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FXの相場観|主観ではなく観測で相場参加者の反応を見る考え方

更新日時:2026年02月28日 15:25

相場観という言葉を聞くと、「上か下かを当てる力」をイメージする方は多いと思います。

しかし、実戦で大切なのは、先に正解を決めることではありません。

相場参加者がどこを見て、どこで反応しているかを観測することです。

この記事では、主観で決め打ちする相場観ではなく、観測で組み立てる相場観の作り方を整理します。

自分の主観と大衆の見方のズレを示すインフォグラフィック

  1. 相場観とは何か
    1. 自分の主観と大衆の見方がズレると負けやすい
    2. 相場観は「予想」ではなく「観測」
  2. 観測で相場観を作る基本設計
    1. 上位足のトレンドをダウ理論で定義する
    2. 終値ベースのゾーンを決める
    3. A/Bの2シナリオと切替条件を置く
  3. レンジ相場で相場観をどう使うか
    1. レンジ継続とブレイクの2パターンを先に決め打ちしない
    2. 終値でどちらを採用したかを確認する
    3. レンジ相場で大切な4点
  4. トレンド相場の押し目でどう観測するか
    1. 押し目は下位足で確認する
  5. まとめ|相場観は「主観」ではなく「観測」で作る
    1. 観測して優勢を確認してから入る
    2. 読みを当てに行くより、勝算を冷静に見積もる

相場観とは何か

相場観とは、単に「上がる」「下がる」を当てることではありません。

本来の相場観は、相場参加者がどこを見て、どこで反応しているかを観測し、どちらが優勢かを判断するための土台です。

ここが曖昧なままだと、エントリーも損切りも主観に引っ張られやすくなります。

自分の主観と大衆の見方がズレると負けやすい

トレードでありがちなのが、「この相場、絶対こうなる」と先に決めてしまうことです。

しかし、相場は自分の期待どおりに動くとは限りません。

自分の主観と、大衆が実際に見ているものがズレた瞬間に、逆行を受けやすくなります。

自分の正解に固執すると事故が起きることを示すインフォグラフィック

  • 自分の正解に固執すると、反対材料が見えにくくなる

  • 「戻るはず」という希望が強くなり、損切りが遅れやすくなる

  • 負けを認めたくなくて、後づけの理屈が増えやすくなる

相場観は「自分の考えを押し通す力」ではありません。相場がどちらを採用したかを、後からでも受け入れられる状態のほうが、実戦ではブレにくくなります。

相場観は「予想」ではなく「観測」

相場は、材料やニュースだけで動くわけではありません。

大切なのは、実際に注文が入りやすい反応点、つまり相場の分水嶺で何が起きているかです。

だから相場観とは、「上か下かを当てる作業」ではなく、参加者が何を見ているかを観測して、それに合わせる作業だと整理できます。

相場は反応点で動き、参加者が何を見ているかを観測することを示すインフォグラフィック

  • どの時間軸が主導しているかを見る

  • どの価格帯が反応点になっているかを見る

  • 何をきっかけに売買が増えやすいかを見る

この3つを押さえるだけでも、主観に偏った相場観から抜けやすくなります。

観測で相場観を作る基本設計

相場観を曖昧な感覚で終わらせないために、確認項目を絞って考えます。

見るものを増やしすぎると、むしろ判断はブレやすいです。

まずは、次の3つを軸にするだけで十分です。

上位足のトレンドをダウ理論で定義する

トレンドは、角度やローソク足の大きさではなく、高値・安値の更新で定義します。

まず上位足の方向を固定しないと、その後の押し目やレンジの見方も全部ズレます。

上昇トレンド・下落トレンド・トレンドレスの違いを示すインフォグラフィック

  • 上昇トレンド:高値切り上げ+安値切り上げ

  • 下落トレンド:高値切り下げ+安値切り下げ

  • トレンドレス:このどちらでもない

相場観は、まず上位足の前提を決めるところから始まります。

トレンド定義と目線の決め方を先に固めたい方は、ダウ理論で目線を決める!もう迷わない。貴方のトレードを不惑の境地へ!もあわせてご覧ください。

トレンドを実際のチャートで見分けるには、波を書けることが前提になります。波の描き方は、ダウ理論初心者必読!チャートに波を書く3つの方法で詳しく解説しています。

終値ベースのゾーンを決める

水平線は、細い1本線だけで考えないほうが実戦的です。

私は、線というよりゾーンで見ます。そして優先するのは、まず終値です。

ヒゲは一時的に試した痕跡で、終値はその足がどこで引けたかという結果だからです。

そのため、シナリオの採用や破棄も、まずは終値で判定します。

水平線と波をどう引くかで迷いやすい方は、FX初心者必見!!誰も教えてくれなかった水平線・波の描き方も参考になります。

実際のチャート上で波と価格帯を確認している画像

なお、私はゾーンを視覚的に管理しやすくするために、レクタングルを自動で右端まで延長する自作MT4インジケーターを使っています。実際の使い方は、レクタングル(長方形)を自動でチャート右端まで延長するMT4インジケーター『FXD_SandR_Zone』でまとめています。

