FXオーダー情報の使い方(基本編)~オーダー情報の探し方~
更新日時:2016年01月24日 12:00チャートを見て、サポートライン・レジスタンスラインを引き、相場の環境認識やエントリーポイントに役立てているトレーダーの方はとても多く、上級者になればなるほど環境認識が優れています。
サポートライン・レジスタンスラインは非常に単純なのですが、単純なだけに難しい部分もあり、特に初心者の方などはウマく引けないという方もいらっしゃるのではないかと思います。
今日は、サポートライン・レジスタンスラインの引き方の一つの切り口として、『オーダー情報』の活用を提案してみたいと思います。
サポートライン・レジスタンスラインで止まるのは何故か?
そもそも論として、サポートライン・レジスタンスラインでレートが止められるのは何故か?という事ですが、それはその価格帯に買い注文(売り注文)が多く入っている為です。
過去に止まったプライスやテクニカル分析から見た節目、あるいはキリの良いプライス(100円ジャストとか)等々を『止まりそうな候補』としてそこに水平線を引くのが一般的なサポートライン・レジスタンスラインの引き方で、多くのトレーダーの方々がこういった形でサポートライン・レジスタンスラインを引いておられると思います。
かくいう私も、主に過去に実際に止まった実績のあるプライスを見たりしています。
これらのラインは、『止まりそうなプライス』であっても、止まるかどうかは分かりません。重要なのは、これらのラインに買いたい人(売りたい人)が存在しているか?と言う事になります。逆に言えば、買いたい人(売りたい人が)数多く存在していれば、そのプライスはサポートライン・レジスタンスラインになり得ると言えます。
オーダー情報の種類
オーダー情報には、以下のようなものがあります。
売り
売り厚め
超えるとストップロス買い
断続的に売り
買い
買い厚め
割り込むとストップロス売り
断続的に買い
OP○○日NYカット
OPバリア観測
それぞれのオーダーがどのようなものか、以下に説明します。
売り(売り厚め)
そのプライスに売りの注文が入っている事を表しています。売り厚めは、通常の売りに比べ、より多くの売り注文が入っている事を表しています。
超えるとストップロス買い
そのプライスを超えるとストップロス(損切り)の買いオーダーが入っている事を表しています。この表現がみられるオーダーを破るとストップロスを巻き込んで上昇して行く可能性がある事を示唆しています。何度か同じプライスでレジスタンスしている内にそれまでは売り(売り厚め)と言う表現であったものに『超えるとストップロス買い』がくっつく事があり、そのような時は、ストップロスがタマってきている事を示唆しています。
タマったストップロスを狙って、投機筋が買いを仕掛けてくる事もあり、この表現が出たら注意が必要です。
断続的に売り
そのプライス付近に断続的に売り注文が入っている状態を表しています。そのプライスを中心に売り注文が入っており、抵抗線というよりは、抵抗帯のような状態と考えると良いと思います。
買い(買い厚め)
そのプライスに買いの注文が入っている事を表しています。買い厚めは、通常の買いに比べ、より多くの買い注文が入っている事を表しています。
割り込むとストップロス売り
そのプライスを超えるとストップロス(損切り)の売りオーダーが入っている事を表しています。この表現がみられるオーダーを破るとストップロスを巻き込んで下落して行く可能性がある事を示唆しています。何度か同じプライスでサポートしている内にそれまでは買い(買い厚め)と言う表現であったものに『割り込むとストップロス売り』がくっつく事があり、そのような時は、ストップロスがタマってきている事を示唆しています。
タマったストップロスを狙って、投機筋が売りを仕掛けてくる事もあり、この表現が出たら注意が必要です。
断続的に買い
そのプライス付近に断続的に買い注文が入っている状態を表しています。そのプライスを中心に買い注文が入っており、支持線というよりは、支持帯のような状態と考えると良いと思います。
OP○○日NYカット
OP(オプション)NY(ニューヨ-ク)カットと読みます。これまでのオーダー情報と違って分かりにくい内容かと思います。
