終値と3重指数平滑移動平均を比較して値動きの向きを表示するMT4インジケーター「T3_DPO-v1」
更新日時:2020年07月17日 11:42値動きの方向を分析する方法にはさまざまな手法が存在しますが、移動平均線をベースにした手法を試してみたいと考えたことはないでしょうか。
「T3_DPO-v1」は、終値の値を紫のライン、終値の移動平均の値を緑のヒストグラムで表示するインジケーターで、次のような方に向いています。
値動きの方向を分析したい方
トレンドフォロー系の手法を使用している方
この記事では「T3_DPO-v1」について解説します。
T3_DPO-v1の概要
「T3_DPO-v1」を起動すると、サブウィンドウ上にそれぞれの値が表示されます。
「T3_DPO-v1」によって表示される移動平均は、単純移動平均の値をさらに3重指数平滑移動平均した値で、以下の方法で算出されます。
b2=「b」×「b」
b3=b2×「b」
c1=-b3
c2=3×(b2+b3)
c3=-3×(2×b2+b+b3)
c4=(1+3×b+b3+3×b2)
n=1+0.5×(「t3_period」-1)
w1=2 /(「t3_period」 + 1)
w2=1-w1
e1=w1×終値の単純移動平均+w2×前のe1
e2=w1×e1+w2×前のe2
e3=w1×e2+w2×前のe3
e4=w1×e3+w2×前のe4
e5=w1×e4+w2×前のe5
e6=w1×e5+w2×前のe6
T3_DPO-v1=c1×e6+c2×e5+c3×e4+c4×e3
紫色のラインがヒストグラムよりも高い値で推移している場合は、価格が上昇していることを示しており、ヒストグラムよりも低い値で推移している場合は、価格が下降していることを示しています。
持ち合い相場などの動意の薄い場面では、ダマしのシグナルが多くなるため注意が必要です。
ローソク足チャート上に移動平均線を表示した場合と比べ、「T3_DPO-v1」を表示すると移動平均線と価格の位置関係を、視覚的に把握しやすくなります。
T3_DPO-v1を表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
T3_DPO-v1のダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT4のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
T3_DPO-v1のパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
入力項目 | 入力内容 |
t3_period |
平滑化期間 初期値:8 移動平均の算出期間を設定します。 |
b |
平滑化因数 初期値:0.7 移動平均の感度が変化します。 |
CountBars |
算出期間 初期値:300 移動平均線を表示する期間を設定します。 |
「t3_period」は、移動平均の算出期間を設定するための項目で、大きな値に設定すると滑らかなラインが描写されます。
「b」は、移動平均の平滑因数を設定するための項目で、値に応じて移動平均の感度が変化します。
「CountBars」は、インジケーターの表示範囲を設定するための項目です。
まとめ
「T3_DPO-v1」について解説してきましたが、ポイントをまとめると以下のようになります。
終値の値を紫のライン、終値の移動平均の値を緑のヒストグラムで表示する。
単純移動平均の値をさらに3重指数平滑移動平均して算出される。
紫色のラインがヒストグラムよりも高い値で推移している場合は、価格が上昇している状態。
紫色のラインがヒストグラムよりも低い値で推移している場合は、価格が下降している状態。
「T3_DPO-v1」は、値動きの方向を分析したい方に向いているインジケーターです。
トレンドフォロー系の手法を使用している方は、1度試してみてはいかがでしょうか。