トレンドの有無とトレンドの転換を2本のラインで表示するMT5インジケーター「Aroon」
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トレンドがどちらに向かっているのか判断に迷った経験はないでしょうか。
「AROON」は、トレンドの転換点やトレンドの有無を分析できるインジケーターで、次のような方に向いています。
トレンドの転換を分析したい方
トレンドの有無を分析したい方
以上のような方のためにこの記事では、「AROON」について詳しく解説します。
AROONの概要
「AROON」は、上昇トレンドを示すAroon upと下降トレンドを示すAroon downの2本のラインで構成されます。
それぞれのラインの算出方法は以下の通りです。
Aroon up=(n期間―n期間中の最高値から直近までの足の数)/n期間×100
Aroon down=(n期 ―n期間中の最安値から直近までの足の数/n期間×100
Aroon upがAroon downを下から上に抜けた場合、上昇トレンドの始まった可能性を示唆しています。
反対に、Aroon downがAroon upを下から上に抜けた場合、下降トレンドの始まったシグナルです。
また、Aroon upが100に達した後、Overbought(標準の設定では70になっている)を下回らずに推移し、Aroon downがOversold(標準の設定では30になっている)以下で推移している場合、相場が上昇トレンドにある可能性を示唆しています。
Aroon downが100に達した後、Overboughtを下回らずに推移し、Aroon upがOversold以下で推移している場合、相場が下降トレンドにある可能性を示唆しています。
AROONを表示する方法
まずはインジケーターを入手しましょう。下記リンクからダウンロードして下さい。
AROONのダウンロード先は以下となります。
※幣サイトではなく別サイトへのリンクが開きます。
MT5のインジケーター追加(インストール)の手順を説明ページを作ってみました。追加(インストール)手順が分からないという方はご参考下さい。
AROONのパラメーター解説
インジケーター挿入時または表示済みのインジケーターを右クリックで表示されるウィンドウの「パラメーターの入力」から設定できます。
「AROON」のパラメーターは、算出期間を設定する項目と、買われ過ぎ・売られ過ぎ水準を設定するための項目で構成されています。
入力項目 | 入力内容 |
Period |
算出期間 初期値:25 最高値・最安値を測定する期間を設定します。 |
Overbought |
Overboughtの水準 初期値:70.0 買われ過ぎと判定する水準を設定します。 |
oversold |
Oversoldの水準 初期値:30.0 売られ過ぎと判定する水準を設定します。 |
「Period」は、「AROON」の算出期間を設定するための項目です。
期間を長く設定すると長期的な高値・安値がインジケーターに反映されるため、「AROON」の変化も緩やかになります。
期間を短く設定した場合は短期的な価格が反映されるため、価格に対して「AROON」が俊敏に反応します。
反応が俊敏になる分、ノイズも多くなるので注意しましょう。
「Overbought」と「oversold」は、買われ過ぎ・売られ過ぎ水準を設定するための項目です。
基本的にはそのまま使用しますが、ダマしのシグナルが多い場合は調整を検討すると良いでしょう。
まとめ
「AROON」について解説してきましたが、特徴をまとめると以下のようになります。
トレンドの転換点やトレンドの有無を分析できる。
Aroon upがAroon downを下から上に抜けた場合、上昇トレンドのシグナル。
Aroon downがAroon upを下から上に抜けた場合、下降トレンドのシグナル。
「AROON」は、トレンドの方向を分析したい方に向いているインジケーターです。
国内のFX業者のチャートシステムではあまり見かけないAroonですが、DMIと似ているため、使い方で戸惑うことは少ないでしょう。
このような珍しいインジケーターを試せるのも、MT5を利用する利点と言えるのではないでしょうか。