FXで何やっても勝てなくて、やったコト

無駄な努力がトレーダーを敗北へと誘う~トレード回数を増やすという不毛な努力を今すぐやめよう~

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2016年の4月のトレード成績は7勝0敗と勝率100%で乗り切る事が出来ました。内訳は以下のような結果です。

4月5日・・・+110pips(ユーロ円)

4月7日・・・+150pips(ユーロ円)

4月18日・・・+110pips(ユーロ円)

4月19日・・・+90pips(ユーロ円)

4月20日・・・+7pips(ユーロ円)

4月22日・・・+112pips(ユーロ円)

4月26日・・・58pips(ユーロ円)

4月20日のトレードは、たまたま微益で出られただけで、これについては自分の中では負けも同然のトレードであったかと思っています。

上記のリンク先の記事を見て頂けるとお気付き頂けると思うのですが、上記のトレードは、ほぼ全て同じパターンでエントリーをしています。

私のトレードは、簡単に言えばクロス円(ユーロ円)の爆益を狙うというモノなのですが、クロス円(ユーロ円)が爆益になる時と言うのは、ドル円・ユーロドル・ユーロ円3通貨ペア共に同じ方向を向く時なので、その時を狙ってエントリーをして行く形です。また、ドル/円・ユーロ/円が逆相関になる局面を狙うトレードも行う事があります。

先月は21営業日で7回のエントリーですので、ちょうど3日に1回のペースでのエントリーとなっていますが、先月の場合8日~17日の間、非常にやり難い相場でその間ノーエントリーであった事と個人的事情として風邪ひいて寝ていた期間があったという事もあり、それが原因で体力・気力的な面でユーロ/円のみ確実性の高いそうなところを狙うしか出来なかったという事もあって、少なめのトレード回数であったという側面もあります。

若干、前置きが長くなってしまいましたが、今回の記事は先月のトレード成績を振り返るという趣旨ではなく、取引をする通貨ペアと値動きを見る通貨ペアについてのお話をして行きたいと思います。

トレードは回数が多ければ有利なのか?

この記事の冒頭で先月のトレードを振り返りました。あえて先月のトレード結果を書いたのですが、見て頂きたかったのはトータルで勝ったpips数や勝率ではなくエントリー回数を見て頂きたくて書きました。月間に7回と言うトレード回数を見てどう思われたでしょうか?

『エントリー回数少ないな』と思われた方も、ある程度いらっしゃるのではないかと思います。重複になりますが、諸々の事情で先月は少なめのトレード回数になりましたが、私は多い月でも月に40回・50回とエントリーするような事はまずありません。

トレーダーの皆様方の中には、『トレード回数を増やすために複数の通貨ペアを見ている』・『トレード回数を増やすために複数の通貨ペアでトレードしている』と言う方もおられると思います。勝ててないトレーダーの方は無暗に多くの通貨ペアのチャートを見て、無駄に多くの通貨ペアでトレードをしている方が多いような感じがします。

そもそも論として、エントリー回数が増えれば収益性が有利になったり、勝率が上がったりするのか?という事になるわけですが、FXと言う投資はエントリーした瞬間にスプレッドと言う名の手数料が掛かるので、エントリーした時点でマイナススタートになる投資です。エントリー回数が増えれば増える程、自然とスプレッドも積み重なって行ってしまうので、そういう観点から見れば、エントリー回数が増えれば増えるほど不利になる投資であると言えます。

例えば、1pips/回のスプレッドが掛かるとした場合、100回トレードをするとそれだけで100pipsとなります。100回のトレードの中で最低限101pips以上勝たないと勝ち組みにまわることは出来ません。20回のトレードの場合は、スプレッドは20pipsなので21pips以上勝てば勝ち組にまわる事が出来ます。

スプレッドと言う観点から見れば、トレード回数が増えればその分だけ不利になるというのは明白ですが、単純にトレード回数が増えるという事は資金をリスクに晒している時間も長くなっているとも言え、それはあまり良い事ではないという事も言えるのではないかと思います。

上記の事等から、『エントリー回数を増やす努力』をするメリットはあまりないように思え、より端的に言うならそれは不毛な努力のような気もします。トレーダーにとって、エントリーできない時間が続くという事の苦痛は理解出来ない事では無いのですが、勝ち組にまわるには越えなければいけない壁なのかなと言うように思えます。

トレード回数を増やす為に複数通貨ペアを見るのではなく勝率を高める為に複数通貨ペアを見る

今回の説明では、ユーロ/円で取引をする場合と言う前提で進めて行きますが、他のクロス円の場合は脳内変して頂いて読んで頂けると良いと思います。

ユーロ/円の取引をするわけですからユーロ/円のチャートを見て分析しない事にはお話になりませんが、大切な事はユーロ/円の取引をする場合でもユーロ/ドルやドル/円のチャートを分析する必要性があるという事です。

ユーロ/円でのトレードの勝率・精度を上げる為にはユーロ/ドルやドル/円のチャートを見て分析しなければならないという事を忘れてはなりません。

これはどういう事かと言うと仮に今、ユーロ/円においてサポートラインで跳ね返されたかのような値動きを示しているとします。この値動きを見て、ユーロ/円においてロングのエントリーを検討している状況にある場合、本当にエントリーしても良いかどうかを確認する為にドル/円・ユーロ/ドルの値動きを確認するのです。

1.ユーロに買いが入ってる

2.円に売りが入っている

3.両方

上記のような状況の時にユーロ/円は上昇して行きます。上記3点の中で1番強力なのは3でこの状態の時がユーロ/円でロングをする場合、最も勝つ可能性の高い状況と言えます。

