FXで何やっても勝てなくて、やったコト

【悲報】ポンド円において約5分で11円70銭値下がりするという事案が発生

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ポンド/円は11円70銭も下落

ポンド円5分足

本日朝、ポンド相場において、ポンドが急落するという事案が発生しました。

上の画像は、ポンド/円の5分足チャートです。何と5分もしない内に約11円70銭も下落するという凄まじい下落で、中央線 総武線新小岩駅で『社会に復習したい』として人身事故まで起きている模様です。

中央線 総武線 新小岩駅で人身事故 ポンド急落で飛び込みか?「社会に復讐したい」

FXにおいては、証拠金を超える損失が発生した場合、追証といって、不足金額分を別途請求されることになります。追証は借金の扱いなので、今朝の場合は、朝起きたら突然多額の借金を背負っていたという人も大勢出た可能性があります。

ちなみに以前、スイスフランショックと呼ばれる多大な追証が発生した事案があり、この時は5分で1600pips、20分で3700pipsという凄まじい変動がありました。本日のポンド円の場合は11円70銭=1170pipsなので、スイスフランショック程では無かったと言えますが、凄まじい値動きであった事に変わりありません。

FXや株、先物取引などによって生じた借金は『免責不許可事由』として挙げられていて、投資によって多額の損失を抱えた場合、自己破産が認められない可能性があります。追証の恐ろしさは、借金を背負うだけではなく、その金額が到底返済できないような金額であっても、自己破産出来ないという点が挙げられます。

FXをやってない人には、ピンとこないかも知れませんが、仮に10枚で取引をしていた場合、11円70銭動くとどれだけの損失が出るかと言うと117万円の損失が出るという事になります。100枚と言った単位のポジションを持っていた場合、正に一瞬で1,170万円の損失を出してしまう可能性があり、実際にその憂き目にあった人もおられると思われます。

以前、追証とゼロカットシステム。海外FX業者について考えてみたpart2と言う記事を書いた事があるのですが、日本の証券会社を使っている限り、追証から逃れる術はありません。

この壮絶な下落の原因は?

さて、この原因は何だったのか?という事ですが、今の所、原因は不明です。

ジェノサイドポンド

上の画像は、上段が左からドル/円・ユーロ/円・ユーロ/ドル。下段がポンド/円・ポンド/ドル・ユーロ/ポンドです。こうして並べてみるとポンド絡みの通貨ペアは何事もなくという感じの通常運転で、ポンド絡みの通貨ペアは軒並み凄まじい変動が起きています。

この事から、ポンドに直接の売りが入ったという事が分かりますが、テクニカル分析で説明できるレベルのものではないと言えます。

EU離脱に関するオランド仏大統領のスピーチをFTが報じた記事をきっかけにコンピューターによる自動取引のアルゴリズムが引き起こしたフラッシュクラッシュが引き金となり、アジア時間は取引高が小さい為に玉突きのように他の取引アルゴリズムも引きずられて下落を増幅させたとの説もあります。

英国のEU離脱関連の材料には警戒が必要

イギリスのメイ新首相は英国の保守党大会で今週、「2017年3月末までにEU離脱を通告する」と宣言しました。この事は、EU側と対話をしながら軟着陸を目指すというより、ハードランディング路線的色彩が強くいように感じられます。

個人的な考えとしては、メイ首相がハードランディング路線でいる限り、離脱交渉が険しいものとなり、その事によって英国経済へネガティブな影響があるかも知れないという空気が投資家の中に醸成されつつあったという事は言え、そこへ持ってきて、オランド仏大統領が、パリでのユンケル欧州委員長との会談で「断固とした姿勢を取らなければEUの原理原則を危機にさらすことになる」と言う強硬姿勢を示した事で、ポンド暴落の導火線に火が付き、自動取引のアルゴリズムに飛び火した事で、この大暴落が起こったのではないかと考えています。

オランド大統領の強硬姿勢は、イギリスの主張を認めれば、イギリス以外の国々も責任逃れでEUを離脱しようとする国が出る事への懸念から、それに釘を刺すという意味もあると思われる。ドイツのメルケル首相もそオランド大統領と似たようなスタンスで、イギリスと真っ向から対立している。

こういった壮絶な変動が毎日のように起きるという事はないが、ポンド絡みの通貨ペアを取引している方は、EU離脱絡みの突発的な材料が出た時には、こういった凄まじい変動が起こるかも知れない事を頭の片隅に置いておかなければなりません。