ブレイクを狙うのは勝ちにくい~その2~
更新日時:2024年11月19日 04:30前回、サポートライン・レジスタンスライン付近では『売り買いの攻防が起こる』と言うお話をしました。
FXにおける売り買いの攻防とは何か?と言うと要するに買い注文・売り注文が交錯しているという事になります。
FXの簡単なメカニズムとして、『買い注文が多ければ上がり』、『売り注文が多ければ下がる』という事はみなさんご存じだと思います。逆に言うと売り買いが交錯しているポイントは売ったら買われ、買ったら売られで一方向に向かいにくいのです。この現象がサポートライン・レジスタンスライン付近で起こる攻防と言う現象になります。
それでは逆に一方向に価格が進む時と言うのはどういう時でしょうか?
上昇相場であれば、買う人ばっかりで売る人がいない時、下降相場であれば売る人ばっかりで買う人がいない時という事になります。『そんなの当然だろ!俺をなめてるのかo( *`ω´)o』と思われた方もいるかも知れませんが、『買う人ばっかりで売る人がいない時』・『売る人ばっかりで買う人がいない時』を見つける事が出来れば、勝ちに一歩近づく事が出来ます。
ブレイクアウトすると大きく動くのは何故か?
ブレイクアウトはそうそう起こる事ではありませんが、一度これが起こった時には非常に強い勢いをもって相場は一方向に進みます。ブレイクアウト手法の旨味は、成功した時に非常に大きな利益が狙えることで、そうそう成功しない代わりに成功した時の利益が大きく、それまでの小さな負けを吹っ飛ばすという点にあります。
レジスタンスライン付近で、それを抜こうとする買い勢力は買いの注文を入れ、それを防ごうとする勢力は売りの注文を入れます。ブレイクアウトする場合、レジスタンス付近で入っている売りの指値注文や新規注文よりも買いの注文が上回り、更に売り勢力の逆指値注文(要するに損切り注文)が発動する事によって、上昇に勢いが付きます。
この時、『注文』はどういう状態になっているのかと言うとレジスタンスラインで売ろうと思っていた人達の指値注文は一斉に発動している為、このレジスタンスラインにいた売り注文はなくなってしまいます。残ったのは、レジスタンスラインに売り注文を出していた人達の損切りの買い注文だけになります。この状態になると『買う人ばっかりで売る人がいない時』という状況が訪れます。
もう少しレートが上昇し、損切りの買い注文も発動するとレートは上昇しますが、残ってる注文はレジスタンスを破った買い勢力の損切り注文と利益確定の注文という事になります。
この状況になると買い勢力は売り勢力との戦いに勝利を収めた事によって息切れし、『勝利を確定』しようとします。そうするとこれまで買っていた人達が反対売買で売りをするという事になってくるので、『売る人ばっかりで買う人がいない時』と言う状況が訪れます。
優位性のあるポイントとは?
『買う人ばっかりで売る人がいない時』、『売る人ばっかりで買う人がいない時』と言う状況は、参加者の利食いや損切りがまとまって入った時に訪れやすいという事が出来ます。
サポートラインやレジスタンスラインを引く事は非常に重要な事ではあるのですが、勘違いしてはいけないのはサポートラインやレジスタンスラインそのものが大事なのではなく、損切りや利食いの注文が入っている価格を探し当てる上で有効だから大事だという事なのです。
優位性のあるポイントは、損切りもしくは利食いポイントであるので、サポートラインやレジスタンスラインの外側にあるものと言う視点を持つことが、勝ちに近づくために必要な視点になります。