
OP○○日NYカット
OP(オプション)NY(ニューヨ-ク)カットと読みます。これまでのオーダー情報と違って分かりにくい内容かと思います。
通貨オプションとは、あらかじめ定められた期間や期日に、定められた価格で買う権利、または売る権利を売買する取引のことです。
具体的には、1か月後にドル円を100円で100万ドル買う権利という感じです。
仮に1か月間後ドル円を100円で買う権利を持っているとします。この権利を持っている人はオプションカットの時間にドル円が100円よりも安ければ権利を行使する必要がありませんが、ドル円が100円よりも高ければ権利を行使します。仮にドル円が105円だと、105円で売ってすぐに買い戻せば5円の利益になります。
ですが、100円に近ければどうなるでしょう。権利を買った側は100円より上で時間を迎えたいですが、売った側はそうならないようにドル円を売っていくかもしれません。そのような思惑の売買が働くために、NYカットの時間帯では、設定された価格付近に近づく傾向があるようです。
OPバリア観測
OPバリアが設定されている状態です。同OPを前に防戦売り(買い)による攻防が繰り広げられ、下落(上昇)が抑制されることもあります。 大きめの買い(売りの)オーダーが入っている事が多いですが、同時に大きめのストップロスも入っている事も多く、OP水準を破るとストップロスを巻き込んで、下落(上昇)が加速する事もあります。
オーダー情報を知る方法は?
『何処に大きな注文が入ってるか分かれば苦労しねーYOo( *`ω´)o』・・・と思われる方も沢山いらっしゃると思います。確かにそうなんですが、実は意外と簡単に知る事が出来ます。
日本のFX口座を開設していれば、大体の業者はこの種の情報をニュース等で配信しています。海外業者を使っていたり、使ってる口座がオーダー情報を配信していないような場合は、オーダー情報を配信している口座を開設しても良いかも知れません。
オーダー情報をチャートに書き込もう
オーダー情報を入手したら、それをチャートに書き込んでみましょう。メタトレーダー(MT4)を使っている方は、メタトレーダー(MT4)の意外と知らない小技。任意の長さの水平線を引く方法。を説明するページを作ったので、参考にして見て下さい。
ちなみにオーダー情報を自動で引いてくれるツールというモノもありますし、メモ帳にオーダー情報を張り付けると線を引いてくれるMT4インジケーターもありますが、この記事の主題から外れるので、割愛します。
毎回と言うわけではありませんし、ピッタリ止まるというわけでもありませんが、丸で囲った所などオーダーがサポートやレジスタンスになっているところも散見されると思います。
中途半端な所で入らない事が勝率の向上に繋がる
私はトレードをする際、『中途半端な所』で入らない事を肝に銘じています。
理由はいくつかありますが、最大の理由は中途半端な位置で入ると『負け易い』からです。含み益が乗っても、すぐに含み損になったりですとか、逆に含み損を抱えて損切りしたら建値まで戻ったどころか、持ち続けていれば利益になっていた・・・等々、ただ負けるだけではなく精神的ショックも大きいような負け方をしてしまうと次以降のトレードにも響いてしまうという事もあり得ます。
それでは、相場において『中途半端な所?』とは何処でしょうか?
それは、サポートラインとレジスタンスラインのちょうど真ん中付近。高値圏とも安値圏とも言えないような価格帯を指します。
上の画像のように売るならレジスタンスラインに出来るだけ引き付けて売り、買うならサポートラインに出来るだけ引き付けて買いたいわけで、サポートラインの真ん中付近では、売るにしろ買うにしろ値幅が出ませんし、ストップロスも遠くなってしまい、損切りになった時の損失も大きくなりがちです。
中途半端な所で入らない事が勝率の向上に繋がり、利大損小にも繋がります。
オーダーもサポレジの一種
『中途半端な所』で入らないようにするためには、環境認識が出来ていて、サポートライン・レジスタンスラインの目星がついている事が絶対条件となります。
サポートライン・レジスタンスラインの目星を付けるには、過去の値動きから波形を描いて重要な価格帯を見つける方法や、フィボナッチリトレースメントを目安にする方法等、沢山の方法があります。
ちなみに私は過去の高値・安値から波形を書き、波の上下に注目しつつ併せてオーダー情報から水平線を引いて、サポートライン・レジスタンスラインの目安にしています。
サポートライン・レジスタンスラインを使ってするトレードをライントレード等と言いますが、過去の高値・安値に注目して水平線を引くのが最もポピュラーな方法だと思います。ただ、水平線は引き方にルールがあるようでない為、時に主観的なものになってしまったり、恣意的なものになってしまいがちです。
サポートラインやレジスタンスラインが機能する為には、そのラインが大勢の投資家から注目されていなければいけません。大勢の投資家から注目されているからこそ、そのプライスで売買したい投資家がおり、その近辺にストップロスの注文が入ったりします。
