FXで何やっても勝てなくて、やったコト

欧・米で材料続出、FRBは株安でも利上げに躊躇しない構え

更新日時:

2月7日の為替市場では、いくつかの材料が出ました。

1. ドイツ連立政権合意

メルケル独首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は、第2党の社会民主党(SPD)と大連立を組む事で大筋で合意しました。このこと自体は目新しいものではなかったのですが、ドイツ社会民主党(SPD)のシュルツ党首が財務相に就任することはないとの報道がユーロ下落の原因とする見方もあるようです。

2. ダドリーNY連銀総裁の発言

ダドリーNY連銀総裁は『株価の揺れはそれほど大きくない』とした上で『株式市場の急変は景気見通しに影響しない』との認識を示し、株式市場の変調でFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを躊躇うのではないか?との見方を否定しています。この発言だけを見れば、FRBは株価が変調(下がる)しようともそれを理由に利上げを躊躇することはないという事になります。FRBの本音がどうであるかは別として、こういった考えを持っている要人がいるという事は記憶しておくべきかと思います。

3. ノボトニー・オーストリア連銀総裁の発言

ノボトニー・オーストリア連銀総裁は『米財務省は意図的にドル押し下げを試みている』と発言、この発言がECB(欧州中銀)メンバーが米政府のドル安誘導を批判したと受け取られ、市場はドル高・ユーロ安で反応しています。

4. 米上院の超党派合意

米上院の共和党・民主党の指導部は、今後2年間の予算方針をめぐり、連邦歳出上限を3000億ドル引上げる事に超党派で合意しました。これを受けて、米政府機関閉鎖への懸念が後退しています。

欧・米共に材料が出ましたが、主要3通貨ペア(ドル円、ユーロドル、ユーロ円)ベースではユーロ安傾向の強い値動きとなっています。

ドル/円

ドル円日足チャート2018年02月08日
ドル円1時間足チャート2018年02月08日

日足

1時間足

※タブで日足・1時間足を切り替えられます。

ドル/円の値動き

始値:109.542

高値:109.703

安値:108.912

終値:109.295

-24.7pips(高値から安値:79.1pips)

ドル/円のレジスタンスライン

110.521

赤の点線のライン

110.431

赤の極太のライン

110.410

ピンクの点線のライン

110.262

ピンクの点線のライン

110.176

ピンクの点線のライン

110.171

ピンクの極太のライン

109.749

赤の点線のライン

109.696

ピンクの点線のライン

109.586

ピンクの点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。

ドル/円のサポートライン

109.009

青の点線のライン

108.985

青の点線のライン

108.627

青の極太のライン

108.606

青の点線のライン

108.533

青の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのサポートライン。

ドル/円の解説

【日足】

ドル円の日足の形状は、実体+上ヒゲ=下ヒゲくらいの感じの陰線となりました。

日足の波形は下落トレンドの形状にあります。

『108.627』のサポートラインと『110.171』のレジスタンスラインに挟まれたエリアの真ん中やや下のあたりでの値動きとなっており、買うなら『108.627』にできるだけ引き付けたい・売るなら『110.171』にできるだけ引き付けたいと考えるトレーダーさんにとって、仕掛けにくいレベルでの値動きとなっている感じがします。

日足の注目ポイントは・・・

1. 『108.627』を下抜き下落トレンドが継続するかどうか?

2. 『110.171』を上抜きダブルボトムになるかどうか?

上記2点を見ていく事が現時点の主眼で、1になれば次の重要サポートラインでの反発があるか?という事に注目が移ってきますし、2になれば『111.283』を背にした下落トレンドを維持したい層とダブルボトムを根拠にトレンド転換を狙う層との争いに注目が移ってきます

条件分岐のようなものですが、どちらかへ分岐した時に旧条件と新たな注目点との間でトレードを仕掛けられるものか?新たな条件が障壁となりトレードを仕掛けにくいものか?を考えてポジションを取るようにすると利食いのポイントも定めやすく、勝ち易いトレードが出来ますので、今は何に注目すべきで次の注目ポイントは何か?を考えて行きましょう。

【1時間足】

昨日のドル円相場の注意点は、ピンクの楕円で囲った部分の波をどういう波と考えるか?という点にありました。

昨日の記事で触れたようにピンクの楕円の部分の波は青いラインのように一本の波と考える事も出来ますが、赤いラインの波のように考える事も出来ました。

赤い波と考えているトレーダーさんは、赤い波のラス押し安値(白い水平線)を下にブレイクしたことを見て、赤い波の上昇トレンド終了→ショートのエントリーという行動をとったと推測出来ます。