終値だけで絶対に判断できる、という意味ではありません。ただ、同じ基準で見返しやすく、主観を減らしやすいという点で、終値ベースは実戦向きです。

A/Bの2シナリオと切替条件を置く

大事なのは、シナリオを1本に決めないことです。

相場は、こちらの予想どおりに動く義務はありません。

だから最初から、AとBの2シナリオを用意しておきます。

A/Bの2シナリオと切替条件を示すインフォグラフィック

  • A:継続するシナリオ

  • B:崩れて別の流れになるシナリオ

そして、Aが崩れたらAを捨てる、Bが崩れたらBを捨てる。

この切替条件を事前に置いておくことで、迷いがかなり減ります。

レンジ相場で相場観をどう使うか

この考え方が一番ハマりやすい代表例が、レンジ相場です。

レンジ相場は、相場参加者の合意がまだ薄く、方向感が固まりきっていない局面です。

だからこそ、先に当てに行くほど往復ビンタを受けやすくなります。

レンジ継続とブレイクの2パターンを先に決め打ちしない

レンジ相場には、基本的に2つのパターンがあります。

レンジ継続とレンジブレイクの2パターンを示すインフォグラフィック

  • 上限・下限で反発して、レンジが継続する

  • 上限・下限を抜けて、レンジをブレイクする

このどちらかに先に決め打ちしてはいけません。

「今回は抜けるはず」「今回は継続するはず」と先に決めるほど、逆を食らったときに対応が遅れやすいです。

終値でどちらを採用したかを確認する

レンジ相場で参加者が見ているのは、ヒゲだけの一時的な飛び出しではありません。

終値でレンジの外に確定したのか、それとも内側に戻って引けたのかです。

つまり、相場がどっちを採用したのかを、終値で確認してから判断するということです。

終値でどちらを採用したかを確認してから参戦する考え方を示すインフォグラフィック

当てに行くほど危険なのは、答えが出る前に入ってしまうからです。

相場が答えを出してから参戦するほうが、判断は整いやすくなります。

レンジブレイクを"先に当てに行く"リスクを整理したい方は、ブレイクを狙うのは勝ちにくいもあわせてご覧ください。

レンジ相場で大切な4点

レンジ相場では、次の4点をセットで確認することが重要です。

レンジ相場で大切な4点を整理したインフォグラフィック

  • 上限・下限を先に定義する

  • 終値で抜けたかを確認する

  • 抜けたあとに定着するかまで見る

  • どの時間足のレンジかを見誤らない

特に最後の「どの足のレンジか」は重要です。

下位足では抜けたように見えても、上位足ではヒゲで少し出ただけで、終値ではレンジ維持ということも普通にあります。

レンジ相場は、確認を1段で終わらせないことが大切です。抜けたかどうかだけでなく、定着するか、どの時間足の話かまで見ると判断のブレを減らしやすくなります。

トレンド相場の押し目でどう観測するか

この考え方は、レンジ相場だけの話ではありません。

トレンド相場でも同じです。

押し目は下位足で確認する

たとえば、上位足が上昇トレンド中で、押し目候補のゾーンまで下げてきたとします。

ここで「絶対に反発する」と決めるのは早いです。

押し目候補に来たこと自体は事実でも、まだ反発確定ではありません。

上位足で分かるのは、あくまで「押し目の候補に来た」という前提までです。

エントリーの確定は、そこから先にあります。

押し目は上位足だけで決めず下位足で切り返しを確認することを示すインフォグラフィック

  • 上位足の押し目候補を確認する

  • 下位足で波の切り返しが起きるかを見る

  • 確認後に入る

主観で「反発するはず」と決めるのではなく、現象を確認してから入る。

これが、相場観を観測で作るということです。

押し目買い・戻り売りの基本形を整理したい方は、FX初心者及び勝ててない人に捧ぐ4つの基本トレードも参考になります。

まとめ|相場観は「主観」ではなく「観測」で作る

今日の話を一言でまとめると、相場観とは「正解を当てる力」ではありません。

相場参加者の反応を観測し、どちらが優勢かを確認してから行動するための判断軸です。

観測して優勢を確認してから入る

迷ったときは、次の5つに戻ってください。

観測して優勢を確認してから入るための5項目を示す総まとめインフォグラフィック

  • 上位足のトレンドを定義したか

  • 終値ベースのゾーンはどこか

  • A/Bの2シナリオに絞ったか

  • 切替条件を置いたか

  • 相場はどっちを採用したか

この5つを確認するだけでも、無駄な決め打ちはかなり減ります。

この5項目を毎日の流れに落とし込みたい方は、FXの環境認識のやり方:日足→4時間足→1時間足で売買方針を決める手順もあわせて確認してください。

読みを当てに行くより、勝算を冷静に見積もる

トレーダーである以上、「読みを当てたい」と思うのは自然です。

ただ、実戦で勝ちに近づくには、当てに行くことよりも、条件を切り替えながら勝算を見積もることのほうが大切です。

読みを当てに行かず現象を観測し条件を切り替えながら勝算を見積もる思考を示すインフォグラフィック

今日からは、主観で読みを当てに行くのではなく、現象を観測することを優先してみてください。

そのうえで、どちらが優勢かを見て、行動を取捨選択する。

この積み重ねが、ブレにくい相場観につながります。

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【執筆者】くろろん(FX投資家 / YouTuber)

2013年からFX開始。インジケーターを全部外し、ダウ理論・サポレジで判断基準を解説しています。当サイトはXMを含むアフィリエイトを利用する場合があります。投資判断は自己責任で、取引には元本割れ等のリスクがあります。