FXで何やっても勝てなくて、やったコト

欧州圏の要人は金利に対して見方がマチマチ。ユーロ円は短期トレンドと長期トレンドが逆行

更新日時:

2023年1月11日のユーロ円は上昇して引けていますが、日足レベルのレジスタンスラインを崩すという所までは至りませんでした。

ユーロ円の値動き(2023年01月11日)

始値:141.809

高値:142.845

安値:141.758

終値:142.476

+66.7pips(高値から安値:108.7pips)

2023年01月11日発表の経済指標

時間 経済指標 前回 予想 結果
9:30 豪州 11月小売売上高(前月比) 前回-0.2% 予想0.7% 結果1.4%
9:30 豪州 11月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 前回6.9% 予想7.3% 結果7.4%
14:00 日本 11月景気一致指数(CI)・速報値 前回99.6 予想99.1 結果99.1
14:00 日本 11月景気先行指数(CI)・速報値 前回98.6 予想97.6 結果97.6
16:00 トルコ 11月経常収支 前回-3.6億USD 予想-41.0億USD 結果-36.7億USD
21:00 米国 MBA住宅ローン申請指数(前週比) 前回-10.3% 予想-- 結果1.2%

2023年01月11日の要人発言

センテノ・ポルトガル中銀総裁

ECB理事会メンバーでもあるセンテノ・ポルトガル中銀総裁は、「現行の利上げプロセスが終わりに近づいている」と述べた。インフレ率については、今後2ヵ月は「欧州での賃金の更新で物価が低下し続けることは難しいかもしれない」が、「インフレ率は3月以降に再び低下する」と指摘している。

ドイツ経済政策アドバイザー、シュニッツァー氏

ロイターは、ドイツ政府の経済政策アドバイザー、シュニッツァー氏が、世界的なエネルギー価格の下落により、ドイツのインフレはおそらくピークに達したと述べたと報じている。また、天然ガス価格は今年も下がり続けるとの予想を示したという。

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)

ブルームバーグによると、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、現在の想定を上回る水準まで米連邦準備制度は金利を引き上げる必要があるかもしれないと述べた。ただ、自身は昨年の利上げの効果を見極めるため引き締め中断を望むと表明した。現在の予想が正しく、政策金利が5%程度まで引き上げられる確率は50%で、6%まで引き上げなければならない確率も50%あると、ダイモン氏が10日放映されたFOXビジネスとのインタビューで語った。5%程度という現在の予想についてダイモン氏は「私は、十分ではないのではないかと考える方だ」とした上で、「3カ月か6カ月待ってみることに害はないと思う」と述べた。経済についてダイモン氏は、昨年の大半に述べていた見解を堅持し、消費者は依然として力強いがリスクは引き続き高水準だと指摘。ロシアのウクライナ侵攻と量的引き締め(QT)の影響を挙げた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事

ブルームバーグによると、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事は10日、インフレ抑制に向けて金融当局にはやるべき仕事がまだあると指摘。さらなる利上げが必要だとし、価格安定に向けて当局者らは金利を景気抑制的な水準でしばらく据え置くべきだとの考えを示した。

ボウマン氏はマイアミで開かれたフロリダ銀行協会のイベントで、「過去数カ月に一部インフレ指標で減速が見られたが、われわれにはやるべき仕事がまだ多く残っている。従って、連邦公開市場委員会(FOMC)は12月の会合後に表明した通り、金融引き締めに向けて利上げを続ける見通しだ」と述べた。発言は講演原稿に基づく。

同氏は「フェデラルファンド(FF)金利は十分に景気抑制的な水準に達した段階で、物価安定を回復させるため、その水準にしばらくとどまる必要があるだろう。それは持続可能な力強い労働市場を支える状況の創出に役立つ」と述べた。

ビルロワドガロー仏中銀総裁

「仏インフレは2023年前半にピークを迎える見込み」「ECBは今後数カ月さらに利上げを行う必要がある」「夏までにターミナルレートに到達することを目指すべき」「仏はハードランディングシナリオを避けられるだろう」

レーン・フィンランド中銀総裁

ECB理事会メンバーでもあるレーン・フィンランド中銀総裁は参加したオンラインセミナーで、高インフレ抑制に向け、ECBは今後開催される理事会で金利をなお「大幅に」引き上げる必要があると述べた。

デコス・スペイン中銀総裁

ECB理事会メンバーでもあるデコス・スペイン中銀総裁は、インフレ率を中期的に2%の物価目標に回帰させるために、ECBは今後の理事会で持続的なペースで「大幅な」利上げを継続する見通しと述べた。

1月11日の要人発言を俯瞰してみると欧州関連の要人が、『インフレ』と『ECBの金利』についての発言を行っています。

インフレについてはセンテノ・ポルトガル中銀総裁・ドイツ経済政策アドバイザーのシュニッツァー氏がピークに達したのではないか?という見解を示す一方で、フランスのビルロワドガロー仏中銀総裁は2023前半にピークに達するのではないか?との見解を示し、多少の前後はあるものの欧州では天井に近づきつつあるという見解となっている事が窺えます。

