ユーロ圏選挙イヤーでECBは政策停滞?ドラギ総裁忍耐の日々
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ECB(欧州中央銀行)は、1月19日に開いた理事会で大方の予想通り、金融政策の据え置きを決定しました。主要政策金利は0.00%、中銀預金金利はマイナス0.40%
ドラギ総裁は、理事会後の会合で『現在のユーロ圏の景気回復は構造改革の進展の鈍さにより阻害されている』として、景気見通しには多くのリスクが伴っているとして、かなりの程度の金融政策刺激が必要との認識を示しました。
ユーロ圏は政府と中央銀行が別なので、ユーロ圏の金融政策が必ずしも加入国の望んでいるものではないという問題があります。今年はドイツ・フランス・オランダ・イタリアで選挙が見込まれている為、そういった国々の選挙が終わるまでは、ECBはあまり大きな政策転換は出来ないのではないかと言う気がします。
昨日の会見でドラギ総裁は『われわれは忍耐強くあるべきだ。回復が力強さを増すのに伴い、実質金利も上昇する』と述べたそうですが、今年はECBは色々な意味で『忍耐』の年になりそうな感じがします。
ドル/円
上の画像はドル/円1時間足チャートです。
【ドル/円の値動き】
始値:114.636
高値:115.614
安値:114.393
終値:114.855
+21.9pips(高値から安値:122.1pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
112.605
チャート画像青い点線の水平線
中期トレンド(オレンジ色の波)の直近安値。
113.232~113.490
チャート画像青い点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
114.489~114.820
チャート画像青い点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
1月19日のドル円は、上昇の流れでの推移となりましたが、引けにかけて下落しています。
僅かではありますが、中期下落トレンド(オレンジ色の波)の直近高値を上方にブレイク(チャート画像白い楕円の部分)し、中期下落トレンドの流れを崩しています。この事により、本日寄り付き時点では、中期トレンドはトレンドレスの状態にあります。
チャート画像のピンクのボックスは、『中期トレンドのラスト戻り高値~下落トレンドを確定する事になった安値』で形成される抵抗帯ですが、中期トレンドのレベルの抵抗帯・支持帯を破る時と言うのはファーストブレイクが微妙な感じのブレイクの場合、プルバックが抵抗帯の上辺で止まらないというケースも割とよくあります。
中期トレンドのレベルの抵抗帯を破る時は、破った事で達成感が出て利食いが入るというケースもあり、そういったケースではプルバックが深めになりがちです。そういった時と言うのは、短期トレンドが一旦逆行して、再度切り替わったタイミングを狙うと比較的順行するケースが多いのですが、短期トレンドが一旦逆行する過程で直近の短期トレンドの支持帯を破ってしまった場合には、注意が必要になります。
1月20日の寄り付き時点状況はその状態にあり、まずは『114.489~114.820』が支持帯として機能するかどうかを見極めてからと言う事になりそうです。
ユーロ/円
上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。
【ユーロ/円の値動き】
始値:121.832
高値:122.741
安値:121.722
終値:122.486
+65.4pips(高値から安値:101.9pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
120.583
チャート画像青い点線の水平線。
中期トレンド(オレンジ色の波)の直近安値。
121.820~121.980
チャート画像青い点線のボックス。
短期上昇トレンドの支持帯。
1月19日のユーロ円は、上昇の流れでの推移となりました。
中期トレンド(オレンジ色の波)の抵抗帯(ピンク色のボックス)を上方に破っており、中期下落トレンドの流れを崩しています。この事により、本日寄り付き時点では、中期トレンドはトレンドレスの状態にあります。
中期トレンド(オレンジ色の波の)抵抗帯を破った事で、達成感から利食い売りが出る可能性も有り、買うとしても高値掴みには注意が必要です。買う場合には、支持帯の強さを確認した上で短期トレンドが一旦逆行し、再度上昇の流れに切り替わるタイミングを狙うくらいの心のゆとりを持ちたい所です。
個人的な予測なので、ハズれる可能性も割とありますが、本日寄り付き時点での情勢としてはチャート画像緑色のボックスの辺りに抵抗帯が出来そうな感じがします。仮定の話で申し訳ないのですが、仮に緑のボックスの辺りに抵抗帯が出来た場合、『緑のボックスの抵抗帯 VS 121.820~121.980の支持帯』という状況となりますので、これをどちらに破るかを見てついていくという事で良いのかなと言う気がします。
ユーロ/ドル
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートです。
【ユーロ/ドルの値動き】
始値:1.06285
高値:1.06758
安値:1.05884
終値:1.06631
+34.6pips(高値から安値:87.4pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
1.05725~1.06028
チャート画像青い点線のボックス
1月11日~1月12日にかけての短期上昇トレンドの支持帯。少し古い抵抗帯だが、破られていない抵抗帯でもある。
1.05898
チャート画像青い点線の水平線
中期トレンド(オレンジ色の波)の直近安値。
1.06645~1.06944
チャート画像赤い点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯
1.07146
チャート画像ピンク色の水平線
中期トレンド(オレンジ色の波)の直近高値。
1月19日のユーロドルは、上下に振らされる展開となりました。
1月20日寄り付きの段階では、『1.05898~1.07146』の中期トレンドの方波の中での値動きとなっており、下は『1.05725~1.06028』の支持帯と『1.05898』のサポートラインがあり、上は『1.06645~1.06944』の抵抗帯と『1.07146』のレジスタンスラインが存在していて、値幅はソコソコありますが抵抗帯と支持帯に挟まれたサンドイッチ状態にあると言えます。
値幅はあるのでトレードをしようと思えば出来るわけですが、いわゆる『簡単な相場』と言うわけでもないので、参加する場合は早く入って早く出るくらいの感じが良いように思います。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
10:00 【米国】 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長発言
11:00 【中国】 12月鉱工業生産(前年同月比)
11:00 【中国】 12月小売売上高(前年同月比)
11:00 【中国】 10-12月期四半期国内総生産(GDP)
18:30 【英国】 12月小売売上高指数(前月比)
22:30 【カナダ】 12月消費者物価指数(CPI)(前月比)
22:30 【カナダ】 12月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
22:30 【カナダ】 11月小売売上高(前月比)
22:30 【カナダ】 11月小売売上高(除自動車)(前月比)
本日は、注目度の高い経済指標の発表はありません。
米国の大統領就任式が行われ、いよいよトランプ政権がスタートと言う事になります。本日は金曜日となりますが、土日に何らかの政策発表もあるかも知れず、月曜日大きく窓開けと言う可能性も有りますので、週マタギのポジションを持つ場合には注意が必要です。