ショートしたトレーダーさんの思惑に反して上昇していきましたので、白い水平線ブレイクで売ったトレーダーさんは損切りになってしまった公算が高いと思われます。

その後の値動きを見れば上がり切れない感じの値動きで白い水平線まで戻ってきていますので、ガマンしていれば大きなマイナスにならずに出れたという事は言えそうですが、それは結果論で、赤い波ではなく青い波として考えているトレーダーさんもいるという事が見えていなかったという事になります。

昨日の寄り付きの時点で2種類の見方がある事は分かっており、どちらが正しいか?までは神でもない限り分からないという中で、全てのトレーダーさんにとって条件は一緒でしたが、『赤い波しか見えてなかった』・『2つの波を認識していたけれども恣意的に赤の波が正しいと判断した』という見方をしたトレーダーさんは負けてしまったという事になります。

相場に向かう『慎重な対応』というものは、『自分がどう見るか?』という事ではなく『自分以外の人はどう見ているのか?』という事があってこその対応です。『自分以外の人の見方』を考えるクセをつける事で、おのずと慎重な対応ができるようになりますので、勝ちたいのであれば自分以外の人がどう考えているのか?という洞察力を磨く方が勝ちへの近道ですので、その事は忘れないようにしましょう。

ユーロ/円

ユーロ円日足チャート2018年02月08日
ユーロ円1時間足チャート2018年02月08日

日足

1時間足

※タブで日足・1時間足を切り替えられます。

ユーロ/円の値動き

始値:135.561

高値:135.831

安値:133.808

終値:134.027

-153.4pips(高値から安値:202.3pips)

ユーロ/円のレジスタンスライン

137.401

ピンクの点線のライン

137.176

ピンクの極太のライン

137.036

ピンクの点線のライン

136.917

ピンクの点線のライン

136.189

赤の点線のライン

135.801

ピンクの点線のライン

134.861

ピンクの極太のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。

ユーロ/円のサポートライン

133.698

青の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのサポートライン。

ユーロ/円の解説

【日足】

ユーロ円の日足の形状は、大陰線となりました。

一昨日はピンクの楕円で囲った上昇トレンドのラス押し安値ライン『134.861』(白い水平線)をどうにか防衛出来ましたが、買い勢力が力尽き『134.861』を大きく割り込んでクローズしています。

これによって、ピンクの楕円で囲った上昇トレンドは終了という事になります。

【1時間足】

昨日のユーロ円は、ほぼ一日中下落の流れでの推移となりました。

ユーロ円の直近の値動きを1時間足レベルに落として細かく見ていくと、緑の上昇の片波(ピンクの楕円で囲った片波・白い網掛けの部分)の中(『134.353』~『137.401』)での値動きとなっていました。

一昨日は、赤楕円の部分で下辺(『134.353』)を実体ベースで微妙に下抜けたものの、『134.353』がサポレジ転換せずに白い網掛けの部分の内側へ戻され、結果的に白い網掛けのエリアを脱する事が出来ませんでしたが、昨日の終盤で白い網掛けのエリアを再度下抜けています。

白い網掛けの下辺ライン『134.353』は上がる時も下がる時も素通りになってしまっており、サポレジとしての力は失われているように思えます。

仮に再上昇してくる場面があった場合、レジスタンスラインとしてあまり頼りならない可能性が高いように思われますので、再上昇してくるようなことがあれば、日足の旧サポートライン『134.861』(赤の極太のライン)がサポレジ転換するか?に注目していく方が良いように思います。

ユーロ/ドル

ユーロドル日足チャート2018年02月08日
ユーロドル1時間足チャート2018年02月08日

日足

1時間足

※タブで日足・1時間足・短期足を切り替えられます。

ユーロ/ドルの値動き

始値:1.23749

高値:1.24049

安値:1.22451

終値:1.22615

-113.4pips(高値から安値:159.8pips)

