ラグの少ない指数平滑移動線を表示するMT5インジケーター「tema」
更新日時:
「tema」は、3重指数平滑移動平均線(Triple Exponential Moving Average、TEMA)を表示するインジケーターです。
「tema」は、次のような方に向いています。
移動平均線を使用している方
値動きの激しい相場で取引している方
指数平滑移動平均線よりもラグが少ない移動平均線を探している方
この記事では、そういった方のために「tema」について解説していきます。
temaの概要
3重指数平滑移動平均線は、Patrick Mulloy氏によって考案された移動平均線で、指数平滑移動平均線よりも価格に対する反応が速いという特徴があります。
「tema」は、2重指数平滑移動平均線(Double Exponential Moving Average、DEMA)をさらに平滑化したもので、以下の方法で算出されます。
EMA = 「EMA period」期間指数平滑移動平均
ERR = 価格 - EMA
DEMA = EMA + ERRの「EMA period」期間指数平滑移動平均
tema = DEMA + ERRの「EMA period」期間指数平滑移動平均
他の移動平均線と同じように使用することができ、ラインの傾斜でトレンドの方向を調べたり、「tema」を2本表示してゴールデンクロスやデッドクロスで、トレンドの始まりや転換を分析することができます。
価格に対する反応が速い分、マーケットによっては早計なダマしのシグナルを頻発する可能性があるため、実際の取引で使用する前に、十分にテストをしておいた方が良いでしょう。
temaを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
temaのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT5のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
temaのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
「tema」のパラメーターは、移動平均線の算出期間を設定する項目と、移動平均線のシフトを設定する項目のみで構成されています。
入力項目 | 入力内容 |
EMA period |
移動平均線の算出期間 初期値:14 値を大きくすると価格に対する移動平均線の反応速度が緩やかになります。 |
Indicator's shift |
移動平均線のシフト 初期値:0 移動平均線の表示位置が左右に移動します。 |
「EMA period」は、普段使用している移動平均線の算出期間を基準にして設定すると良いでしょう。
まとめ
「tema」の使い方やパラメーターの設定方法について解説してきましたが、ポイントをまとめると以下のようになります。
「tema」は、ほかの指数平滑移動平均線と比較するとラグが少ない。
ラインの傾斜でトレンドの方向を調べることができる。
2本の「tema」を表示し、ゴールデンクロスやデッドクロスを用いて、トレンドが始まりや転換を分析できる。
「tema」は、値動きの速い相場で取引をしており、現在使用している移動平均線のラグに悩まされているという方におすすめです。
基本的な使い方はほかの移動平均線と変わらないため、普段から移動平均線を使用している方であれば、パラメーターの設定や使い方で戸惑う事も少ないかと思います。