米雇用統計・ECB当局者発言等の材料が入り混じる展開。結果は?
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先週末金曜日9月1日は米雇用統計の発表が行われましたが、それ以外にもいくつかの材料が出ました。
1. ノボトニー・オーストリア中銀総裁の発言
ノボトニー・オーストリア中銀総裁が『我々はユーロ高を誇張して表現すべきでない』・『ユーロの動きは歴史的なレンジの範囲内にある』・『低金利に副作用があるのは明らか』等と発言しました。
2. 米8月雇用統計発表
米8月雇用統計は非農業部門雇用者数15.6万人増(予想:18.0万人増)、失業率4.4%(同:4.3%)、平均時給前月比+0.1%(同:+0.2%)、平均時給前年比+2.5%(同:+2.6%)と言う結果で、一時ドル売りが強まりましたが、米長期金利の低下が一服するとドルに買戻しが入っています。
3. ECB関係者の話
ECB(欧州中銀)関係者の話として『ECBは12月まで量的緩和(QE)縮小計画を準備できない可能性がある』との見解が示されるとユーロ売りが活発化しました。
米雇用統計に注目が集まる中、ノボトニー総裁発言やECB関係者の話等、ユーロ関連の材料も出ました。
雇用統計が弱めだった割にはドル安にならなかったという結果となっています。様々な材料が入り混じった結果として値動きというモノがあるので、経済指標ひとつをとって方向性を決める事は危険でもありますので、しっかりとチャートを見て値動きに従うようにしましょう。
余談ですが、以前から読者の方から『1時間足だけでなく、日足の分析もしてくれないか?』とのご要望を頂いておりました。私の中では1時間足のみで日足の流れを頭に描く事が出来るので、1時間足のみでも問題ないかと思っていたのですが、慣れが無いとそれは難しいという部分もあるのも確かですので、本日から日足の分析もして行く事にしました。
読者の皆様の参考になれば幸いです。
余談の余談で恐縮ですが、実は先週から夏風邪を引いているのですが、土日に日足と1時間足をタブで切り替えられるようにする為にjQuery(javascriptの一種)を書いたりして土日なのに普通に仕事をしていしまい、夏風邪治すどころか悪化させちゃったというマヌケな事をしてしまって、本日のブログ投稿はこの時間になってしまいました。
皆様のご理解を賜れましたら幸甚でございます。
ドル/円
日足
1時間足
※タブで日足と1時間足を切り替えられます。
ドル/円の値動き
始値:109.962
高値:110.439
安値:109.556
終値:110.240
+27.8pips(高値から安値:88.3pips)
ドル/円のレジスタンスライン
110.734
ピンクの極太のライン
110.633
ピンクの点線のライン
110.280
ピンクの点線のライン
109.924
赤の点線のライン
109.838
赤の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ドル/円のサポートライン
109.561
緑の極太のライン
109.331
緑の点線のライン
108.960
青の極太のライン
108.859
緑の点線のライン
108.461
青の実線のライン
108.398
青の実線のライン
108.362
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ドル/円の解説
【日足】
ドル円は引き続き4月19日から続く『108.402~114.258』のレンジ(※ヒゲは切ってあります)の中での値動きとなっています。
日足画像の小さい白い楕円の部分で長い下髭を出し、『108.402』のラインでサポートされたかのような値動きをしています。
直近の値動きは『108.402~110.734』のレンジだったと見ることも出来ますが、パッと見の印象としてダブルボトムのなりかけと見ることも出来ます。
日足レベルでは明確なトレンドはない状態にあり、『108.960~109.561』の小さいレンジを上方にブレイクしていますが、それよりも一回り大きい『108.402~110.734』のレンジを脱すると言う所までは至っていません。俯瞰すれば、『108.960~109.561』のレンジの上限ラインのレベルにあり、『109.561』がサポートラインとして機能するか?に注目です。
【1時間足】
先週末金曜日9月1日のドル円相場は米雇用統計の発表を受けて、上下に振らされる展開となりました。
米雇用統計発表直後は下落したものの『109.561』のサポートラインで止まって上昇して行った格好で、結果的に米雇用統計の発表のあった足は非常に下ヒゲが長い足形となりました。その後は上昇して行きましたが、上げ切らずに長い上ヒゲが出て、やっぱり下がるのかと見せかけて少し上がって引けています。
上下共に長いヒゲが出る等、非常に難しい値動きでしたが、あえて言えば日足レベルのサポートライン『109.561』での逆張りが考えられたと言う事は言えようかと思います。それをやるにはかなり度胸が必要でしたので、現実的には難しかったと思いますし、出来なくても別に良いというレベルの事でもありますが、本日の寄り付きで窓を空けてしまっているので、結果論から言えば休んでしまって良かったかと思います。
1時間足の中期トレンドは長く続いてきた下落トレンドの形状を崩しています。
サポレジが散見される状態にありますが、特に注目すべきものは『110.734』のレジスタンスライン、『109.561』のサポートラインと言う事になります。これらは両方とも日足のレベルのサポレジとなりますが、仮に『109.561』からの反発が見られた場合、『110.280』が注目となります。
ドル円に関しては、日足レベルで見れば長い目で見ても近視眼的に見ても大小のレンジの中での値動きとなっていますので、長期保有するというよりかは短期売買向きの相場環境かと思います。
ユーロ/円
日足
1時間足
※タブで日足と1時間足を切り替えられます。
ユーロ/円の値動き
始値:130.957
高値:131.332
安値:130.649
終値:130.769
-18.8pips(高値から安値:68.3pips)
ユーロ/円のレジスタンスライン