ユーロ/ドルのレジスタンスライン

1.25139

ピンクの点線のライン

1.25090

ピンクの点線のライン

1.25070

ピンクの極太のライン

1.24919

赤の点線のライン

1.24686

ピンクの点線のライン

1.24616

ピンクの点線のライン

1.24390

赤の点線のライン

1.24304

赤の点線のライン

1.24279

ピンクの点線のライン

1.24167

ピンクの点線のライン

1.23981

ピンクの点線のライン

1.23706

赤の点線のライン

1.23353

赤の点線のライン

1.23085

赤の点線のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのレジスタンスライン。

ユーロ/ドルのサポートライン

1.22617

緑の極太のライン

※寄り付き時点の状態。当日の値動きによって消滅・サポレジ転換の可能性アリ。

※太字のモノは日足レベルのサポートライン。

ユーロ/ドルの解説

【日足】

ユーロドルの日足の形状は、大陰線となりました。

日足の波形はオレンジ色の波形・オレンジ色の波形の集合体であるピンクの波形共に上向きの状態にあります。

黄色の水平線は1月18日~2月1日にかけての上昇(『1.21830』~『1.25070』)に対してフィボナッチリトレースメントをあてたものになります。昨日の値動きの中で、実体で61.8%戻しラインを下抜け、ちょうど『1.22617』のサポートラインのあたりで引けています。

【1時間足】

今日も昨日に引き続き、いつもよりも長めの期間が映っているチャート画像を持ってきました。

オレンジの波は日足の波を1時間足に書き込んだもの、青の波は1時間足の短期の波、緑の波は青の波の集合体です。

緑の波がダブルトップを形成、ネックラインを下抜けています。

このことによって、緑の波はダブルトップを根拠として売り目線に転換した売り勢力とラス押し安値(赤い楕円で囲った安値)を下抜くまでは上昇トレンドが終わったわけではないと考える買い勢力との戦いが勃発したという状況になったと見る事が出来ます。

どちらの力が勝るかは現時点では分かりませんし、それを考えることにあまり意味はありませんが、双方がどうなったら負けを認める=損切りしてくるか?を考える事は有意義です。

買い勢力については比較的分かりやすく、ラス押し安値(赤い楕円で囲った安値)を下抜いたら負けを認めて損切りと考える人が多いのではないかと思います。緑の波のラス押し安値近辺には日足のラス押し安値も存在しており、そういった意味でも分かりやすいといえるのではないかと思います。

売り勢力については、ダブルトップのネックラインブレイクは波のカウントとして言えば1波になりますので、緑の波レベルでみると『ラス戻り高値はまだない』という事になります。

従って、現時点では『ラス戻り高値を上抜いたら負けを認めて損切り』というプライスは存在しておらず、緑の波レベルではそのロジックで損切りポイントを定める事は出来ません。

青い波のレベルで見ればラス戻り高値を見出すことは出来るので、当面は青の波のラス戻り高値に注目していく事になりますが、緑の波が『V字回復』的な反発をせずに戻り売りが入って『逆N』の形状を形成するような場合には本格的な反発とならずにロングして負けてしまうシナリオも考えられます。逆に言えば、緑の波が『逆N』の形状になってくれれば、売り勢力が負けを認める条件も分かりやすくなると言えます。

端的に言えば、売り勢力が負けを認める条件を探りながら買うのであれば『打診買い』、売り勢力が負けを認めるポイントを見極めてから買う場合には『本格的な買い出動』という棲み分けになります。

このままズンドコ下げて、鎧袖一触のような形で売り勢力に軍配があがれば、これまで書いたことは『杞憂だった(´・ω・`)』という事になってしまいますが、事前に想定しておく事で正解を選べる可能性が高まるという事もありますので、杞憂に終わる事があるとしてもシナリオを想定しておくクセをつけるようにしましょう。

本日発表の経済指標等

本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。

--:--【中国】1月貿易収支(人民元)

--:--【中国】1月貿易収支(米ドル)

05:00【ニュージーランド】ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利

08:50【日本】前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)

08:50【日本】12月国際収支・経常収支

08:50【日本】12月国際収支・貿易収支

08:50【日本】前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)

14:00【日本】1月景気ウオッチャー調査-現状判断DI

18:00【ユーロ】欧州中央銀行(ECB)月報

21:00【英国】英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨

21:00【英国】英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告(インフレリポート)

21:00【英国】イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表

21:00【英国】英中銀資産買取プログラム規模

22:15【カナダ】1月住宅着工件数

22:30【米国】前週分新規失業保険申請件数

22:30【カナダ】12月新築住宅価格指数(前月比)