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信託保全と分別管理~海外FX口座を安全に使う為に~

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FXに関係ないサイト等を見ていても、海外のFX業者の広告はとても多く、目にしない日は無いというくらい見かけます。

最近、海外FX口座に興味を引かれる事が多くなってきました。思い込みやただの食わず嫌いで、便利であったり有効であったりするものを使わないのは良い事ではありませんので、海外FX口座が良いものであるのかあまり良く無いものであるのかを自分なりに調べてみる事にしてみました。

海外FX口座を使わない理由は色々あると思うのですが、最大の理由は『何となく信用できない』と言う点に尽きるのではないでしょうか?本当に信頼できないのか?それは印象だけの思い込みなのか?を判断していく上で、預けたお金がトレード以外の要因で失われたりしないかはとても気になりますよね。それを見極める為に参考となる要素がいわゆる『信託保全』と言うものです。

信託保全って何?

そもそも、信託保全って何?という事ですが、顧客から預かった保証金(資金)を、『FX業者の財産とは区別した上で第三者(信託銀行等)に管理を委託し、資金を保全する方法』です。

要するにFX業者が倒産した場合でも、信託保全がなされていれば顧客の資金は守られるという事ですね。

日本では、FX業者の全額信託保全が義務づけられているのですが、海外のFX業者は信託保全が義務付けられていないのです。これは非常に重要なポイントで、最悪の場合、資金を全部失うという可能性があるという事になります。

分別管理って何?

海外FX業者ではよくある『分別管理』ですが、これは『FX業者の経営に必要な資金』と『顧客からの預かり資産(証拠金)』を別の口座で管理しているということです。要するに顧客からの預かったお金を経営に使うことはないという事なのですが、分別管理だけではFX事業者が倒産してしまった際に資金を失うリスクは回避できません。

FX事業者が倒産してしまった場合には、『顧客からの預かり資産(証拠金)』がFX事業者の経営資産とは別の口座にあったとしても、債権者に先に差し押さえられてしまう可能性がある為、結果的に資金を失う可能性は排除できないのです。

多少の御幣を恐れずに言えば、分別管理である以上、証拠金が守られる保証はどこにもありません。

分別管理の業者は『どこどこの監査を受けている為安全です』とか『分別体制がどうこうである為安全です』的な事を謳っている事が多いのですが、これはインチキと考えても差し支えありません。

重複になりますが、分別管理である以上、証拠金は守られるという保証はどこにもないからです。

海外のFX業者の実情

海外のFX事業者は、一定額まで顧客資産が保全される条件付きの信託保全が多く全額の信託保全がなされる業者は少ないのが実情です。

最大2万ユーロ(約250万円)までと言う条件の信託保全が比較的多いようです。

海外のFX事業者は総じて、日本のFX事業者とは比べ物にならないほどレバレッジを大きくかけられる(200倍~1000倍程度)ので、250万円の証拠金はかなり潤沢な額と言え、個人のトレーダーであれば、必要十分な金額と言えます。初心者~中級者にとっては、不自由を感じる事はないと思われます。

従って、2万ユーロ前後の金額の信託保全がなされるのであれば、トレードの支障を生じる事もあまりないと思われますし、FXブローカーの倒産に対するリスク管理としても十分と言えます。

私の価値観では、トレードの結果以外で資金を失ってしまう可能性のある分別管理は論外と考えています。海外口座はレバレッジなどの面で魅力もあると言えると思いますので、海外口座を使いたい場合は、判断材料の一つとして信託保全の有無を見ると良いのではないかと思います。