ユーロ/円のロングをしたい場合には、ユーロ/ドルのチャートを見て上昇傾向にあれば、『1.ユーロに買いが入っている』と言う状況にあると考えられます。同時にドル/円のチャートを見て上昇傾向にあれば『2.円に売りが入っている』と言う状況にあると考えられます。この状況の場合、『3.両方』という事になるので、最も確度が高いと考える事が出来、ユーロ/円においてエントリーをすべきタイミングという事が出来ます。

同じ状況下で、ユーロ/ドルは上昇傾向だが、ドル/円は下落傾向にあるというような場合、『1.ユーロに買いが入っている』は満たしますが、『2.円に売りが入っている』は満たさないので、ユーロ/円ではエントリーしないという判断をするなり、ユーロ/円でエントリーするとしても枚数少な目にしておく等の判断をすることも出来ます。これをする事で、トレードの精度は確実に高まります。

このようにユーロ/円のトレードの精度を上げる為にユーロ/ドルやドル/円の分析をして行くのです。

余談ですが、ユーロ/ドルは上昇傾向だが、ドル/円は下落傾向にあるというようにユーロ/ドルとドル円が逆相関で動いているような時は、ドル主体で相場が動いている時ですので、この場合であればドル売りのポジション(ユーロ/ドルのロングあるいはドル/円のショート)を検討すべきタイミングとなります。

3通貨ペアをそれぞれ深く分析し、相関関係を深く見て行く事で、一種の副産物としてドル/円やユーロ/ドルにおいて確度の高いエントリータイミングを見出す事も可能です。そのタイミングとは、ドル/円とユーロ/ドルが逆相関で動く時の初動を捉えるような感じとなりますが、そのタイミングでドル/円やユーロ/ドルで仕掛けて行くという事も可能となります。

ただ、ここではき違えてはいけない事は、あくまでもどの通貨ペアが主役(取引をする通貨ペア=勝ち易い通貨ペア)なのかを見極める事が本筋であり、その為に複数の通貨ペアのチャートを見て分析しているのであって、決して『トレード回数を増やす為に複数通貨ペアを見ている』わけではないという事です。

複数の通貨ペアを見る事の最大の目的は通貨間の相関関係を見る事で、主役の通貨を捜し、その事によって勝ち易い通貨ペアを選び出す事にあるという事を忘れてはなりません。

分析する通貨ペアはどう選ぶべきであるのか?

FXをする上でトレードをする通貨ペア以外の通貨ペアを見るという事は、非常に重要な事であるのですが、無暗に色々な通貨ペアを見ればいいというモノでもありません。

FXをする上での基本として、トレードをする際には3つの通貨ペアを見て行く事が基本となります。

勝てないと嘆いているトレーダーの方は、見ている通貨ペアがポンド/円とランド/円のような感じで、どういう意図をもってその通貨ペアを見ているのか分からないようなチョイスをしている方が多いように思います。どういう意図で、どういう情報を知る為にその通貨ペアを見ているのかを見直し、本筋を見失わないようにする事が非常に重要です。

分析をする通貨ペアを選ぶ際には、好みやボラティリティ等と言った事で選ばず、主としてトレードする通貨ペアを決めたら、その通貨ペアを軸としながら、3つの通貨ペアを併せ見るようにします。

例えば、ユーロ/円でトレードをしたい場合であれば、ドル/円・ユーロ/ドルを併せて見るようにします。豪ドル/円でトレードをしたい場合であれば、豪ドル/ドルとドル/円を併せ見るようにします。ポンド/円の場合はポンド/ドルとドル/円となります。

ここでやってはならない事としては、何の相関性も無いような通貨ペアを選ぶという事になります。

また、10個近い通貨ペアを見ているような方もいらっしゃいますが、初心者の方や初心者ではなくとも勝ててない方はあまりに多い通貨ペアを見る事もやめた方が良いでしょう。初心者の方や勝てていない方は、沢山の通貨ペアを見る事で目移りしてしまったり、分析が浅くなってしまったりしてむしろ害があるケースも多いようです。

初心者や勝てていない方は、最もベーシックなドル/円・ユーロ/ドル・ユーロ/円の3通貨ペアを見れば十分だと思います。豪ドルやポンド絡みの通貨ペアを分析したりトレードするのは、安定的に勝てるようになってからでも遅くありませんし、ドル/円・ユーロ/ドル・ユーロ/円の3通貨ペアのみでトレードしても十分な収益を上げて行く事が可能です。

取引をする通貨ペアは、流動性があり、スプレッドが狭く、情報量が多い通貨ペアであるという事が重要で、トルコリラや南アランドと言った通貨ペアを無理に取引する必要性はほとんどありません。トレードにおいて奇をてらうという事は即退場に繋がりますが、それは取引をする通貨ペア選びにおいても同様です。よほど特殊な事情でもない限り、メジャーな通貨ペアに絞って取引する事をおススメします。

通貨ペアの強弱については、以前、考察記事を書いておりますので、もしよろしければご参考頂けましたら幸甚です。

通貨強弱分析~相場の主役の通貨ペアを探そう~

クロス円の爆益を狙おう!通貨強弱を意識すれば勝率も向上する

通貨ペアの相関をトレードに活かせるようになると勝率の向上はもちろんですが、より深い考察が可能となりますので、是非とも正しい通貨ペア選びを身に付けて頂けたらなと思います。