ECBの利上げに関しては、見解が割れており、センテノ・ポルトガル中銀総裁は利上げが終わりに近いとの見解を示す一方で、フランスのビルロワドガロー中銀総裁今後数か月にわたり利上げする必要があるとの見解を示し、レーン・フィンランド中銀総裁並びにデコス・スペイン中銀総裁はECBは今後の理事会で持続的なペースで「大幅な」利上げを継続する見通しであるとの見解を示しています。

ユーロ円の日足分析(2023年01月12日)

ユーロ円日足

ユーロ円の日足は全体的に赤の線で描いた波のように高値安値切り上げの上昇トレンドの形状にありますが、クロス円らしい値動きの激しさもあり、所々で青の線のような細かい波を書く事も出来ます。

赤の線で描いた波のラス押し安値(ピンクの水平線)を明確に下抜けておらず、赤の波の目線で言うと上昇トレンド継続中と言う事になります。

一方で直近の値動きを見てみると黄色の楕円で囲った部分の青い線で描いた波は『高値・安値切り下げ』の下落トレンドの形状になっており、赤の波のトレンドと青の波のトレンドが逆行しています。

なお、本日の段階では青い波のラス戻り高値ライン付近での値動きとなっており、青の波のトレンドに変化が生じるかに注目です。

ユーロ円の1時間足分析(2023年01月12日)

ユーロ円1時間足

基本的には青の線で描いた『高値・安値切り下げ』のダウントレンドの中にあります。

日足の短期トレンドを拡大したものであるので同じような形になっているのは当たり前ですが、直近の値動きとしては赤の網掛けのレンジを上方にブレイクして上昇したものの日足のレジスタンスライン『142.678』に当たって反落してきています。

赤の枠のレンジの上限ラインからの買いと日足のレジスタンスライン『142.678』からの売りの対決という構図になっています。

買い目線の人の思考

ユーロ円を買おうと思っている人は・・・

  1. 日足レベルでの長期的な上昇トレンドが継続すると思っている

  2. 1時間足レベルの下落トレンドが終わると思っている

・・・のいずれかと言う事になります。

これから買いポジションを持とうと持っている人はいざ知らず、既に買い持ちの方々が損切りしてくるポイントとしては日足の長期上昇トレンド(赤の波のトレンド)のラス押し安値を明確に下抜いてしまった時、もう少し短期的な目線で見ると1時間足の赤いレンジの下限を明確に下抜いてしまった時・・・と言う事になろうかと思われます。

売り目線の人の思考

ユーロ円の売りを考えている人は・・・

  1. 日足レベルでの短期下落トレンドが継続し長期トレンドに変化が生じると考えている

  2. 1時間足レベルでの下落トレンドが継続すると持っている

・・・と言う事になろうかと思います。

上記は同じ意味なのですが。彼らが損切りしてくるタイミングも同じと言う事になります。それは日足のレジスタンスライン『142.678』~1時間足のレジスタンスライン『142.847』の辺りの水準を明確にうwな浮いて行ってしまった時と言う事になります。

2023年01月12日発表の経済指標

時間 経済指標 前回 予想 結果
6:45 ニュージーランド 11月住宅建設許可件数(前月比) 前回-10.7% 予想-- 結果7.0%
8:50 日本 11月国際収支・経常収支(季調前) 前回-641億円 予想4711億円 結果1兆8036億円
8:50 日本 11月国際収支・経常収支(季調済) 前回-6093億円 予想6575億円 結果1兆9185億円
8:50 日本 11月国際収支・貿易収支 前回-1兆8754億円 予想-1兆6200億円 結果-1兆5378億円
9:30 豪州 11月貿易収支 前回122.17億AUD 予想105.00億AUD 結果132.01億AUD
10:30 中国 12月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)  前回1.6% 予想1.8% 結果1.8%
14:00 日本 12月景気ウオッチャー調査-現状判断DI  前回48.1 予想47.7 結果--
14:00 日本 12月景気ウオッチャー調査-先行き判断DI  前回45.1 予想45.0 結果--
22:30 米国 前週分新規失業保険申請件数 前回20.4万件 予想21.5万件 結果--
22:30 米国 前週分新規失業保険申請件数 前回169.4万人 予想170.5万人 結果--
22:30 米国 12月消費者物価指数(CPI)(前月比) 前回0.1% 予想0.0% 結果--
22:30 米国 12月消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 前回7.1% 予想6.5% 結果--
22:30 米国 12月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比) 前回0.2% 予想0.3% 結果--
22:30 米国 12月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)  前回6.0% 予想5.7% 結果--
28:00 米国 12月月次財政収支  前回-2485億USD 予想-700億USD 結果--