FOMCで利上げ決定。年内利上げは後1回、バランスシート縮小開始
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6月14日の為替市場は、アメリカの経済指標の結果が弱かった事を受けて、ドル安となったもののFOMCを挟んでやや持ち直す感じの値動きとなりました。
昨日発表された米コアCPIは1.7%の上昇となり、2015年5月以来の小さな伸び率に留まった一方、米5月小売売上高は、前月比0.3%減となり、昨年1月以来の大きな落ち込みとなりました。
これを受けて、ドル売りの動きが強まり、ドル円では発表前の110.200前後から急落、一時109円を割り込み108.922を付ける場面もありました。
ユーロドルについても、発表前の1.12前後の水準から急騰、1.12951を付け1.13に迫ろうかという勢いを示しました。
同日のFOMCにおいて、継続的な経済成長や労働市場の堅調さを踏まえ、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.0─1.25%に引き上げることを決定。年内にバランスシートの縮小に着手する方針が明らかになると一転してドル買いとなり、ユーロドルは経済指標発表前とほぼ同じ水準に値を戻し、109円代中盤~後半のレベルに値を戻しています。
昨日のFOMCの陽転は大きく分けて2つ。1つは、年内の利上げは後1回を見込んでいるという事。もう1つは年内にバランスシート縮小開始と言う事になろうかと思われます。
全体として強気な姿勢をしめした印象がありますが、利上げペースに関して不透明性が否めず、ドル高の期待感はそれほど感じられないように思えます。
ドル/円
上の画像はドル/円1時間足チャートです。
【ドル/円の値動き】
始値:110.052
高値:110.335
安値:108.777
終値:109.560
-49.2pips(高値から安値:155.8pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
108.976~109.408
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯
109.156
青の点線
中期トレンドの安値
109.430~109.932
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
110.339~110.638
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯
110.528~110.708
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
110.528~111.640
ピンクの実線のボックス
中期下落トレンドの抵抗帯
110.717
ピンクの点線
中期トレンドの高値
111.471~111.873
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯
112.034
ピンクの点線
中期トレンドの高値
6月14日のドル円相場は、米経済指標の悪化を受け大きく下落、一時『108.777』を付ける場面もありましたが、FOMCを挟んで持ち直す展開となり、終わってみれば109円代ミドルで引けています。
昨日は、FOMCに注目が集まっている中で、米経済指標の発表でこれほど大きな値動きが出ると思っていた方は少ないのではないかと思うのですが、FOMC前で参加者が少ない状態であった事から、フリーフォールのような状態になったのではないかと思われます。
イベント前と言う事で、ポジションを落としていた方も多かったのではないかと思うますが、イベント前ギリギリまでトレードをするような方は運が悪いと大きくやられてしまうという事もあったのではないかと思います。
弊ブログでは、クドイほどにイベント前はポジションを落として臨みましょうという事を言っていますが、イベント直前を含めてイベント相場を取るにはそういった相場専門の研究というモノが必要で、何の考えもナシで取れるほど甘いものではありません。
また、イベント通過後には仕掛けるチャンスが訪れる事も多く、イベント結果に賭けて運否天賦のトレードをするよりかはリスクを抑えながらトレードをする事が出来るという事も言えますので、自分のスタイルや得意な型を出せる相場がどういう相場であるのかをよくよく考えて、イベント相場にどう対応するかを決めると良いのではないかと思います。
ユーロ/円
上の画像はユーロ/円1時間足チャートです。
【ユーロ/円の値動き】
始値:123.368
高値:123.632
安値:122.758
終値:122.890
-47.8pips(高値から安値:87.4pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
122.250~122.565
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
122.668
青の点線
中期トレンドの安値
122.695
青の点線
中期トレンドの安値
123.252~123.714
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯
