中央の価格に比重を置いた移動平均線を表示するMT4インジケーター「TMA」
更新日時:2020年05月15日 08:17テクニカル分析では単純移動平均線、加重移動平均線、指数平滑移動平均線などがよく使用されますが、他の移動平均線を試してみたいと考えたことはないでしょうか。
「TMA」は、二重に平滑化する移動平均線を表示するインジケーターで、次のような方に向いています。
移動平均線のノイズに悩まされている方
価格に対する反応速度を重視していない方
上記のような方のためにこの記事では、「TMA」について解説します。
TMAの概要
「TMA」は三角移動平均線を表示するインジケーターで、Matias Romeoによって開発されました。
三角移動平均線は、加重移動平均線のように価格に重み付けをして算出されます。
「TMA」の算出方法は以下の通りです。
P=(N+1)/2
SMA=P期間単純移動平均
TMA=SMAのP期間単純移動平均
加重移動平均線は直近の価格に比重を置いていますが、「TMA」では真ん中の価格に比重を置いているため、価格への反応は比較的緩やかです。
二重に平滑化しているため、単純移動平均線と比較するとノイズが少ない傾向にあります。
TMAを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
TMAのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT4のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
TMAのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
「TMA」のパラメーターは移動平均線の算出期間を設定するための項目と、算出に用いる価格を設定するための項目で構成されています。
入力項目 | 入力内容 |
Periods |
移動平均線の算出期間 初期値:7 移動平均線の反応速度が変化します。 |
ApplyTo |
適用価格 初期値:0 移動平均線の算出に用いる価格を設定します。 |
「Periods」は、移動平均線の算出期間を設定するための項目で、大きな値に設定すると値動きに対する移動平均線の反応が緩やかになり、小さな値に設定すると反応が俊敏になります。
「ApplyTo」は、移動平均線の算出に用いる価格の種類を設定するための項目で、0から6の番号で設定する必要があります。
番号ごとの価格の種類は、0が終値、1が始値、2が高値、3が安値、4が中間値((高値+安値)/2)、5がTP((高値+安値+終値)/3)、6が加重終値((高値+安値+終値+終値)/4)です。
まとめ
「TMA」について解説してきましたが、要点をまとめると以下のようになります。
算出期間中の中央付近の価格に比重をおいて算出している。
価格への反応は比較的緩やか。
単純移動平均線と比較するとノイズが少ない。
「TMA」は、ノイズが少ない移動平均線を探している方に向いているインジケーターです。
移動平均線のノイズに悩まされている方は、一度試してみると良いでしょう。
価格への反応が緩やかでノイズの少ない移動平均線を探しているという方は、一度「TMA」を試してみるのも良いかもしれません。