相場の流れを明確に見ることができるMT4インジケーター『単純移動平均線』
更新日時:2020年04月30日 11:50テクニカル分析では、値動きのノイズを取り除く際に、平均を用いた平滑化処理を行う指標が多数存在します。
「単純移動平均線」は、その中でも最も基本的な単純移動平均を用いたもので、以下のような方に向いています。
ノイズを取り除いた価格の動きを分析したい方
価格の向かっている方向を確認したい方
この記事では上記のような方のために、「単純移動平均線」にいついて解説します。
単純移動平均線の概要
単純移動平均線(SMA)とは、特定の期間の価格(一般的には終値)の平均値で、価格データを平均化することで滑らかな線を作り、トレンドを見やすくすることができます。
価格を平均化することで、相場の動きを1つの線として捉えることができます。
英語名はSimple Moving Averageで、SMAと略されます。
5日単純移動平均線であれば、過去5日間の終値の平均値
10日単純移動平均線であれば、過去10日間の終値の平均
20週間単純移動平均線であれば、過去20週間の終値の平均ということになります。
下の画像は、1日目の終値が100円で1日に10円ずつ上昇している相場がある場合の5日単純移動平均線です。
5日目から6日目になるときに、1日目の終値を引き1日分移動していることから移動平均と言われています。
また、平均という性質上、短期のSMAほど値動きに敏感になり、長期のものは反応が鈍くなります。
相場によって向き不向きがあるため、一概にどちらかが有効であるとは言えません。
単純移動平均線を表示する方法
単純移動平均線(SMA)は、MT4に最初からインストールされています。
1. MT4上部のタブから「挿入」→「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」の順にクリック。
2. 表示されたウィンドウの「移動平均線の種別」を"Simple"に変更。
3. 「OK」をクリック。
これでチャート上に単純移動平均線(SMA)が表示されました。
MT4のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
単純移動平均線のパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
入力項目 | 入力内容 |
期間 |
初期値:10 単純移動平均線の算出期間を設定します。 |
表示移動 |
初期値:0 単純移動平均線の表示位置が左右に移動します。 |
移動平均の種別 |
初期値:Simple 移動平均線の種類を設定します。 |
適用価格 |
初期値:Close 単純移動平均線の算出に用いる価格の種類を設定します。 |
「期間」は、単純移動平均線の算出期間を設定するための項目で、大きな値に設定するほど滑らかな移動平均線が表示されますが、値動きに対する反応速度は緩やかになります。
まとめ
「単純移動平均線」について解説しましたが、要点をまとめると以下のようになります。
価格データを平均化することでトレンドを見やすくできる。
算出期間が短期の移動平均線は値動きへの反応が敏感になる。
算出期間が長期の移動平均は値動きへの反応が鈍くなる。
「単純移動平均線」は、価格が向かっている方向を確認したい方に向いている指標です。
テクニカル分析において、最も基本的なインジケーターのひとつですので、使い方をしっかり確認しておきましょう。