市場が注目する次の材料は?ドル円・クロス円のトレンド転換は?
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先週末金曜日6月16日の為替市場は、ドル円→ ユーロ円↑ ユーロドル↑と言った値動きとなりました。
終値ベースで見ればユーロ買いの方向性の1日であったと言えようかと思いますが、アメリカの経済指標結果が弱めなものであった事から、NY時間はドル売りの方向性に傾いたと言えようかと思います。
ドル/円
上の画像はドル/円1時間足チャートです。
【ドル/円の値動き】
始値:110.908
高値:111.409
安値:110.638
終値:110.858
-5.0pips(高値から安値:77.1pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
108.932
青の点線
中期トレンドの安値
109.156~110.717
緑の実線のボックス
中期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
109.337~109.663
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
109.681~110.285
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
110.339~110.638
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
110.528~110.708
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
110.528~111.640
ピンクの実線のボックス
中期下落トレンドの抵抗帯
111.471~111.873
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯
112.034
ピンクの点線
中期トレンドの高値
6月16日のドル円相場は、寄り付き~NY時間にかけて上昇、一時『111.409』を付けましたが、111円代に定着することは出来ず、NY時間以降は反落、ほぼイッテコイとなって引けています。
中期トレンド(オレンジ色のラインで描いた波)は、右側の足がやや長い感じのダブルボトムを形成、ネックライン兼ラス戻り高値ライン『110.717』を上抜いており、中期トレンドの方向性に変化が生じつつある状況となっています。
仮定の話にはなりますが、中期トレンドが反転して行くとした場合、現在の値動きは1波(※もしくはA波。詳しく知りたい人はエリオット波動理論を勉強して見ましょう。)と言う事であり、ダウ理論的に言えば『先行期』と言う事になります。
『先行期』において、取るべき行動は以下の3つと言う事になります。
1. 利食い
これまで中期下落トレンドに乗ってショートポジションの利益を伸ばしていた人は、ショートポジションについては手仕舞っておく必要があります。
2. 打診買い
中期下落トレンドが終わり、中期トレンドが切り返して上昇トレンドになって行く可能性を見越してロングポジションを仕込んでおく・・・と言う事なわけですが、現段階では中期トレンドが上昇トレンドの形状となったわけではない為、リスキーな部分も無いと言えません。
その代わり、思惑通り上昇トレンドとなった場合には利益も極大となる可能性を秘めている為、リターンを考えればチャレンジする価値はあると言えます。
3. 様子見
トレードにおいて、最も利益を上げやすく勝ち易いのはエリオット波動理論のカウントで言えば3波(※もしくはC波)、ダウ理論の分類で言えば『追随期』であるという事で、今はまだ時期尚早として展開を見守るという事ですが、トレードというモノの効率性・優位性を考えた時、最も合理的な行動と言えます。
簡単にまとめれば、中期的な目線で見たショートポジションを持っている人は利食って、次の展開に備えよう・・・と言うのが、今のドル円相場と言う事になるわけですが、仮定したシナリオというモノがある事で自分がどうして行くのかと言う方針を立てる事が出来ますので、シナリオの中で今はどういう段階にあるのかを考えておく事は非常に有意義です。
本日については、中期トレンドが折り返していくと仮定した上で、現状に照らし合わせてどういう行動を取るべきかという事を書きましたが、違うシナリオというモノを立てる事も出来ると思います。
それを日々書き出し、どのシナリオのどの段階にあるのか?と言う事を確認すれば、相場で迷う事は少なくなります。
チャートに波を描けるようになったという人は、次の段階としてシナリオを立てて行動の指針を決めるという事を意識してみるとイイのではないかと思います。
ユーロ/円
上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。
【ユーロ/円の値動き】
始値:123.599
高値:124.450
安値:123.541
終値:124.114
+51.5pips(高値から安値:90.9pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
122.250~122.565
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
122.454
青の点線
中期トレンドの安値
122.695~123.771
緑の実線のボックス
中期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
124.209~124.557
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
124.402~124.621
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
124.744~125.043
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
