ロウソク足分析番外編~FXは窓が空きにくい?
更新日時:2024年11月17日 03:10ロウソク足の単線の解説を3回に分けてやってきました。
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次に複合線の見方を書くか迷っていたのですが、その前に閑話休題として、FXでは窓が空きにくいという事を書いてみたいと思います。それを通じて、複合線の考え方等も書いて行ければと思います。
FXと株の大きな違い。FXでは何故窓が空きにくいのか?
FXと株式の大きな違いとして、取引時間の違いがあります。
日本の株式市場を例に挙げますと東京証券取引所が開いている午前9時~午後3時が取引時間となりますが、FXの場合は東京市場の後もロンドン→ニューヨークと続いて行き、ほぼ24時間取引がされています。
株式市場の場合は、取引終了から翌時の取引開始にかけて、何らかの材料が出たようなケースでは、大きく値を飛ばして『窓』を開ける事があるのですが、FXの場合はほぼ24時間トレードされている為、窓が空きにくいのです。
これは、FXと株式市場の大きな違いであり、FXの特性とも言えます。
FXで窓が開くケースは、週末に何らかの事件が発生したり、材料が出たりした時に週明け月曜日の寄り付きで窓をあけて寄りつくケースが挙げられます。
窓は埋められる事が多いと言われています。私これを検証したわけではないので本当にそうなのかは何とも言えませんが、世の中には窓を埋める動きを狙ったトレードで稼いでいる人もいるそうです。
話がそれましたが、FXではそれ以外で窓をあける事は稀で、日中足ではなかなか見られない現象と言えます。私は、週マタギのポジションを持たない主義で金曜の相場がクローズする前には全てのポジションを決済するようにしています。理由はいくつかありますが、ポジションを持ったまま越週してしまうと土日に出た材料が気になって、ゆっくり休めないというのが最大の理由です。
また、材料の内容によっては稀に驚くような大きさの窓があく事もあり、ストップロスが機能しない状態でそういうリスクを取りたくないという考えもあります。
複合線には窓を前提としたフォーメーションが多い
上の画像は『三空叩き込み』と言われる複合線のチャートフォーメーションです。3日連続で窓をあける形のフォーメーションですが、そもそも窓があきにくいFXにおいてはまず見られないフォーメーションであると言えます。
窓を前提としたフォーメーションは『三空叩き込み』以外にも多く存在しますが、FXではそぐわないフォーメーションとも言えます。従って、こういったフォーメーションを丸暗記する事に意味合はあまり無いと言えるのですが、フォーメーションを丸暗記するのではなく『値動きの意味するもの』を自分の頭で考える事が非常に重要になります。また、慣れない内は複合線の意味を考えるよりも、単線の意味を一つ一つ丁寧に見て行った方が良いと思います。
1時間足2本の複合線は2時間足、4本の複合線は4時間足という事
当り過ぎる事なのですが、1時間足2本の複合線の形状は2時間足1本の形状であり、1時間足4本の複合線の形状は4時間足です。相場は一種の入れ子のような構造で、こういった構造をフラクタル構造等と言ったりしますが、1時間足を何本かまとめて値動きがどうだったかという事を難しく考えるなら、『4時間足見ればいいんじゃね?』という事なのであり、『複合線を分析する』等と言うと大仰に聞こえてしまいますが一つ上の時間足を見た方がシンプルで分かり易かったりもします。
多少の御幣を恐れずに言えば、『複合線分析=マルチタイムフレーム分析』という事も出来、そういう観点からもフォーメーションを丸暗記したりする必要性はあまり無いと言えます。
ですので、『複数本のロウソク足の意味を考えるのがどうも苦手だ』と言う人は、より長い時間足を見て意味を考えるとよりシンプルに深く意味を洞察する事が出来ると思います。