2重に平滑化した指数平滑移動平均線を表示するMT5インジケーター「dema」
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移動平均線を使用しているものの、価格に対する反応が鈍くて使いにくいと感じたことはないでしょうか。
「dema」は、価格に対する反応が速い移動平均線を表示するインジケーターで、次のような方に向いています。
トレンドフォロー系の手法を使用している方
移動平均線でトレンドの分析を行っている方
価格への反応が速い移動平均線を探している方
この記事では、上記のような方のために「dema」について解説します。
demaの概要
「dema」は、2重指数移動平均(Double Exponential Moving Average)という、2重に平滑化して算出する移動平均線を表示します。
「dema」は、Patrick Mulloyによって考案され、1994年に「Technical Analysis of Stocks & Commodities」という雑誌で発表されました。
「dema」の算出方法は以下の通りです。
EMA = 「EMA period」期間指数平滑移動平均
ERR = 価格 - EMA
dema = EMA + ERRの「EMA period」期間指数平滑移動平均
価格への反応が速い移動平均線として考案され、指数平滑移動平均線よりも価格に対する反応速度が速く、トレンドの転換などを早い段階で捉えることができます。
他の移動平均線と同じように使用することができ、ラインの傾斜でトレンドの方向を調べたり、算出期間の違う「dema」を表示して、ゴールデンクロスやデッドクロスでトレンドの転換を分析することができます。
価格に対する反応が速い分、相場によっては早計なシグナルが頻発する可能性がありますので、実際の取引で使用する前に十分なテストを行った方が良いでしょう。
demaを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
demaのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT5のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
demaのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
「dema」のパラメーターは、算出期間を設定する項目と、シフトを設定する項目のみでシンプルな構成になっています。
入力項目 | 入力内容 |
EMA period |
移動平均線の算出期間 初期値:14 値を大きくすると価格に対する移動平均線の反応速度が緩やかになります。 |
Indicator's shift |
移動平均線のシフト 初期値:0 移動平均線の表示位置が左右に移動します。 |
より長期的なトレンドを分析したい場合は、「EMA period」を大きな値に変更するなど、自身が分析したいトレンドの期間に合わせて調整を行いましょう。
まとめ
「dema」の使い方やパラメーターについて解説してきましたが、要点をまとめると次のようになります。
DEMAは価格への反応速度が速い。
ラインの傾斜でトレンドの方向を分析できる。
算出期間の異なる2本のDEMAを表示することで、ゴールデンクロスやデッドクロスによるトレンドの転換を分析することができる。
「dema」は、値動きに対するラグが少ない移動平均線で、トレンドの変化を早期に捉えたいという方に向いているインジケータです。
値動きが激しい相場で取引している方は、「dema」を試してみるのも良いのではないでしょうか。