125.223
ピンクの点線
中期トレンドの高値
125.729
ピンクの点線
中期トレンドの高値
6月16日のユーロ円相場は、寄り付き~NY時間にかけて上昇、一時『124.450』を付けましたが、NY時間に反落、その後再反発して引けるというやや乱高下気味の値動きとなりました。
今日はいつもより、尺の大きめのチャート画像を持ってきました。
俯瞰すれば、中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)はA~Fにかけて高値・安値切り下げのダウ理論的に言う下落トレンドで推移してきたという事が分かります。
そして、先週末金曜日の値動きによって、ラス戻り高値である『E』の高値を上抜き、5月24日から続いてきた中期下落トレンドは一旦終了した・・・と言う状況になったと言えようかと思います。
ここで勘違いしてはならない事は、中期下落トレンドが一旦終了したという事は、上昇トレンドになったという事とイコールではないという事で、そこを履き違えてしまうとトレードのシナリオも狂ってしまう事があるわけですが、多少の語弊を恐れずに言うとすれば、イコールではないとしても『切り替わる可能性が出て来たかも?』的な状況にあるという事は言え、『かも?』に賭けて買って行くという事はナシではないと言ったような状況と言う事が出来ます。
私の個人的価値観として、トレードの巧緻が問われる段階と言うのは、『直前のトレンドは終わったけれども、トレンドが転換したわけではない』と言う今のような状況にある時の事であり、こういった段階で高い勝率を誇る人は大きく勝てる人・・・と言う事は出来ようかと思います。
ただ、勝ち易いのか?と言われれば、勝ち易いとは言えないという事も言え、それ故にトレードの巧緻が問われるという表現を用いたのですが、『勝ち易くないならやめとこう』と言う事であっても、問題ないとも言えます。
何でこういう現象が起こるのかと言えば、前のトレンドが終わった事が確認できたとしても、前のトレンドと逆向きのトレンドが発生した(トレンド転換)と言うわけではないという事は、もう1回元のトレンドへと回帰して行くという事も往々にして起こるわけで、それを知っている人はこの段階では乗ってこない為にこういう現象が起きます。
それでは、この段階では乗ってこない人が乗ってくるのは何処か?と言うと逆向きのトレンドになった事が確認できた段階、今回の場合で言えば、中期トレンドが高値・安値切り上げの状態になった事が確認できた段階になってようやく乗ってくるという事である為、前のトレンドが終わってすぐの段階と言うのは、熟練のテクニックが無いと勝ち難い・・・という現象が起こるわけです。
ただ、トレードはウマくなくても勝てばいいというのが絶対の真理ですので、ウマくないと勝てないこういう状況の時は見送り、ウマくなくても勝てる様子見の人も乗ってくる所で乗っても良いという事なのであって、大切な事はそういう状況にあるという事を見極める眼を持っているかどうか?と言う事になります。
端的に言えば、『直前のトレンドは終わったけれども、トレンドが転換したわけではない』と言う事が分かった上で買って負ける分には構わないけれども、それが見えてないで買って負けるのはダメと言う事で、『良い負け方』・『悪い負け方』を分ける基準は、ここにあります。
ある程度大きめの波の方向性を見極め、そのトレンドが終わったという状況が訪れた時がエントリーのタイミングが訪れる可能性は高い事は確かですが、『直前のトレンドが終わったという事とトレンドが転換したという事はイコールではない』と言う事を頭に入れて、次の方向性を捉えて行くという事が非常に大切です。
ユーロ/ドル
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートです。
【ユーロ/ドルの値動き】
始値:1.11426
高値:1.12008
安値:1.11377
終値:1.11949
+52.3pips(高値から安値:63.1pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
1.10846~1.11122
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
1.10885~1.11639
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
1.11080~1.11291
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.11153
青の点線のライン
中期トレンドの安値
1.11628~1.11863
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.11867~1.12249
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.12786
ピンクの点線
中期トレンドの高値
1.12813
ピンクの点線
中期トレンドの高値
6月16日のユーロドル相場は、上昇の流れでの推移となりました。1.12乗せは叶わなかったものの1.11代後半で引けています。
中期トレンド(オレンジのラインで描いた波)が、ダブルトップとなり、ネックラインを下抜けたもののプルバックでネックライン以上に戻していると言った格好になっています。
反発しているレベルにしても、やや中途半端な所から反発しており、イマイチサポレジを意識した値動きとなっていない感があり、少し手を付けにくい状態にあるように思えます。
分からないものを分かる振りしてもしょうがないので、分からないものは分からないとして触らないという事で良いように思います。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
08:50 【日本】 5月貿易統計(通関ベース)
18:00 【ユーロ】 4月建設支出(前月比)
18:00 【ユーロ】 4月建設支出(前年同月比)