123.760~124.230
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
124.209~124.557
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
124.402~124.621
ピンクの点線のボックス
短期下落トレンドの抵抗帯。
124.744~125.043
緑の点線のボックス
短期上昇トレンドの旧支持帯。サポレジ転換の可能性アリ。
125.223
ピンクの点線
中期トレンドの高値
125.729
ピンクの点線
中期トレンドの高値
6月14日のユーロ円相場は、寄り付き~NY時間OP前後にかけて上値を試す展開となりましたが、NY時間以降はドル円に連れる形で下落しました。
ここ5日程続いてきた白い網掛けのレンジを下方にブレイクしています。
この記事を書いている現在の状況では、再度レンジの中へ押し戻されてきており、ダマシとなるか?深めのプルバックなのか?を見極める必要性がありますが、波形と言う観点から言えば、引き続き短期トレンド(ブルーのラインで描いた波)の波形は方向感の無い波形となっていますので、方向感が出てくるまで触らないという事でも良いように思います。
ユーロ/ドル
上の画像はユーロ/ドル1時間足チャートです。
【ユーロ/ドルの値動き】
始値:1.12099
高値:1.12951
安値:1.11922
終値:1.12159
+6.0pips(高値から安値:102.9pips)
サポートライン・レジスタンスラインとして注目されてきそうなプライスとしては、以下のプライスが考えられます。
1.10846~1.11122
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
1.10885~1.11639
青の実線のボックス
中期上昇トレンドの支持帯。
1.11080~1.11291
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.11153
青の点線のライン
中期トレンドの安値
1.11628~1.11863
緑の点線のボックス
短期下落トレンドの旧抵抗帯。サポレジ転換の可能性アリ。
1.11671~1.11899
青の点線のボックス
短期上昇トレンドの支持帯。
1.12813
ピンクの点線
中期トレンドの高値
6月14日のユーロドル相場は、上下に非常に大きく振らされる展開となりましたが、終わって見れば寄り付きとほぼ変わらない水準で引けています。
昨日に関しては、イベント相場と言う事であったわけですが、米経済指標の発表を受けての急騰は想定していなかったという方がほとんどかと思います。
米経済指標の悪化を受けて急騰、『1.12951』を付け1.13に迫ろうかという勢いを示しましたが、FOMCを受けて反落、ほぼイッテコイになったという値動きであったわけですが、いわゆる往復ビンタの可能性のあった相場と言う事が出来ますが、チャートととしては『1.12813』のレジスタンスラインを破る事が出来ずに反落してきた形になっています。
短期トレンド(ブルーのラインで描いた波)は、やや方向感を失いつつあり、仕掛けにくい波形となっていますが、無理に仕掛けず重要な高値・安値を見極めていく段階と言う事かというように思えます。
本日発表の経済指標等
本日は、以下のような経済指標の発表が予定されています。
--:-- 【日本】 日銀・金融政策決定会合(1日目)
07:45 【ニュージーランド】 1-3月期四半期国内総生産(GDP)(前期比)
08:50 【日本】 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
08:50 【日本】 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
10:30 【オーストラリア】 5月失業率
10:30 【オーストラリア】 5月新規雇用者数
16:15 【スイス】 5月生産者輸入価格(前月比)
16:30 【スイス】 スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値
17:30 【英国】 5月小売売上高指数(前月比)
18:00 【ユーロ】 4月貿易収支
20:00 【英国】 英中銀資産買取プログラム規模
20:00 【英国】 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
20:00 【英国】 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:30 【米国】 前週分新規失業保険申請件数
21:30 【米国】 6月ニューヨーク連銀製造業景気指数
21:30 【米国】 6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30 【米国】 5月輸入物価指数(前月比)
21:30 【米国】 5月輸出物価指数(前月比)
21:30 【カナダ】 4月製造業出荷(前月比)
22:15 【米国】 5月設備稼働率
22:15 【米国】 5月鉱工業生産(前月比)
23:00 【米国】 6月NAHB住宅市場指数
29:00 【米国】 4月対米証券投資(短期債除く)