誰も注目していないようなプライスにラインを引いても機能しないのです。したがって、主観的なものや恣意的なものは機能しないわけで、ここがサポートライン・レジスタンスラインの難しさ・奥深さだと思います。
サポートライン・レジスタンスラインを引いてみて、それが投資家に注目されているかどうかの答え合わせをする方法の一つとして、私は『オーダー情報』を利用しています。
サポートライン・レジスタンスラインは言い換えれば、多くの投資家の注文が入るラインとも言える為、オーダー情報も時に有効なサポートライン・レジスタンスラインになり得るのです。
オーダー情報の表現を鵜呑みにしない
オーダー情報には『売り厚め』や『買い厚め』と言った表現があり、それらは通常よりも大きな注文が入っているという事を説明しました。
ここで注意しなければならないのは、そういった大きめのオーダーが入っているからと言って、指値注文を入れておいてそのプライスで逆張りをしないという事です。
どんなに大きな注文が入っていても破る時は破りますし、大きなオーダーの場合、ストップロスも沢山入っている公算が高いので、破った時には勢いも強い公算が高いので指値注文を置いて迎え撃つトレードは割とスリリングなトレードになってしまいます。
サポートライン・レジスタンスラインは『注目される価格』ではありますが、『反転する価格』ではないという事です。反転するのか?破って上昇あるいは下落に勢いがつくのか?を見極めるポイントであるという事を肝に銘じましょう。
オーダー情報の表現を鵜呑みにせず、サポート(レジスタンス)されるかを確認してから入る事が勝率の向上へと繋がって行きます。
それでは、オーダー近辺では何を見て、どう立ち回る事が有効なのでしょうか?
波の形状を見る
オーダー近辺での波が折り返すかを見て行きます。
具体的にオーダー付近でダブルトップ(ダブルボトム)や三尊(逆三尊)等のトレンド反転パターンが出現するかを見て、エントリータイミングを計っていきます。
この際、一般的なサポレジ付近でのエントリータイミングを図る場合との相違点として、波の折り返しを観測する時間足をどうするか?という問題があります。
私のブログを読んで頂いている方にはおなじみの考え方となりますが、サポレジというものは波の高低に引けるものであり、波は時間足毎に分類されるものです。
従って、サポレジ付近での波の折り返しを見る場合、例えば4時間足のサポレジ付近での波の折り返しを見る場合には、1時間足などを用いて波の折り返しを観測していきます。
しかし、オーダー情報は波の高低に引いたサポレジではない為、短期足を使って波の折り返しを観測する方法が使えません。
なので、色々な時間足を見て、オーダー情報とサポレジが重なる時間足を探します。
そのような時間足のチャートが見つかったら、それより一回り小さい時間足を使って、波の折り返しを観測していきます。
オーダー情報を使って自身の相場観を補強する
オーダー情報を使う事で、自分で引いたサポレジが市場参加者からどう見られているか?を推し量る事が出来るようになります。
これをする事で、押し目買いや戻り売りの候補地点の目星を付ける役に立ったり、利食いの目標や損切りの設定に役立ったりします。
ライントレードというモノは、どういった基準でラインを引くか?という事とラインに差し掛かった際に反転するか?破るか?を見極めるという2点がトレードの骨子です。
そのどちらも奥行きのある分野ですが、『ラインを引く』と言う点に関しては、『トレーダーが注目している価格』をオーダー情報と言う参考資料を基に引く為、ある意味では楽が出来るとも言えます。楽が出来るから役に立たないのかと言えばそんな事は無く、多数のトレーダーが注目しているプライスと言う事で、ある程度以上の有効性のあるプライスです。もちろん、それを盲信する事は危険ですが、自身の見立て以外の他人の見方を知るという意味でのメリットがあります。
オーダー情報によって、有効性のあるプライスを見出す事が出来るのであれば、トレードの勝率を高めるためにやらねばならない事は、ラインに差し掛かった際に反転するのか?破るのかを見極める分析の精度を高めるという一点だけに集約されてきます。
FXは宇宙と一緒で人間には計り知れない深さと広さを持った世界です。それ故、どうすれば良いのかが分からないという状況に陥る事も多々あります。いわゆる負け組の人は言い換えればどうすれば良いのかが分からない人達とも言えます。
そんな中で、勝つ為に何を研究し、何を磨いて行けば良いのかが明確に分かるという事は実はとてもスゴイ事なのです。
オーダー情報は、投資家の心理を教えてくれる情報です。テクニカル分析にオーダー情報をあわせて見る事で、投資家の心理を洞察するという視点が加わります。そういう視点が加わる事で、トレーダーとしての階段を一歩上る事が出来ると思います。是非活用して見て下さい!