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直近の価格を重視した移動平均線MT4インジケーター『加重移動平均線』

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加重移動平均線スクリーンショット

単純移動平均線は、算出期間中のすべての価格を合計して除算して算出されていますが、価格が急激に動くと反応が遅れやすいという性質があります。

「加重移動平均線」は、直近の値動きへの反応が速い移動平均線で、以下のような方に向いています。

  1. 値動きの速い相場で取引している方

  2. 価格への反応速度が速い移動平均線を探している方

この記事では上記のような方のために、「加重移動平均線」について解説します。

  1. 加重移動平均線の概要
  2. 加重移動平均線を表示する方法
  3. 加重移動平均線のパラメーター解説
  4. まとめ

加重移動平均線の概要

「加重移動平均線」は、単純移動平均線の各日にちの比重が同じになるという問題を解決するために、直近の価格を重視した移動平均線です。

英語名はWeighted Moving Averageで、WMAと略されます。日本ではあまり有名ではありませんが、海外ではよく使われているインジケーターの1つです。

加重移動平均線は、直近の価格に近いものほど重要視し、逆に遠いものは軽視する移動平均線です。

直近の価格を加重しているため、単純移動平均線よりも先行することがあります。

下の画像は、1日目の終値が100円で1日に10円ずつ上昇している相場がある場合の5日加重移動平均線です。

加重移動平均線計算スクリーンショット

5日の加重平均線の場合、5日目の価格を5倍、4日目の価格を4倍、3日目の価格を3倍というようにしていきます。

そして、その合計を倍数の和(この場合は15=5+4+3+2+1)で割ります。

このように直近の価格ほど高い倍率を掛けることによって加重していくわけですね。

もちろん、6日目になればSMAと同じように1日分移動して計算します。

この直近の価格を加重する性質から、SMAに比べて価格に反応しやすい特徴があります。

加重移動平均線を表示する方法

1. MT4上部のタブから「挿入」→「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」の順にクリック。

2. 表示されたウィンドウの「移動平均線の種別」"Linear Weighted"に変更。

3. 「OK」をクリック。

これでチャート上に加重移動平均線(WMA)が表示されました。

MT4のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。

MT4でインジケーターを追加(インストール)して使用する方法

加重移動平均線のパラメーター解説

加重移動平均線パラメーター画像

インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。

「加重移動平均線」のパラメーターは、算出期間を設定する項目のほか、4つの項目で構成されています。

入力項目 入力内容

期間

初期値:10

加重移動平均線の算出期間を設定します。

表示移動

初期値:0

加重移動平均線の表示位置が左右に移動します。

移動平均の種別

設定値:Linear Wighted

移動平均線の種類を設定します。

適用価格

初期値:Close

加重移動平均線の算出に用いる価格の種類を設定します。

「期間」は、加重移動平均を算出する期間を設定するための項目で、大きな値に設定するほど移動平均線が滑らかになりますが、値動きに対する反応も緩やかになります。

「移動平均の種別」は初期設定の状態では「Simple」になっていますので、加重移動平均線を表示したい場合は、「Linear Wighted」に変更しましょう。

まとめ

「加重移動平均線」について解説してきましたが、ポイントをまとめると以下のようになりま。

  1. 直近の価格に重みつけした加重平均をもとに算出される。

  2. SMAと比較して値動きに反応しやすい性質がある。

「加重移動平均線」は、価格への反応速度が速い移動平均線を、探している方に向いているインジケータです。

動きの速い相場で取引している方は、一度試してみると良いでしょう。