通貨オプションとは、あらかじめ定められた期間や期日に、定められた価格で買う権利、または売る権利を売買する取引のことです。
具体的には、1か月後にドル円を100円で100万ドル買う権利という感じです。
仮に1か月間後ドル円を100円で買う権利を持っているとします。この権利を持っている人はオプションカットの時間にドル円が100円よりも安ければ権利を行使する必要がありませんが、ドル円が100円よりも高ければ権利を行使します。仮にドル円が105円だと、105円で売ってすぐに買い戻せば5円の利益になります。
ですが、100円に近ければどうなるでしょう。権利を買った側は100円より上で時間を迎えたいですが、売った側はそうならないようにドル円を売っていくかもしれません。そのような思惑の売買が働くために、NYカットの時間帯では、設定された価格付近に近づく傾向があるようです。
OPバリア観測
OPバリアが設定されている状態です。同OPを前に防戦売り(買い)による攻防が繰り広げられ、下落(上昇)が抑制されることもあります。 大きめの買い(売りの)オーダーが入っている事が多いですが、同時に大きめのストップロスも入っている事も多く、OP水準を破るとストップロスを巻き込んで、下落(上昇)が加速する事もあります。
オーダー情報を知る方法は?
『何処に大きな注文が入ってるか分かれば苦労しねーYOo( *`ω´)o』・・・と思われる方も沢山いらっしゃると思います。確かにそうなんですが、実は意外と簡単に知る事が出来ます。
日本のFX口座を開設していれば、大体の業者はこの種の情報をニュース等で配信しています。海外FX口座を利用していて、日本のFX口座を持っていないという人でもオーダー情報を配信しているサイト等がありますので、以下に私の知ってる範囲のものを紹介させて頂きます。
※以下に紹介しているものが全てではないので、まずはご自身の利用してるFX業者がそういった情報を配信しているかを調べて見て下さい。
外為オンライン
取引ツールの『ニュース』から確認する事が出来ます。『オーダー』と言うワードで検索すれば、オーダー情報のみを表示させたりもできるので、非常に使い易いです。
みんなのFX
みんなのFXの『FX WEB」』にログインします。
↓
『情報ツール』から『ニュース』を選択します。
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『fxwave』を選択し『ヘッドライン』の欄に『オーダー』と入力して検索します。
↓
ザイFXの為替ニュース
ザイFXにアクセスして、メインカラム上部の『為替ニュース』をクリックして、表示された画面でオーダー情報を探します。
RSSが配信されているので、RSSリーダーなどに登録すると良いかも知れません。
TRADER'S WEB FX
TRADER'S WEB FXでもオーダー情報が配信されています。豪ドルやポンドは有料です。
海外業者を使っていたり、使ってる口座がオーダー情報を配信していないような場合は、オーダー情報を配信している口座を開設しても良いかも知れません。
オーダー情報をチャートに書き込もう
オーダー情報を入手したら、それをチャートに書き込んでみましょう。メタトレーダー(MT4)を使っている方は、任意の長さの水平線の引き方を説明するページを作ったので、参考にして見て下さい。
ちなみにオーダー情報を自動で引いてくれるツールというモノもありますし、メモ帳にオーダー情報を張り付けると線を引いてくれるMT4インジケーターもあります。
実際に手を動かす事で、頭に刷り込むという意味もありますので、私はあえて手動で引く事をおススメしたいと思います。
相場の振り返りで、画像を張っていますが、線を引くと以下のようなチャートが出来上がります。
毎回と言うわけではありませんし、ピッタリ止まるというわけでもありませんが、丸で囲った所などオーダーがサポートやレジスタンスになっているところも散見されると思います。
オーダー情報は、投資家の心理を教えてくれる情報です。テクニカル分析にオーダー情報をあわせて見る事で、投資家の心理を洞察するという視点が加わります。そういう視点が加わる事で、トレーダーとしての階段を一歩上る事が出来ると思います。是非活用して見て下さい!