ノイズの影響を受けにくい移動平均線MT4インジケーター『適応型移動平均線』
更新日時:2019年10月28日 08:57「適応型移動平均線(AMA)」は、相場の状況に応じて反応速度が変化する移動平均線です。
「適応型移動平均線(AMA)」は、次のような方に向いているインジケーターです。
移動平均線をよく使う方
相場のボラティリティーの変化に影響を受けにくい移動平均線を探している方
この記事では上記のような方のために、「適応型移動平均線(AMA)」の使い方やパラメーターの設定について解説します。
適応型移動平均線(AMA)の概要
適応型移動平均線は、Perry Kaufmanによって開発された移動平均線のことで、英語名はAdaptive Moving Average(AMA)と呼ばれ、著書「Smarter Trading」でその内容が紹介・解説されています。
この移動平均線は、これまでの移動平均線の問題点であった予期し得ない突発的な価格変化によって生じるノイズや平滑化処理によるラグの発生を解決するために考案されました。
SMAやEMAと違って移動平均線の期間を指定するのではなく、ボラティリティによって期間を自動で調整するため、動きの速い相場では機敏に追従し、逆に動きの遅い相場ではゆっくりと追従するという特徴があります。
上の画像を見ていただくと分かるように、価格が急変動した場合は機敏に追従しており、もみ合いになって価格の動きが乏しいときは平坦になっていますね。
移動平均線上に表示されているドットは、移動平均線の方向によって色が変化し、上昇している場合は水色、下降している場合は黄色で表示されます。
適応型移動平均線(AMA)を表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
適応型移動平均線(AMA)のダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT4のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
適応型移動平均線(AMA)のパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
入力項目 | 入力内容 |
periodAMA |
適応移動平均の算出期間 初期値:9 値を大きくすると価格に対する適応移動平均の反応が緩やかになります |
pnfast |
高速平滑比 初期値:2 価格に対する移動平均線の反応速度が変化します。 |
nslow |
低速平滑比 初期値:30 価格に対する理論平均線の反応速度が変化します。 |
G |
平滑化指数 初期値:2 値を大きくするとインジケーターの表示が滑らかになります。 |
dK |
上昇・下降を検出する閾値 初期値:2 移動平均線上のドットの色が変化する閾値を設定。 |
パラメーターの「dk」は、適応型移動平均線上のドットの表示に関するパラメーターで、移動平均線の動作には影響しないため、そのままでも問題ありません。
基本的には「periodAMA」を変更して、移動平均線の反応速度を調整するだけで十分です。
まとめ
「適応型移動平均線(AMA)」の特徴をまとめると以下の通りです。
相場の状況に応じて移動平均線の反応速度が変化する。
パラメーターの調整は「periodAMA」だけでも十分。
移動平均線の上昇時には水色、下降時には黄色のドットが表示される。
「適応型移動平均線(AMA)」は、ボラティリティーの影響を受けにくいため、値動きが活発な時と静かな時の差が激しいマーケットで、取引をしている方に向いています。
また、移動平均線の調整の仕方が分からないという方にも良いかもしれません。