131.592
ピンクの実線のライン
131.464
ピンクの点線のライン
131.327
ピンクの極太のライン
130.550
赤の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ユーロ/円のサポートライン
129.999
青の点線のライン
129.831
緑の極太のライン
129.421
緑の点線のライン
129.184
青の点線のライン
129.101
緑の点線のライン
128.848
青の点線のライン
128.637
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ユーロ/円の解説
【日足】
ユーロ円は、4月14日から始まった上昇トレンドの状態にあります。
7月中旬~8月中旬にかけての値動きは難しい感じの値動きになっており、8月上旬には上昇トレンドを崩したかのような値動きもありました。上昇トレンドを崩す事は出来ずにダブルボトム(白い楕円で囲った 部分)を形成して再上昇しましたが、赤い点を頂点とするダブルトップを形成する可能性もあり、高値掴みには警戒が必要な状態となってきています。
【1時間足】
先週末金曜日9月1日のユーロ円相場は、米雇用統計発表までは上げ傾向、発表後は下落傾向と言った感じの値動きとなりました。
俯瞰すれば、日足レベルのレジスタンスラインである『131.327』に当たって落ちてきた(チャート画像白い楕円の部分)格好になっています。
近視眼的な観点で言えば、『131.327』に当たった所を売れれば良かったという事になるわけですが、それが出来なかったからと言ってどうという事もないかと思います。
中期トレンドに明確な方向性は無い状態となっていますが、8月18~30日の上昇によって中期下落トレンドの形状を崩しています。その中で、8月30日から短期トレンドは下落トレンドになっており、現在も短期下落トレンドは継続中の状況にあります。
サポレジが散見される状態にありますが、特に注目されるモノは『129.831』のサポートラインと『131.327』のレジスタンスラインとなります。
『129.831』日足のダブルボトムのネックラインで戻ってきた時に買いが入り易いレベルであり、『131.327』は日足の直近高値になります。
仕掛けを考えるのであれば、このどちらかの近辺で考えたい所ですが、バチンと逆張りで入るのではなくそれぞれのライン近辺での波形の折り返しを見ながら仕掛けを考えるようにした方が良いように思います。
ユーロ/ドル
日足
1時間足
※タブで日足と1時間足を切り替えられます。
ユーロ/ドルの値動き
始値:1.19083
高値:1.19789
安値:1.18492
終値:1.18617
-46.6pips(高値から安値:129.7pips)
ユーロ/ドルのレジスタンスライン
1.20593
ピンクの実線のライン
1.19780
ピンクの極太のライン
1.19258
ピンクの点線のライン
1.18842
赤の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。
ユーロ/ドルのサポートライン
1.18686
緑の極太のライン
1.18365
緑の実線のライン
1.18206
緑の極太のライン
1.17797
青の点線のライン
※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。
※太字のモノは日足レベルのサポートライン。
ユーロ/ドルの解説
【日足】
ユーロドルは昨年12月から始まった上昇トレンドが継続しています。
8月29日に長い上ヒゲを出して(チャート画像上の白い楕円)下落、8月31日に長めの下髭を出しているというのが特徴的と言えるかと思います。
長いヒゲはピンバーと言って、時としてトレンド転換を示す場合もあるのですが、あまりこれに捉われてしまうと痛い目に遭う事もあるので、『そういう事もある』くらいに考えておきましょう。
上昇トレンドを崩す為にはラス押し安値(DL1の安値)を下抜く事が必要なので、それが起こるまでは安易に目線を切り替えないようにしましょう。結果的にピンバーがトレンド転換のサインだったという事もあり得ますが、目線を切り替えるのは『DL1』を下抜いてからでも遅くありませんので、今はまだ目線を切り替えずに『ピンバーが出たから切り替わる可能性もあるのかな?』くらいに考えておけばよいかと思います。
【1時間足】
先週末金曜日9月1日のユーロドル相場は、米雇用統計の発表を受けて上下に振らされる展開となりました。
米雇用統計の発表直後は上昇したものの『1.19780』のレジスタンスラインにワンタッチして下落(チャート画像白い楕円の部分)、結果的に非常に長い上ヒゲを出す格好になりましたが、だからと言ってズンドコ下げるかと言えばそうでもなくと言った形の値動きでした。
チャートの形状から言えば、非常に長い上ヒゲが出た上に短期トレンドがダブルトップになりそうな感じの形状であり、売りたくなるチャートですが、下方向には『1.18686』・『1.18206』と2つの日足レベルのサポートラインが控えており、『1.19780』でピンポイントで売れたならともかく、短期トレンドのダブルトップのネックライン『1.18842』抜けで仕掛けるのはあまりおススメ出来ない状態だったと言えます。
中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)は、明確なトレンドが無い状態ですが、8月15日~29日の上昇によって、中期下落トレンドを崩しています。
強めのサポレジの近辺での波の折り返しを見ながら仕掛けを考えて行きたい所ですが、強めのサポレジに挟まれている状況にありますので、売るにしろ買うにしろ強めのサポレジまでの距離を見て仕掛けるかどうかを決断するようにしましょう。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
08:50 【日本】 8月マネタリーベース(前年同月比)
17:30 【英国】 8月建設業購買担当者景気指数(PMI)
18:00 【ユーロ】 7月卸売物価指数(PPI)(前年同月比)
18:00 【ユーロ】 7月卸売物価指数(PPI)(前月比)